新しい時代に入り、働き方改革、ワークライフバランスという言葉もたくさん耳にするようになりました。結婚・出産を機に辞める看護師も依然多い状況ですが、この新たな波はママさんナースを後押ししているのでしょうか?実際に私が出産?復帰までを体験した事例をお伝えします。
こんにちは。
現在第二子妊娠中の私ですが、実は看護師としてはまだ4年目です。
新人から離職率の高い看護師ですが、看護師3?5年目は一区切り、として辞めていく人も多い年代の1つであると思います。
実際に私の勤務する病院でも、3年目あたりからどっと同期が辞めて行きました。
もちろん、新たな夢を叶えるために次のステップを踏む人も多くいますが、中には「こんな仕事続けたくない」「ここにいる良さがない」と辞めていく人も多いです。
現在私が勤務するのは大学病院です。
大学病院と聞くと、凄まじい忙しさを想像される方も多いと思います。
実際に、人員も十分でなく、ぎりぎりの人数で毎日の業務を回す、残業も日勤21時までがしょっちゅう、という側面があるのも事実です。
今回はそんな中、私が第一子出産?復職?第二子妊娠に至るまでどうだったか、どうやって乗り切ったかという方法などをお話ししようと思います。
私の第一子妊娠は2年目の終わりでした。(ちなみに結婚に関しては、今時若くしてしたからといって咎められる雰囲気はありません。2年目に結婚するスタッフも多くいます。)
妊娠発覚時から、午後になるとつわりが辛かったため、「妊婦の通勤緩和」の制度を利用し、1時間時短勤務(有給)で勤務していました。これに関しては、半年ほど前に利用している先輩がいたことで、私自身も利用しやすかったです。実際には、師長さんは取得を渋ることもありましたが、とにかくつわりが辛く、有給の制度でもあり、きちんと使わせて頂きました。しばらくしてつわりが落ち着いたので、普通の勤務時間に戻って働きました。夜勤もできそうだったので回数は減らして月に4ー5回やっていました。夜勤に関しては、権利上妊婦は深夜業務の拒否ができますが、続ける妊婦の看護師は多いと思います。ただし、残念ながら切迫流産・早産となり、何度か休みをとりながら、看護師経験2年と数ヶ月で産休となりました。看護師の切迫早産率は高いのも事実ですが、体質などもあると思うので一概にこの業務がダメ!とは言い切れません。全身清拭や移乗など、ばんばんやっても平気な人もいました。私はお腹が張りやすく、かといってできません、とも言えず続けた結果が切迫早産の診断でした。経験年数が浅くして妊娠すると、業務を拒否しにくいというのは1つ事実としてあると思いますが、「身を守るためには断っていいんだよ!」と言ってくれる先輩が多かったです。
さて、結局予定日を1週間超過で生まれた我が子でした。
次に降りかかるのは保育園問題でした。
新年度に認可の保育園に入園するためには、申請までに無認可園などに在園している必要がありました。(私が取り組んだ保活についてはいずれどこかでお話しできれば、と思います)その期限の時点で子供は生後3か月でしたが、どうしてもスムーズに復職したいと考えた私は、年度内の復帰を申し出ました。
しかし、生後3か月。不安でいっぱいでもありました。少しでも不安を軽減するための方法として、職場にお願いしたのは以下の2つでした。
・保育休暇(1回30分、1日2回の取得が可能。有給。実質1時間時短勤務)の利用
通常、新年度の復帰や、場合によっては数年育休をとるのが当たり前の中で、産休・育休を半年で切り上げてきた私のようなスタッフが珍しかったこともあり、上層部は非常に協力的でした。
そして復職後。配属先は、以前とは違う部署だったこともあり、それまでの私の仕事ぶりを全く知らない人たちと仕事をすることになりました。週4日しかいない時短勤務の私は、正直肩身が狭いこともありました。
しかし、きちんと仕事を続けたことで、周囲も「子育てしながらよく頑張ってるね」「すごいね」と評価してくれるようになりました。新年度になり、無事に認可保育園に入園した後は週5日勤務、1時間時短勤務となりました。子どもが1歳を過ぎると保育休暇から育児時短勤務に切り替わり、1時間の短縮分は減給になりました。
今度は、子どもの風邪、入院と有休をどんどん消化する日々が始まりました。
ここで使える制度として「子の看護休暇(年5日)」というものがありました。子どもの体調不良や予防接種などのために、通常の年休に加えて付与されます。それがなければ有休を使い果たすことになっていました。仕事は大変な時もありましたが、定時でしっかりと帰宅させてもらえました。働き方改革の影響もあり、朝残業もなく、本当に時短勤務の決まった時間で働くことができていました。
もちろん、嫌な現実に当たることもありました。子どもの発熱で休みの連絡を入れると「今日は人が少ないのに」とため息をつかれたり、「これ以上休んで周りに迷惑かけないでもらえる?」と言われたこともあります。しかし、それをカバーしてくれるような人が大半でした。嫌なことを言ってくる人はいつでもどこでもいます。それに対して、自分がストレス発散をする場所を作ること(私の場合、旦那さんがとても話を聞いてくれる人で救われていました)で乗り切っていました。
そして、1年働いた後に第二子妊娠となります。
この時1時間時短勤務していましたが、その1時間は再度「妊婦の通勤緩和」として有給になりました。その利用を勧めてくれたのは上司でした。
そして現在に至るのですが、仕事と育児の両立は事実忙しないです。
しかし、やりがいがあること、子どもも保育園でたくさんのことを学んで成長している姿を見ると、私にとっても子どもにとっても早くに復職したこと、仕事を続ける選択をしたことはよかったと思っています。仕事は、やはり続けることで得られるものや、見つけられるものもあると思います。復職を諦めずに続けたことで、このやりがいに繋がったのだと感じます。
そして、その選択を支援してくれるような環境、時代の流れがたしかに来ていると感じました。各種制度については、勤務される病院によって多少の違いがあると思いますが、大きな病院であれば十分いろいろな制度があると思います。そう言った意味でも、大学病院で勤務を続けて、妊娠・出産にこぎつけたことは、大学病院で勤務するメリットの1つだと感じます。
育休をいつまでとるか、仕事を取るか子供をとるか、その考え方は様々だと思います。
ただ、働くこと=子どもがかわいそう、とはならないといいなと私は感じます。いろいろな制度を利用して、働きながら育てていくことで得られることもある、ということが、1つの事例としてみなさんにお伝えできていれば嬉しいです。
まとめ
いかがだったでしょうか?
ママさんナースとして働く、と言っても、その働き方は多種多様です。その幅広さが看護師として働く魅力でもあります。
私がお話ししたのは、あくまでもそのたくさんの選択肢の中の1つの病院での出来事です。
しかし、せっかく取得した国家資格、結婚や出産で諦めず、自分が輝ける場を見つけて役に立てていける人が増えるといいなと思っています。
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