子育て中の看護師が転職をするときには、院内託児所があるかどうかということが大きなポイントになることがあります。しかしその院内託児所もさまざまなルールがあるので、事前によく確認をしておくことが大切です。
子育てをしながら看護師復帰を目指す時には、その病院に院内託児所があるかどうかということは、大きなポイントになります。院内託児所があるかどうかで、働きやすさが全く変わってくるからです。
ただ著者である私は実際に転職し、院内託児所を利用したときに「あーこれは事前にチェックしておくべきだった!」と思ったポイントがいくつかあります。
ここでは子育て中の看護師が復帰や転職を考えた場合、そして院内託児所を利用することを考えた場合、どんなところに気を付けて事前にチェックするべきか?というポイントをご紹介していきます。
・ポイント①
子供が病気になった時、回復の時には院内託児所を利用することはできるか
新しい病院で働きたい、看護師としてさらに経験を積みたい。しかしながら自分の子供はまだ小さいので、どれくらい働くことが出来るか自分でもよくわからないということもあると思います。
看護師は国家資格を持つ仕事です。そのため結婚したり子供が小さいことを理由に退職して家庭に入り潜在看護師になる人も少なくありません。
しかしながら看護という専門性をもっと勉強したい、女性として専門職として輝ける看護師の仕事を続けたいと希望して、家庭の環境を配慮しながら、ずっと仕事を続けていく人も少なくありません。
ただ転職を始める上で一番大切なのは、子供の保育に関すること。転職をしてみるまで、どのような部署に配属され、どのような勤務形態になるか予測もつきません。子供が小さいので夜勤は免除してもらえるように掛け合うつもりでしたが、残業などは当然あると考えていました。
また急に子供が病気になった時、どのように対処するべきか?もちろん家族の協力は不可欠ですが、これはよく考えておくべきですね。
私は当時、夫の実家も私の実家も遠く離れたところに住んでおり、ほかの家族の協力を得るということが出来ませんでした。子供の急な病気の時は休むしかないと腹をくくっていたのですが、少し回復したら、院内託児所ということを考慮すると早めに仕事復帰できるのではないかと考えていました。またその理解がないと、働くのは難しいと考えてもいました。
しかし働く以上責任はあります。常勤でも非常勤でも関係なく、子供がいるから残業できません。子供がいるから、病棟会議には出席できませんという言い訳はできません。そのため、病気になった時の院内託児所の対応はどのようなものなのか?ということをチェックしておく必要があると考えていました。
幸いにも私の子供が通った院内託児所では、熱が出たときには、別の個室で待機保育をしてもらい小児科の医師の診察を受けることが出来ました。(これは院内保育所の大きなメリットであると思います)また、ある程度回復しまた預け始めるまでの期間としては、他の認可保育園に比べ早かったのではないかと考えます。
・ポイント②
院内託児所は、いつでも利用できるか?
院内託児所は、院内で勤務するすべての人の子供が利用することが出来ます。例えば看護師だけでなくても、医師や事務といった職種の人でも利用することが出来ます。そのため比較的朝早くから、夜遅くまで利用できることが多いです。また夜間保育を行っているところもあるので、夜勤をする看護師にとってはとても心強い制度になります。
そんな院内託児所ですが、いつ何時でも利用することはできるのでしょうか。
私は転職時の面接の際に院内託児所を見学することはできましたが、細かなルールということは確認しなかったので、実際転職した後に、あー失敗したと思うことがいくつかありました。
まず一つは、自分の勤務の時には利用することが出来るが、それ以外には利用することが出来ないということです。院外の認可保育園などは、一旦入園すると、平日自分の休みの時でも子供を預けることができ、少し休息をとることも可能です。
しかしながら院内託児所というところは、事前に自分の勤務もしっかり把握をされています。そして原則自分が勤務の時には預けることが出来るが、それ以外は預けることが出来ないという決まりなのです。もちろん緊急で預けることもありますし、臨機応変に対応してもらえる場合もありますが。
しかし始めから休みの日はダメですと言われたら、預けにくいですよね。せっかくの休み、午前中だけでも体を休めたい…と思ってもなんとなく預けづらい現状がそこにあり、体の回復が出来ないということがよくあるのです。
・ポイント③
夜勤明けは預かってもらえるの?
私が勤務する病院の院内託児所は、夜勤明けに子供を迎えに行くという決まりになっていました。2交代制だったため、夕方16時ごろ子供を預け、翌日10時ころ迎えに行くのです。
子供は夜間託児所で寝ているので、迎えにいった時には元気いっぱい。一方私は疲労困憊。夜勤明けに迎えに行ったときの子供の満面の笑みを見ると、疲れなんて吹っ飛び癒されるのですが、しかし自宅に帰るとぐったり…ということを繰り返していました。
でも子供は異常に喜ぶんですよね。いつもは、残業で一番最後まで残っているのに、夜勤明けには、朝の早いうち、つまり一番初めに迎えに来てくれて帰ることが出来るという優越感があるのです。そのため興奮していることが多いですね。
本当はそのまま自宅に帰りたい、でも休むことはできない…だから、午前中はそのまま買い物に行って少し遊ばせて、昼ご飯を食べてすぐに家で一緒にお昼寝というサイクルを繰り返していました。ただ私は本当に疲れが取れず、子供は起きだしているのに、私はなかなか起きれず、DVDを見させながら夕方まで過ごすということを多かったです。
夜勤の回数が多くなくても、これを繰り返すというのは、体力的にも精神的にもとても負担になります。そのため、私はこれから転職する人にはぜひチェックをしてほしいと思います。
夜勤明けの保育はありか?ということ。それがあるかないかで全く働きやすさが変わってくると思います。
・ポイント④
緊急事態はどうなるの?
看護師をしていると、日々の勤務をこなすだけで終わらないこともあります。
例えば、院内会議に出席をすること、病棟の会議に出席をすること、また看護研究のメンバーに選ばれることもあります。事前に決まっていることも多いですが、研修に参加するという場合もあります。
勤務時間内で参加できるようなものはいいのですが、勤務時間内にできないものというのもありますね。例えば、看護研究でみんなで勤務を合わせて集まるとき。その場合は、子供を連れていくわけにはいきません。
ではどうするか?
そのような時には院内託児所にお願いをするしかないのです。私の勤務先では幸い1時間程度なら緊急で預かってもらうことが出来ました。そのため子供を自宅に一人で…ということはありませんでしたね。
また研修に関しては、勤務という扱いで参加することが出来たので、院内託児所を利用することが出来ました。そのため安心して参加することが出来ましたね。
病院によっては、院内託児所の保育士さんの数に限りがあるため、臨時では預かることが出来ないというところもあるようです。実際に友人は看護研究の集まりに子供を連れて行った人もいました。
院内託児所に求められること。それは自分が働いて保育が出来ない間に、安心して預けられるところであること。そして何かあった時に対応可能であることが一番のポイントではないかと思います。
転職をするときに求人を詳しく見ても、院内託児所については、院内託児所あり、なしだけがかかれて終わっていることも少なくありません。その他の情報については、自分で面接のときに聞き取る、またアポイントメントをとって見学をして詳細を調べるという方法しか知る手段はありません。
ただ働くことと預けることは転職するうえで大きな課題になります。そのため事前に出来る限りの情報を得て、自ら働きやすいところを選んでいくことが大切なのです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。子育て中の看護師にとって院内託児所があるというだけで転職の際のポイントは高いのです。しかしもっと働きやすさを求めるためには、院内託児所の利用に関するルールを事前に情報収集しておくことが大切です。上記のポイントを転職時の病院選びの際には参考にしてみてください。
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