施設で介助者を移動させるとき、ベットから起こして車いすに座らせなければなりません。
この作業がいかに大変なものなのか介護士をしている方々はすごく分かると思います。
しかも、この車いすから移動させる時は、施設にもよるかもしれませんが頻繁に行わなければなりません。
今回はこの介助者をベットから車いすに移動させるときの応対方法を詳しく紹介いたします。
【介助者を応対する前にしなければならないこと】
介助者応対する前にまず、事前準備をしなければなりません。この準備がしっかりしていないと介助者を応対できなかったり、同じ仕事仲間にも大変迷惑がかかります。介助者に怪我をさせてしまったり、苦しい思いをしてしまったり、仕事仲間にもさらにやることが増えてしまいます。そうならないためにもきっちりと仕事をやる準備をしていきましょう。
<入会者の情報をよく知る>
入会者の情報をしっかりと把握するのは介護業務に欠かせません。介護に入る前はその時にある情報をちゃんと知るということが第1条件です。先輩や同僚に指摘されたことをただやるだけじゃ、プロの看護師として務まることができません。
施設によってはケアマネージャーなどから具体的な身体機能の状況、要介護しなければいけないことを伝えられ、どのようなサービスを提供しなければならないのかしっかりとポイントを踏まえて介護をしなければなりません。得られる情報をもとに自身が介護のサービス をしているイメージトレーニングをすれは大きな失敗はなくなります。
<働きやすい服装で行く>
就職先が決定し、介護現場で働くことになった時にしっかりと身につけなければならないことがあります。これはしっかりと心得ておく必要があります。最初に考えるべきことは職場で着ていく服装です。施設によってはユニフォームなどを支給するところもありますが、最近では介助者が日常に近い生活でいられるようにとユニフォームを設けないところも多くなってきました。さらに訪問介護の服装はユニフォームが支給されない場合が非常に多いです。職場でユニフォームが支給されない場合は自前で働らなければなりませんので、相手が不快に思わないような動きやすい服装を選んで働くようにしましょう。
具体的には上はポロシャツ下はスラックスのような機能性のある服装が望ましいです。ジーンズやスカートなどは機能性が良くないのでそれは避けた方が無難です。ジャージなどは動きやすいですが、作業用として使うイメージが強くなり外見もラフすぎて仕事に使うのは やめるようにしましょう。
<健康管理をしっかりする>
看護師は体を一番使うものなので体調管理はしっかりとしなければなりません。看護は今まで以上に健康管理に気をつける必要があります。体力は相当使いますし風邪やインフルエンザなんかになってしまったら、高齢者や同僚にうつしてしまう可能性があります。なので健康管理は自分のためにも相手のためにも必要なことなので充分注意するようにしましょう。
健康管理はまず規則正しい生活をするのが基本です。食事も栄養をしっかりと取り早寝、早起きなどして睡眠時間も十分に確保するようにしましょう。また仕事から帰った後は必ず手洗いとうがいをするように心がけてください。風邪や食中毒を防止するために必要です。あと夏場はさらに食中毒に気をつけなければなりません。病原菌を職場に持ち込んでしまったら大変危険なので、しっかりと対策を練って感染症を防ぐようにしていきましょう。
【介助者の車椅子への移動時の応対】
介護現場ではベッドから車椅子への移動は頻繁に行われております。介助者にも自分にも負担をかけないようにしなければなりません。なので今から安全にベッドから車椅子へ移動するコツをお伝えします。
<車いすを先に整備する>
まず初めに車椅子を先に準備しなければなりません。車椅子はベットの近くに準備してください。介助者を起き上がらせる前に必ず車いすを用意します。 特に座る位置が不安定な介助者の場合は特に準備をしなければなりません。
車いすの用意の3つの手順
1.足元のフットサポートを上げる、レッグサポートを外す
2.手元のアームサポートとサイドガードをはね上げる
3.車いすを極力ベッドに近づけること
<介助者を動きやすい姿勢にする>
介助者が動きやすい5つのポイント
・太ももの真ん中の部分がベットの端に来るように浅く座らす
・おしりの位置が膝よりも位置が上にくるようにする
・足を肩幅もしくは骨盤幅ぐらいに開かせる
・足全体が地面にくっついている
・足を引かせること
ベッドの高さ
立ち上がるときは膝よりおしりが少し上になるように調整してください。すると介助者は立ち上がりやすくなります。
ベットが低いと姿勢が安定しすぎてしまって、立ち上がるときに足に力が入り体に負担をかけてしまいます。
介助者の介助方法
1、体を支えながらベットの高さを調整
体を支えて、つま先が付く程度の高さになるようにベットの高さを調整します。
介助者の姿勢が安定していることを確認して靴を履いていただきます。
2、肩甲骨を支えて前に出す
肩甲骨を支えて体を密着し、支えてた側に重心を移動させて、反対側の方はおしりを浮かせて前に出します。
浅くベットから座らせます。
この際に気をつけなければならないのが、肩が下がっていれはおしりをあげることができません。
肩は下げずに、しっかりとおしりをあげましょう。
※介助者がベットから深く座っていた場合の応対法
ベッドの高さを調整し、靴を履かせ肩甲骨を支えて支えた側に重心をかけ、反対側の方はおしりを浮かせるところまでは上記の介助法と一緒です。
しかしベットに深く座った場合はそのあとおしりが浮いた方の腸骨を前方から押し出していきます。
そうすることによって介助者を安全にベットから移動させることができます。
車いすを介助者に近づける
介助者の姿勢が整ったら、車いすを介助者に近づけます。
そして車いすのブレーキがちゃんとかかっていることを確認します。
介助者の膝と車いすの幅を握りこぶし1個分程度にあけておきましょう。
<介助者の自然な動きに合わせる>
介助者の姿勢
・車椅子に近い方の介助者の足を延長線上にする。車椅子から遠い方の足を、地面に踏み込んだ時に両者の足がくっつくぐらいの位置に置く。介助者と後向への重心移動の座る姿勢が安定する位置に足があるようにする。
・重心の高さは本人に合わせて腰を低くさせる。
・車椅子の肩甲骨とは反対側の骨盤をしっかり支え、介助者と密着する。
車いすへ介助を行う際
1.車いすへ介助をする時は介助者の顔は、前方に向けさせます。
2.前方に誘導することでおしりを浮かせることができます。
3.おしりの高さを変えずに介助者と一緒に車いすの方に移動します。
4.そして密着したままゆっくりと介助者を車いすに座らせます。
※この時に気をつけなければならないこと
・介助のスピードが速い
・おしりじゃなく、ズボンを持つ
・車いすに座らせるときズドンと勢いよく座らせる
<車いすで安定する姿勢>
車いす上は深く座らせるようにする。密着したままゆっくりと座っていただきます。
介助者が浅く座ってしまうと移動時に前方へ倒れてしまったり、急なケガをする危険性があります。
深く座っていただく際のポイント
1.かかとが浮かない程度に足を引かせる。
2.前方に誘導させることにより、おしりを浮かせること
3.体を密着させて両肩甲骨を支えて、前方姿勢を促すこと
この介助法は車いすに座っていた姿勢が崩れた時でも正常に整えることができます。
車いすで安定した姿勢を確認する
・フットサポートに足がきちんと乗っている
・深く座っている
・顔がまっすぐ前に向いている
・左右に傾いていない
※この時の介助を行うときのNG行動
車いすに深く座っていないからと、無理やり引っ張り上げるのはだめです。
まとめ
いかがでしたか?体の動きに合わせて介助をすることによって、安全に車いすへ移動することができます。
体を無理に動かそうとすると、介助者に大きな負担をかけてしまいます。さらに自分自身にも負担をかけることになります。
介助者の体の動きに合わせて、安心して車いすへ移動できるように努めるよう常に心がけていきましょう。
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