介護業界への就職や転職を考えているなら、面接のコツを事前にチェックしておいてください。面接官や採用担当者に好印象を与えておかないと、気に入った職場で働けないこともあります。
今回は、面接で失敗しないためのポイントを詳しく紹介していきましょう。
<忘れ物をしない>
介護の面接で失敗しないためには、面接会場に行く前の段階から慎重に行動すべきです。必要なものが揃わない状態では、面接を受けられないことがあるので、持ち物のチェックはしっかり行うようにしてください。忘れ物をしなければ、理想的なスタートを切ることができます。
特に気をつけておきたいのは、履歴書や職務経歴書などのコピーです。それらは施設に提出するものですが、ただ手放してはいけません。きちんと事前にコピーをとり、いつでも内容を確認できるようにしておきましょう。
なぜなら、面接での質問は、書類の内容をもとに考えているからです。もし自分で書いた内容を忘れていた場合は、書類の内容と面接の受け答えがちぐはぐになってしまう可能性もあります。それでは悪い印象を与えかねないので、コピーを忘れずに用意し、的確な答えを返せるようにしておきましょう。
また、提出する書類を保護する工夫も大切です。当日に提出するとき、折れたり汚れたりしたものを差し出してはいけません。きれいな状態で持ち運ぶためには、クリアファイルや封筒などを利用し、余計なダメージから守るようにしてください。
<相手に伝わるように話す>
介護の面接で失敗しないためには、話し方にも気をつけたいものです。はきはきしゃべるようにしないと、相手に必要なことが伝わらない恐れがあります。初めての面接だと緊張することも多いですが、なるべくわかりやすい話し方を心がけてください。
とはいえ、いきなりはきはきと会話するのは、難しく感じることもあります。普段は静かにしゃべるタイプの人だと、はきはきさせる方法がわからず、悩んだりするものです。
そんなときは、声を大きくする方法がおすすめです。よく聞こえない部分をなくすだけでも、かなり伝わりやすい話し方になります。語尾は小さくなりがちなので、最後まで声のボリュームを意識するようにしましょう。
声の大きさは、介護の現場で働くときの重要な要素なので、こうした工夫は積極的に試してみてください。高齢者の介護となれば、耳が遠い人と会話する場面も多くあります。「この人の話し方では無理がありそう」という印象を与えないよう、はっきりと言葉を伝えましょう。
<簡潔にまとめて答える>
介護の就職を成功させるためには、話の長さにも注意すべきです。いくら声を大きくしても、あまり内容のない話をダラダラと続け、面接の時間を無駄に引き延ばすようではいけません。それでは、印象がどんどん悪くなっていきます。
面接を受けるときは、なるべく短めに、なおかつ内容の濃い答えを返すようにしてください。
そのためには、事前に準備しておくことが大切です。履歴書などをよく読み返し、質問されそうなことをイメージしておいてください。おおまかに答える内容を考えておけば、的外れな長い話は防ぐことができます。
あまりにも行き当たりばったりで会話していると、要点を押さえられないことが多いので、気をつけてください。本当に伝えたいことだけをまとめ、無駄を削ぎ落すことが大切です。
介護の面接では、相手の話を正確に理解する能力もチェックされているので、このポイントは必ず意識しておきましょう。おかしな答えばかり返していると、「仕事でトラブルを起こしそう」と思われることがあります。
落ち着いて質問を聞き、不自然にならない簡潔な答えを考えてください。
<退職の理由はポジティブに>
別の施設に移りたいときや、他業種から介護への転職の場合は、辞めた理由を上手に答えることが大切です。答え方によっては印象が悪くなることもあるので、スムーズに就職するためには、慎重に内容を考えておきましょう。
最も避けておきたいのは、前の職場の悪口ばかり話してしまうことです。別の職場に移りたい場合、何かしら不満を抱えていることは多いですが、それをたださらけ出すのはやめてください。「人間関係が最悪」「自分の能力を認めてくれない」といった批判ばかりの退職理由は、マイナスにしかなりません。
あまりネガティブな理由は避け、ポジティブな要素をしっかり盛り込んでおくようにしましょう。
例えば、転職先の施設の特徴を挙げ、「より質の高いサービスができると思いました」という前向きな理由にしておけば、悪く思われたりはしません。前の会社への恨みではなく、自分の能力を高めるために行動を起こしたことがわかれば、ポジティブな印象になります。
初めて介護業界に入る人も、前の職種の悪いところを強調するのではなく、介護への熱意を中心に語りましょう。やる気をアピールできれば、成功につながっていきます。
また、会社の業績悪化など、自分ではどうにもならない事情があるようなときは、隠さず伝えてしまいましょう。会社の都合によるやむを得ない退職であれば、特にマイナスにはなりません。
<志望動機は施設の特徴に合わせる>
志望動機は、介護の就職に限らず、仕事の面接ではほぼ確実に質問されることです。履歴書に書くだけでなく、自分の口で伝えることも大切なので、事前によく考えておくことをおすすめします。
避けておきたいのは、通勤のしやすさや給料の高さなど、自分にとってのメリットを強調してしまうことです。本当に魅力的な要素だったとしても、そればかり話したのでは、「自分勝手な人」というマイナスな印象を強めることになります。
志望動機を考えるときは、独りよがりな内容にならないよう、施設の特徴を入れてみてください。
施設の方針や制度などを詳しく調べ、自分の経験と絡めて考えれば、好印象につながる理想的な志望動機になります。就職した場合、施設の特徴に対して自分の経験がどう役立つのか、しっかり伝えるようにしましょう。
採用する側のメリットにもきちんと触れていれば、失敗を防ぐことができます。
<長所や短所は自分を分析して答える>
自分の長所や短所は、少し答えにくく感じることもあります。しかし、適当な答えを返すのはよくありません。
良い点と悪い点を把握しているということは、自分を理解している証拠です。面接官は、そうした能力があるかチェックしているので、よく考えて話すようにしましょう。
うまく答えるためには、まず自分を分析してみてください。その上で、仕事のプラスになる答えを考えていきましょう。
長所であれば、ただ良い点を並べるのではなく、仕事でどう活かせるのか付け加えてみてください。それだけでも、相手にしっかりアピールすることができます。
短所の場合は、本当に悪いところだけを強調するのではなく、ポジティブな方向へもっていくことが大切です。「物事に集中しすぎる」という短所があったとしても、レクリエーションの工作では、丁寧にこだわりをもって作業したことで、利用者を笑顔にできる可能性があります。そうした前向きな内容にしておけば、短所でも効果的なアピールができるのです。
面接の前に自分を見つめ直し、メリットの大きい内容を考えておきましょう。
<最後にやる気が伝わる質問をする>
面接の最後では質問できる時間をもらうことも多いので、念入りに確認しておきたいことなどを聞いてみてください。研修制度などについて質問すると、より熱意が伝わりやすくなります。
少しでもアピールできそうなタイミングなら、それを逃さず、やる気をはっきりと出していきましょう。
初めての人はこの点を軽視してしまい、「特にありません」と答えて終わらせてしまうこともありますが、それはもったいない方法です。場合によっては、「そんなに興味がないのかな?」と思われることもあります。
施設の情報をよく調べて、求人票に詳しく載っていない部分などは、ぜひ質問してみてください。
これは、実際に働くときのギャップを小さくするためにも大切なことです。想像と違う部分が多すぎると、大きなストレスで悩んでしまうこともあります。
仕事を長く続けるためにも、細かいところまで質問して、ギャップを埋めるようにしましょう。
まとめ
介護施設の面接を受けるときは、ここで紹介したポイントをチェックし、「ぜひ採用したい」と思ってもらえるように準備しておきましょう。
何も考えずにぼんやりと受け応えをしていると、面接官の心を動かすことはできません。事前の準備を忘れずに行い、印象がよくなる面接をしてください。
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