出産して育児休暇を経て職場復帰する時には多くの不安を抱えていることでしょう。夜勤の時は子供をどうすればいいのだろうか、子供が体調を崩したときどう対応しようかなどありますよね。私自身4歳の娘がいますが、多くの不安を抱えながら職場復帰し、なんとか今まで続けることができました。私の体験を踏まえながら、ママさん看護師として続けていくための方法をこれから説明していきます。
・あらかじめ勤務調整の希望があること、家庭の事情などを伝えておく
まずママさん看護師となってから仕事を続けていく方法として、できること、できないことをあらかじめ職場に伝えておく必要があります。
夜勤のある看護師の勤務は、ほとんどがシフト制で決まった休みがありません。また子供は急に体調を崩すもの。
急な保育園から呼び出されたり、休みをもらわなければならない時もあります。近くに両親がいないなどの理由でパパにしか夜勤の時に子供を見てもらえない、あるいは保育園のお迎えは必ず自分がしなければならないという方もいるでしょう。
夜勤のできる回数も復帰する前より少ないかもしれません。そういった事情を、職場復帰する前から看護部や上司に念を押して伝えておきましょう。
特に復帰前に事情を伝えておけば、配慮した部署に配属される可能性があります。また勤務希望も出しやすくなるでしょう。
決まった曜日にしか夜勤ができない、両親が近くにおらず子供の急な体調不良の対応は自分がしなければならないなどの事情はあらかじめ伝えておくことは大切です。
・育児時短勤務制度を利用する
次に、もし復帰する病院に育児時短勤務制度が導入されていればぜひ利用しましょう。
育児時短勤務制度を利用すれば早く勤務を終えることができ、保育園のお迎えに遅れることなく帰ってから子供の世話も落ち着いてできます。
職場復帰して自分自身も疲労困憊の中、さらに子供の世話もしなければなりません。看護師の仕事は急変や業務時間間際の入院対応など残業がつきものです。
育児時短勤務制度を利用すれば、多少の残業があってもよっぽど早く帰ることができます。
ただ、育児時短勤務制度のデメリットとして収入が減ることがいえます。
残業代もほとんどつかないことが多いようです。パパや両親などとも相談し、復帰してからの勤務の仕方をどうするか考えてください。
もう1つのデメリットとして、早く帰れる分早く仕事を終わらせなければならないので、忙しい時にはかなり切り詰めて仕事を進めなければなりません。残務を他のスタッフに依頼することもあり、負担に感じることもあるかもしれません。
どうしても勤務時間内に仕事を終えられない場合、できるだけ残務を減らすように努め、仕事が終わらない時は早めに助けを求めておくといいです。
病院はいつ何が起こるかわからないものですし、もともと時間外に予定されている業務もあります。
そこはお互いさまですので負担に思いすぎないようにお任せし帰るようにしましょう。
・病院付属の保育園を利用する
もし復帰する病院に付属の保育園があれば利用することをおすすめします。
病院付属の保育園は看護師の仕事について理解してくれる所が多く、急な残業や長期連休などの対応も柔軟にしてくれることが多いです。
また24時間保育をやっているところもあり、夜勤の時にパパや両親に頼れなくても夜勤をすることができます。
さらに、職場の近くにあることが多く、送り迎えが非常に楽であるといえます。特に朝は子供のご機嫌次第で準備に手こずることも多く、送る時間が少しでも省けるのは本当にありがたいことです。
勤務する病院に小児科があれば、万が一の時に受診もしやすいようです。
病児保育をやっているところも多く、なかなか休むことのできない看護師にとっては非常に心強いです。
しかし3歳までしか預かってくれない保育園もあり、その後の保育園探しが大変で勤務先から非常に遠くの保育園に変わってしまったという友人もいました。
そのために最初から小学校まで預かってくれる保育園に預ければよかったという話を聴きました。もし市の保育園など3歳未満でも預かってくれる保育園であれば、そのままエスカレーター式に小学校に入るまで預かってくれるかもしれませんので、よく検討しておくことをお勧めします。
・職場の人間関係を良好にしておく
ママさん看護師となってから職場復帰すると子供の急な体調不良で急遽休まなければならないことがあります。
早退することになれば残務を他のスタッフにお願いしなければならないこともあります。
新しい環境の中、新たに人間関係を築くことは大変ですが、普段からコミュニケーションをとり人間関係を少しでも良好にしておきましょう。
時には理解してもらえないスタッフもいるかもしれませんが、普段から真摯に業務を遂行し、他のスタッフに対し誠実に対応していけば理解を得られやすいかと思います。
普段から迷惑をかけてしまうかもしれないことを伝えておき、もし子供の体調不良で休むことなどがあれば迷惑をかけたことを謝罪しましょう。
同じママさん看護師がいれば普段から相談し自分はどうしているかなど聞いておくと安心感があるでしょう。
また、先輩スタッフの中には同じような経験をしてきた方もいるでしょうし、若いスタッフも同様な経験を今後するかもしれません。
女性の多い職場になりますし多くの人が通る道、お互いさまですから必要以上に腰を低くする必要はありません。普段からきちんと仕事をし、いざという時に理解を得られるようにしておきましょう。
・両親に手伝ってもらったり食材宅配や外食など利用できるものは利用する
ママさん看護師となって大変なのは子育てとの両立です。
子供の普段からのお世話はもちろんのこと、子供の行事が新たに予定に増えます。
食事にお風呂に掃除に…と毎日が忙しく過ぎていきます。
何もかも頑張ってしまうと疲れ果ててしまい、とても続けていけません。手を抜けるところは抜き、甘えられるところは甘えましょう。
頼ってばかりではいけませんが、近隣に両親や義理の両親がいれば夜勤の時に見ていてもらう、急なお迎えの時にお願いする、時々遊びに連れていってもらうなどお願いしましょう。
買い物にいくのも大変ですので、食材宅配を利用したり時には外食をして家事の負担を減らしましょう。
最近では家事の手伝いなどしてくれるサービスもあります。家族で協力しながら使えそうなサービスを利用して、少しでも負担を少なくできたらいいですよね。
・どうしてもうまくやっていけない場合は…
職場復帰をしてから、これらの方法を実践して頑張って続けてみてもどうしても続けていけないと思うこともあるでしょう。
例えば何度も休むことになってしまい自分の精神的負担が大きくなってしまう時、スタッフの理解が得られなくてつらくなってしまう時、子育てとの両立がどうしても困難に感じてしまう時があると思います。
そんな時は上司に状況を説明し可能であれば部署を変えてもらえないか相談する、あるいは職場自体を転職することも1つの方法になるでしょう。よりよい職場を求めることは決して悪いことではありません。自分と家族の健康が守られて、生き生きと働き続けていけたらこんなに良いことはありません。子育てが大変な時はいずれ終わります。子供は数年すれば免疫がついて熱を出す回数も減っていくでしょう。職場復帰してすぐにバリバリ働くことが厳しければ、少しペースを落とすことも考えましょう。
もし転職を考えるならば、これまでに説明してきた育児時短勤務制度があるか、付属の保育園があるか確認しましょう。
また、ママさん看護師が多いかも大切です。急な休みもママさんが多ければお互いに多いでしょうから言いやすいはずです。透析室や訪問看護も時間的に余裕がありママさん看護師にはお勧めのようですよ。
まとめ
いかがでしたでしょうか?ママさん看護師となって職場復帰をして働き続けるのはとても大変なことです。これまでにあげた方法でママさん看護師として職場復帰し仕事を続けていけるよう応援しています。しかしどうしても無理だと思うこともあるかもしれません。自分に合った方法で仕事を続け、それでも厳しい時は転職することも念頭におき、生き生きと働いていきましょう。
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