看護師として、転職や再就職をする際の1つの関門が履歴書作成や面接…
どうやったらいいのかわからない、
客観的に判断してほしい、
パソコンが使えないけれど大丈夫かしら?
新人看護師とは違い、中途採用だからこその悩みもありますよね。
就労に関する悩みがあるならぜひハローワークの利用もおススメです。
〈転職、再就職をしたい看護師さんむけ!転職をする前に読んでほしいハローワーク活用法〉
看護師の仕事って重労働で高い技術も心理的なスキルも求められて、本当に大変ですよね。
条件のよい職場に転職したいけれど、どこもブラックに見えて仕方ない…
とくに中途採用だと、看護師としての経験値はもちろん人間としての包容力も求められることも。
自分の取ってベストな職場を見つけたい…だからこそ、再就職にはポイントがあります。
ハローワークって求人を見るだけの場所だって思っていませんか?
いいえ、そうではありません!
専門職だからこそ、ハローワークを使って転職活動をしてみませんか。
〈若い方は苦労すべき?若い方の転職は〉
若くまだ経験が浅い看護師さんには「自分が本当に何に向いていて、どんな仕事をしたいのか」はまだわからないかもしれません。
学生のときに看護実習でさまざまな病棟を回ってある程度体験していたとしても。
まだ自分のやりたいことが見えない若い方は、福利厚生、教育システムの充実さ、待遇や休みの日数だけで決めて、いろんな経験をすることをおススメします。
看護師はどこに行っても引く手あまた。
しかし、看護技術がともなっていないとせっかく採用されても、周りについていけずにまた転職ということになってしまうこともあります。
どれだけ医療機器やITが発達しても、残念ながら基本的な看護スキルは下積みがないと身につきません。
若いうちに、さまざまな技術や知識をきちんと習得しておくと、年を重ねてからの転職もラクチンです。
いきたい病院のホームページとハローワークに出ている求人票と照らし合わせて相違がないか確認をしましょう。
中途採用者はハローワークを使って就活をすることも大事です。
もし入職してから、業務上や福利厚生上おかしいところがあったらすぐに申告することもできるからです。
ただし、注意点は2つ。
1つ目は、休日はしっかり確保できる職場を選ぶこと。
業務時間外に過度な勉強会の資料つくりや、研修に行かせる職場はあなたのためになりません。
また、休日の半分以上が半ドンや夜勤明けなどに設定されている職場も少し考えた方がよいでしょう。
休日は自分のやりたいことをでき、しっかり休める職場を選ばないと、プライベートが充実せずに仕事に人生を食いつくされてしまいます。
制度上、半ドン休暇はOKなので、労働基準監督署などからの指導はありません。
110日の年休がじつは、まる一日の休暇はたった45日であとはすべて出勤なんてことがないように確認をしましょう。
2つ目は、同期や年齢の近い先輩がいるかどうか。
看護師業務でもっとも悩むのは「人間関係」です。
そして、ジェネレーションギャップを埋めることは大変難しいでしょう。
せめて、年の近い人が入職している現場であれば、育った世代が似ているので、共通の認識で働けます。
うまく関係を築くことができると、お互い励ましあうこともできるはず。
離職率はよほどひどい数字でなければ、気にしなくても大丈夫。
転職はけして悪ではありません。
だれしも自分の理想を求めて転職をする時代です。とくに仕事がハードな看護師ならなおさらのこと。
2~3年で転職をしてスキルを上げていく医療職はたくさんいます。
むしろ、離職率が極端に低い職場は「条件が良くやりがいがある」というよりも、長く務める職員がただ辞めないだけということも。
離職率の数字は、頭の隅に置いておく程度にとどめておきましょう。
〈中堅やベテラン看護師の転職は?〉
中堅になってくると少なくとも「自分のやりたい仕事内容」が見えてきます。
・急性期の病院やクリニックがいいのか
・療養病棟やリハビリ、地域包括ケアがある病院や施設がいいのか
・災害派遣やドクターヘリなどにも関わりたいのか
・終末期医療にかかわりたいのか
など、自分のやりたい仕事の内容がみえてきます。
まずは、どんな仕事をしていきたいのかはしっかり把握しましょう。
そして、夜勤があってもいいのかもしっかり決めておくこと。
当直制なのか、
夜勤制なのか、
2交代制か
3交代制か
自分の体力との相談も必要になってきます。
中堅やベテランになってくると、転職先で高い看護技術やPCスキルもあるものだと思われることも忘れずに。
もしパソコン入力が苦手で、入職したい職場が電子カルテを導入されているなら、パソコン教室に通うなり対策を。
ハローワークの就労支援は退職の日程が決まっている人が使える講座もあり、もちろんパソコン教室も。
実質ほぼ無料で一日だけの講座から半年間学校に通いながら学べる就労支援まであります。
パソコン作業はお手のものの方もちょっと待った。
もちろん逆パターンもあります。
バリバリの急性期の総合病院に勤めていた看護師が「少しのんびり仕事をしたいから」とクリニックに入職すると、手書きカルテに悩まされることも。
転職前にハローワークから電話問い合わせで就労先に、最低限のことは問い合わせをしてもらうことも可能です。
手書きカルテをやったことがない方が、入職してしまうとあっという間に腱鞘炎で悩むということにもなりかねません。
上手にハローワークを使って、必要な情報を手に入れましょう。
〈いざ!履歴書の記入〉
履歴書の記入について、もっとも適しているのはハローワークからのアドバイスをしっかりもらうことです。
ケースでお話ししましょう。
がんばり屋さんで認定看護師や、ライセンスをたくさん取っている方の場合
「どれか一つ、資格欄に書かずに削ってほしい」
というアドバイスをハローワークの職員がすることもあるのです。
あなたが入職したいと考える職場は
「そんなにたくさんライセンスがあっても、給料を上げることはできない」
「こんなに高いスキルあるなら、うちでは物足りないかも」
「こんなにデキル人なら、うちでは揉めてしまうかもしれない」
という理由で、あなたを選考からはずすケースもあるから。
履歴書選考をしてから面接までいかねば話になりません。
ハローワークの職員のアドバイスは地域性も考慮していて適格です。
がんばって取得したライセンスを生かせる職場があるといいのですが、そうもいっていられないこともあるでしょう。
ハローワークの職員のアドバイスは素直にきくことをオススメします。
〈職務経歴書は絶対につくること〉
職務履歴書を作ることでのメリットは3つあります。
1つ目は、職務経歴書があることで、履歴書選考、面接のときの印象はグッとよくなります。
あなたが、どんな仕事をしてきたのか、どんなスキルがあるのか雇用者側もすぐに把握することができるからです。
2つ目はExcel操作ができるというアピールになること。
そして、インターネットなどでもよくあがるのですが、新しく看護師を入職させて地味に困ることの中にはこんな内容のものもあります。
・基本的なExcelやWord書式が使えないけれど、覚えてくれない
・先輩たちがパソコン業務を覚えてくれない
などが上がっています。
このご時世、パソコンは看護業務プラスアルファで使えて当たり前です。
職務経歴書を実際つくることで、基本的な操作の仕方は覚えることができます。
3つ目は、あなた自身が自分の自己アピールできるところに気が付けることです。
ずっと真面目に仕事を頑張ってきた方が、いざ転職や再就職をしようというときに
「自分のいいところってわからない」
と自尊心を下げて、就職活動をしてしまうこともあります。
職務経歴書は、いわゆる書き出しワークのようなもの。
自分自身で、自分のやってきた証に気が付き、自分のやりたいことが見えてくる人も大勢います。
職務経歴書はぜひとも記載をすることをオススメします。
〈履歴書選考突破!面接にのぞむとき〉
これも20代前半の若い方と中堅、ベテランで少し違いがでてきます。
20代前半ほどの若い方は、面接にのぞむ際、清潔感を意識したスーツやメイクをおススメしています。
そして、一般的に病院や施設など医療機関は基本的に「古い体質」であることが多いです。
無難な恰好というと聞こえが悪いのですが、自分に似合うからと濃いメイクやカジュアルスーツでいかない方がよいでしょう。
中堅、ベテランの方の面接は、できれば一度ハローワークの面接の研修を受けることをオススメします。
都会ならば、気にせずにそのまま面接を受けても構わないかもしれません。
しかし、古い体質が残る地方では「女性とはこうあるべき」という考えをもつところも少なくありません。
実際に私がかかわったケースで、このようなケースがあります。
認定看護師や保健師などいくつもライセンスをもち、仕事が生きがいの40代女性看護師。
母親が亡くなり父のための、帰郷し就活を地方ではじめました。
しかし、どこに行っても面接で落とされてしまうのです。
そのときに言われた言葉が
「うちは仕事ができる人よりも、人間関係もめない人がいい」
といわれたとのこと。
しかし、当の本人と話をいたしますと、仕事は有能で凛としていますが、穏やかで忍耐強い女性なのです。
なぜかと思い、模擬面接をしたところ
髪の毛は地味に一つにまとめ、メイクは軽く、スーツは濃いグレーのパンツスタイル、そして、ぎっしり几帳面に書かれた職務経歴書。
とても有能で、仕事をテキパキさばきそうな第一印象に。
もうおわかりですね?
そう、有能で早口でスキルが高い方は「少し女性らしい雰囲気」も出した方が無難に見えるのです。
仕事ができるイメージが強いからこそ
「この人と一緒に仕事をすると、自分のポジションうばわれそう」
「素直にやってほしい仕事してくれなさそう」
と思われてしまったのです。
その女性には、パンツスーツをスカートへ。
パステルカラーのカーディガンも着用していただきました。
メイクは明るいチークと似合う色のリップを追加してもらい、見た目のきつさを取り除いてあげました。
そうすると、面接合格のお知らせがくるようになったとのことです。
もちろんこの女性の逆のパターンも大いにあるでしょう。
人の第一印象は残念ながら9割以上は外見から入ります。
面接は、自己アピールできる最高の場ですが、逆にいうとパッと見ただけの印象だけで判断されてしまいます。
ハーローワークの職員は、客観的にあなたの第一印象を操作して、面接に受かりやすいようにアドバイスをしてくれます。
ぜひプロの意見も取り入れてみてください。
まとめ
専門職の看護師だからこそ、自分のやりたい内容の仕事ができる職場を探したいですよね。
ネットやスマホで気軽に転職活動をするのもよいと思います。
しかし、公共のハローワークもぜひ利用してみてください。
就労させるためのノウハウをもっている職員からアドバイスをもらうことで、自分のやりたかったこと、自分のアピールできる内容などを教えてもらえます。
なによりも、客観的にあなたの第一印象を教えてくれるので、転職をしたいけれど二の足をふんでいる方はぜひご利用を。
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