病院や施設への就職・転職を考えている方はどのような点をチェックしていますか?
今回は病院・施設選びで失敗しない求人情報の見方と失敗しない病院・施設選びについてご紹介します。
【1.病院・施設選びで失敗しない求人情報の見方について】
就職・転職をする時は必ず求人情報を見ますよね。
実は求人情報には働く上で大事なことが結構記載されています。
1つ目は“基本給と賞与“です。
求人情報を見ると“賞与あり“とだけ記載されている病院や施設は少なくありません。
例えば、“賞与あり“というワードに釣られてその病院や施設に就職・転職をしたとします。
ボーナス月に封筒や銀行口座を見て1万円だけ入っていた場合病院や施設に文句を言うことはできません。
なぜなら明確な賞与額を求人情報に記載していないからです。
会社からすれば1万円でも賞与は賞与です。
ですが貰う側としては「たったこれだけ?」「これだけで賞与って言えるの?」と思いますよね。
こうしたことが起こらないためにも求人情報を見る時は基本給はもちろん、賞与額をチェックしておくと良いです。
求人情報に賞与額が明確に記載されている病院や施設であれば就職・転職してから金銭面で困ることはないでしょう。
2つ目は“年間休日“です。
休日を重視して就職・転職先を選んだり、気になる病院や施設があった場合休日をチェックする方が多いかと思います。
病院や施設の求人情報には“週休2日制“と記載されていることが多いですが、週休2日制というのは必ず週に2日休めるということではありません。
週休2日制というのは、月の内2日休みがある週が1回以上あるという意味があります。
そのため月に5日以上休みがあればこれも週休2日制と言えます。
不定休であっても週に2日必ず休める病院や施設の求人情報には“週休2日制“ではなく、“完全週休2日制“と記載されているので週に2日必ず休みたいと思っている方はこの表記を見落とさないことが重要です。
3つ目は“二交代・三交代“です。
病院や施設での勤務は基本的に24時間365日体制なのでスタッフは交代制での勤務となります。
二交代制のシフトの場合日勤と夜勤に分かれ、三交代制のシフトの場合日勤と準夜勤、深夜勤に分かれます。
大体二交代制の場合日勤が8時30分~17時30分、夜勤が16時30分~翌9時で、三交代制の場合日勤が8時30分~17時30分、準夜勤が16時30分~1時、深夜勤が0時30分~9時という割合になっているのですが、拘束時間の長い二交代制の勤務の方が体力的に負担を感じにくいです。
その理由としては、拘束時間が長いということはそれだけ自由な時間ができるということです。
もちろん拘束時間が長ければそれだけの仕事はあります。
ですが拘束時間が長ければトータルで考えて手空きになる時間も多いということです。
手空きになる時間が多ければ終わっていない仕事を終わらせることができたり、日勤では進まない作業をすることもできます。
また、何と言っても生活リズム・サイクルが乱れにくいというメリットがあります。
二交代制の拘束時間は最大16時間になるため疲労の蓄積や集中力の低下もありますが、資本となる体への負担は少ないです。
一方三交代制の場合一見「拘束時間が短くて楽そう!」と思ってしまいますが、拘束時間が短いということは与えられた仕事を短い拘束時間内に終わらせなくてはならないということです。
拘束時間が短いということは手空きになる時間も限られているためイレギュラーなことが起きると仕事が中々進まなかったり、残業をしなくてはならない状況になります。
ですが拘束時間が短いことで集中力が低下することはまずないため、常にバリバリと仕事をすることができます。
求人情報に必ず記載されている二交代制と三交代制といった勤務体制を見逃してしまったり、「ここで働きたいから勤務体制なんて何でもいいや」と甘く見ていると実際に就職・転職をしてから身体への負担が大きくて資本である身体を壊してしまう結果を招きます。
自分にはどんな勤務体制が合っているのかを今一度考え直してみると良いでしょう。
最後は“スタッフ“です。
全ての求人情報がそうというわけではありませんが、時々離職率の割合や既婚者の割合が記載されていることがあります。
こうしたグラフや文字を見て「そうなんだ。」で終わってしまうことが多いかと思いますが、こうしたグラフや文字はその病院や施設の現状を表している大事な箇所なのです。
例えば既婚者の多い職場であれば子供の急な体調不良での休みや事前に取れる休暇にもある程度理解のある病院・施設です。
独身のスタッフと既婚者のスタッフのバランスが上手くとれています。
ですが既婚者のスタッフが多すぎる職場は独身のスタッフにとって働きにくくストレスを感じることもあります。
独身のスタッフが既婚者の多い病院や施設に就職・転職した場合クリスマスやバレンタインといったイベント日や土日祝日に中々休暇を取ることができなかったり、既婚者のスタッフが家の事情で急遽出勤できなくなった場合出勤日であれば仕事量がいつもの倍以上になり、休日であれば「〇日と交換で明日出勤できない?」という上司からの相談をされることになります。
離職率については、離職率が高い病院や施設は人間関係があまりよくなく、仕事量が膨大という意味でもあります。
ですが離職率が低い病院や施設は人間関係が良く、自分のペースで働ける職場と捉えて良いでしょう。
意外と見落としがちなこうしたグラフや文字もちゃんと見ると病院・施設選びで失敗しにくくなります。
【2.失敗しない病院・施設選びについて】
就職・転職する人の環境は当たり前のことながら人それぞれです。
例えば小さいお子さんが居る方やブランクのある方、未経験の方などです。
こうした環境の違う人達が同じ病院や施設に就職・転職したら上手くいきません。
その理由は環境が違うからです。
では、失敗しない病院・施設選びをするにはどうしたらいいと思いますか?
これは非常に単純且つ簡単なことで、自分の環境に合った病院や施設に就職・転職することです。
たったこれだけで失敗しない就職・転職をすることができます。
小さなお子さんが居る方の場合、病院内または病院から徒歩圏内の所に託児所があるかです。
託児所というのは児童預かりと適切な保育を行う施設になります。
一般的には一時預かりとして利用する方が多いですが、保育所のように継続した保育を行ってくれる託児所もあります。
託児所は0歳~対象となっています。
ちなみに託児所はクラス分けがないため様々な年齢の子供が垣根なく交流できるというメリットもあるのです。
少し話がそれてしまいましたが、病院内や病院から徒歩圏内の所に24時間対応且つ病児保育にも対応している託児所がある場合とても働きやすい環境になります。
24時間対応してくれるということも大事ですが、病児保育に対応しているか否かの方が重要です。
病院や施設での勤務はシフト制になっているため出勤者1人1人に仕事が割り振られています。
その現状を知っているからこそ「今日お休みいただけませんか?」などと連絡するのが心苦しかったりしますよね。
そんな状況を作らず、バリバリと仕事をするにはこうした環境の病院や施設に就職・転職をすることです。
ブランクがある方の場合は、復職支援制度の有無で病院・施設を選ぶと良いです。
復職支援制度というのは、現場での必要なスキルの支援として実際の医療機器を使って実践的な研修を行うことを言います。
こうした研修を行うことで今現在行われている治療や施術方法を知ることができたり、忘れかけていた技術等を思い出すことができ、実際に病院・施設で働く頃には以前と同じように動くことができるため仕事に対しての不安が解消されやすいです。
復職支援制度がない病院・施設だったとしても、研修制度や入職前の説明会等があればブランクのある方でも仕事に対しての不安は多少解消されます。
復職支援制度や研修制度、入職前の説明会等が何もない病院・施設は入職した日に教えてもらってもいないのに「○○して」「○○お願い」などと言われがちです。
未経験の方の場合、“未経験者歓迎“と求人情報に記載されている病院や施設に就職・転職をすることが1番失敗しにくいです。
未経験と知りながら採用することを考えている病院・施設の場合、1~10まで細かく教えてくれる体制が整っていることが多いです。
そのため“未経験者歓迎“と求人情報に記載されている病院・施設を選ぶと基礎的なことはもちろん、「そうだったんだ!」と感心しながら学ぶことができます。
病院・施設で働くには基礎的なことが1番重要です。
なので、1~10まで細かく教えられる環境が整っている病院や施設に就職・転職をすれば後に患者さんや利用者さんから頼られる基礎がしっかりしたスタッフになることができます。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
失敗しない病院や施設の選び方が分かったかと思います。
就職・転職をする前にまずは求人情報をしっかりと見て、その後は気になった病院・施設の状態や周辺環境をよく調べることが大切です。
病院や施設に就職・転職をする際は是非ご参考にしてみてください。
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