看護師として就職したいと考えている人には、今までまだ現場で働いたことがない人もいれば、長年現場を離れていた人もいるでしょう。今の自分でも就職できるのかと不安になった人にとって役に立つ具体的な対策を紹介するので参考にして下さい。
未経験の人やブランクがある人にとって本当に就職できるのかは大きな不安になりがちです。ただ、就職活動のやり方次第ではすぐにでも働けるようになる可能性があるので、どんな進め方をしたら良いのかを把握しておきましょう。
・自信を持つことを重視しよう
まず就職に関して不安を持っている看護師にとって重要なのが自信を持てるようにすることです。ブランクがある、この年齢で未経験なのに本当に働けるのかといった不安があると選考に悪影響をもたらしてしまいがちだからです。看護師はどの現場で働くとしても特別なスキルを持っている専門家として働くことになり、他の職種では担えない業務を担当することになります。仕事の性質上、患者や高齢者などと対面でコミュニケーションを取ることが多く、注射などの対応もすることがよくあるでしょう。その際にビクビクしながら注射をしていたり、しどろもどろになりながら説明をしていたりするのでは患者や高齢者などにも不安を抱かれてしまうことは否めません。プロとして業務に対する自信を持ち、相手に安心感を持ってもらえるようにするのは欠かせないことです。そのため、未経験でもブランクがあっても自信を持って業務に従事できる人だというのは採用の際にも重視されています。
・看護師の需要について実態を知ろう
就職の際に看護師が自信を持つために重要なのは需要の現状をよく理解することです。全国的に看護師は不足が嘆かれている状況があり、病院やクリニック、介護施設などの典型的な職場では需要が高くなっています。特に人数の確保に苦労している職場が多いことから、少しでも多くの看護師を採用できるように経験やブランクの有無を問わずに募集しているケースが増えているのが現状です。採用した人材をすぐに現場で働かせるのではなく、適切な研修をしたり、プリセプターを付けたりして対応しているのが一般的です。このような状況があることを考慮すると、今まで本当に経験がない人だったとしても看護師の資格があるというだけで自信を持って応募しても問題ないことがわかるでしょう。これから一人前になって活躍しようという意欲があることが最も大切なのです。この実態をきちんと心に刻み込み、自信のある姿を見せられるようにするのが重要な対策だと考えましょう。
・適性やスキルを棚卸ししよう
確かに未経験でもブランクがあっても就職はできそうだとわかり、自信を持って取り組もうという気持ちが生まれたとしても応募するときに本当に大丈夫なのかという不安は生まれがちです。自分は看護師として活躍できる自信があるとアピールしたとしても、根拠がなければ納得してもらえないのは事実でしょう。そのためには履歴書を書いて応募する前に自分の適性やスキルについての棚卸しをするのが大切です。人によってどんな仕事に対して適性があるのか、今でも自信を持って使えるスキルがあるのかは異なります。今の時点での適性やスキルを見直して客観的に評価してみましょう。
例えば、看護師として働いたことはないけれど地域の相談員としてボランティア活動をしていた人もいるでしょう。色々な年代層の人と適切なコミュニケーションをするスキルをその場で習得していて、看護師の働く現場で活用できると考えられます。その仕事と通して多くの人に貢献できたのが喜びになっていたり、感謝されて嬉しいと感じたりしていたなら患者や高齢者などのために貢献する医療や介護の仕事にも適性があると言えるでしょう。ブランクがあると採血などの注射スキルが今でもあるかは不安になりがちですが、注射を怖がる患者を落ち着かせるための話し方などは覚えていることもあります。そのような細かなノウハウも現場復帰をする上では重要な能力として考えることが可能です。昔は看護師として働いていた人の場合には以前の仕事を思い返してみて、自分が活躍できたシーンと、失敗を繰り返していた業務をリストアップしてみるのも良いでしょう。病棟患者との関係作りは得意でいつも慕われていたけれど、外来患者とはあまり親しくできなかったという記憶があるなら、入院患者の管理を主な業務にできる病院を選ぶと適性があると考えられます。全く看護師の仕事に関わるような経験がない人の場合にも、子育てや介護の経験から適性やスキルを導き出せることがあります。保育園で他の子供たちにも慕われたという経験があれば子供に好かれやすいのが取り柄になり、介護施設で高齢者たちと親しく接することができたなら介護施設で活躍できる資質があると判断できるでしょう。このように色々な角度から適性やスキルについて考えてみると履歴書でアピールすべきポイントが明確になり、その際に何を根拠にしたら説得力があるかもわかります。
・アピールポイントを一つか二つに絞り込もう
棚卸しをしてみるといくつもアピールできるポイントが見つかる場合が多いでしょう。ただし、求人に応募するときに重要なのはその全てをアピールすることではないという認識が必要です。履歴書の記入欄の大きさを見ても到底書き切れるわけではないのは明らかでしょう。面接を受けるときにもせいぜい30分から60分しか時間は確保されていないので、全てを伝えようとしても難しい場合がほとんどです。応募するときに大切なのは、応募する病院やクリニック、介護施設などに合わせてアピールポイントを絞り込むことです。本当に伝えたい適性やスキルは何かを考え、一つか二つに絞り込んで確実に伝えられるように準備をしましょう。
未経験の人はアピールポイントは二つにしておくのが無難で、その二つの角度から見たときに適性があって成長して活躍してくれる可能性が高いと考えてもらえるようにするのが大切です。ポテンシャル採用をするのはリスクがあるのでポジティブに考えられる要素が多い方が有利になります。ただ、数を増やして重要なところが見えなくなってしまうと不安を煽ることになるので、二つくらいに厳選するのが重要なのです。できるだけ違う観点から二つを選んでアピールするようにしましょう。例えば、コミュニケーション能力の高さによって患者との関係作りができることをアピールしつつ、医療知識が豊富なことを伝えて医師のサポートについても不十分な点がないと理解してもらうという方法があります。また、観察力や洞察力が優れていることを示した上で、スキルアップに対する意欲を伝えるというのも良いアプローチの仕方でしょう。
ブランクがある人の場合には状況に応じて一つにするか二つにするかをよく検討しましょう。ブランクはあるけれど即戦力となるスキルを活かせると伝えたいのであれば一つに仕込んで色々な視点からアピールするのが賢明です。もはや未経験の人とあまり変わらないのではないかという状況になってしまっているのであれば、適性とスキルのそれぞれ一つを取り上げてアピールするのが良いでしょう。例えば、精神科の患者のカウンセリングスキルをアピールしてクリニックに就職しようという場合があります。このときに昔はクリニックでカウンセリングをしていたという経験と、離職後も地域のカウンセリングルームでパートの仕事をしていて別の観点からスキルを磨いてきたというアピールをするやり方は効果的です。一方、昔は精神科の病院で働いていたことを伝えた上で、身近な人に精神を患っている人がいることから適切なコミュニケーションの取り方が身についているという形で適性があると示すのも良い方法でしょう。
まとめ
看護師としての仕事が未経験だったりブランクがあったりすると就職に対して不安を抱きがちですが、自信を持つのは最も重要になることが理解できたでしょうか。適性やスキルの棚卸しをするのも自信をつけるために役に立つので、就職を成功させるためにまずは自分自身を見つめ直してみましょう。
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