医療ソーシャルワーカーとして働きたい!きっとこの記事を見て下さっている方はそんな熱い想いを持った方が多いのではないでしょうか。
【精神科ソーシャルワーカーとしての業務】
最初に精神科病院でのソーシャルワーカー業務についてお話していきたいと思います。一般病院と精神科のソーシャルワーカーは似ているようで、かなり業務には違いがあります。特に私が精神科病院で勤務してみて大きな違いを感じたのは、入院形態の違いです。
一般病院では、ほとんどの患者さんが自らの意志で入院や治療に同意し治療を開始する形になりますよね。
精神科病院では、そうではない場合も多いです。任意入院、医療保護入院、措置入院、この3つの入院形態によってソーシャルワーカーの業務も変わってきます。
ここが一般的な病院との大きな違いだと思います。
特に医療保護や措置入院の場合は、患者さんやご家族のみではなく、警察の方が介入する場合も少なくありません。臨機応変に対応する柔軟な姿勢が求められます。
退院支援でも一般病院のようにスムーズにいかない事が多いのも精神科の特徴です。現在は長期入院している患者さんを早期に退院させようという流れが強くなっていますが、私が勤務している病院では10~20年以上入院している患者さんもいました。
そのような方を実際に退院支援するのは大変困難な事である事には違いありません。しかし、そのような方が地域で生活できるようになった時の喜びはひとしおですので、大変やりがいのある仕事だと言えます。
また、一般病院との大きな違いの一つとして再入院が非常に多いという点が挙げられます。
特にアルコール依存の患者さんなどはスリップ(再飲酒)し、何度も入退院を繰り返すことも少なくありません。
退院支援の際にも、一度行ったからそれで終了、というわけではなく数年単位で長い目で見て患者さんの回復や社会復帰を支援する必要があります。
【PSW求人の選び方】
では、ここから本題に入りたいと思います。
PSWの求人を見る際にチェックしたいポイントを4点ご紹介したいと思います。
1. 通勤方法(送迎の有無)をチェックする
一般病院と違い、精神科病院は山の奥や交通の便が悪いところに立地していることも多いです。近隣に駅などが無く、中には車がなければいけないような所もあります。
その為、通勤方法については必ずチェックしましよう。送迎バスが出ているのか、車通勤なのか。非常に大切なポイントです。
私はほとんど送迎バスを利用していました。バスは本数が限られているので、皆が残業をしている中でも「バスの時間なので帰ります」と比較的帰りやすくそこは良かった点かなと思います(笑)。
毎日の事ですから、無理なく通えるのが一番だと思います。
2.デイケアや生活支援施設の充実度をチェックする
積極的な退院支援を行っている精神科病院は、デイケアや退院後の生活支援施設が充実しています。
病院と連携の取れている施設があると、情報共有もしやすいですし、万が一病状が悪化した場合にもすぐに対応する事が出来ます。
実際に、関連施設に通っている患者さんの方が圧倒的にスムーズに対応する事が出来ました。
それと、デイケアや関連施設が充実しているメリットとして、病院での勤務がどうしても合わなかった場合、異動を申し出る事が出来るという点が挙げられます。
同僚は、一度精神科病院に就職しましたがどうしても合わず、その後系列の生活支援施設で相談員として勤務していました。
万が一、病院での勤務が合わなかった場合にもそちらで勤務できる可能性もあるため、関連施設のチェックは必須だと思います。
3.院内画像や動画で雰囲気をチェックする
私は2ヶ所精神科病院での勤務を経験しましたが、病院によって雰囲気が全く異なりました。
明るく開放的で積極的に退院支援を行っている所もあれば、どちらかというと閉鎖的な雰囲気で長期入院の患者さんが多い病院もあります。
PSWとして働くのであれば、前者のような雰囲気の方がずっと働きやすいですよね。
実際に見学に行ったり、口コミなどを参考にするのも良いですが、なかなかそうもいかない事も多いと思います。
そんな時は求人サイトなどに掲載されている画像や動画を参考にしてみて下さい。実際に働いているスタッフの方が映っている場合もありますし、画像などから得られる情報はたくさんあります。
また、私は院内の理念も必ずチェックしていました。院内理念が治療方針と一致している事も多く、病院の雰囲気を読み取るヒントになるからです。
その他にも精神科病院は地域とのつながりを確保するため、広報誌を製作して日々の活動を掲載していたりする所もあります。手に入る場合には是非活用してみてください。
4.資格手当の有無を確認する
PSWを目指す皆さんは、もちろん精神保健福祉士の資格を保有していることになります。
そうすると、医療機関によっては資格手当を、支給してくれるところもあります。
金額は病院によって差がありますが、全く出ないところよりもわずかでもあった方が良いに決まってますよね。
ここも、求人を見る際にぜひチェックして頂きたい所です。
頑張って専門職になろうと努力してきたのですから、受け取れるものはしっかりと受け取りたいですよね。
ここまで、PSW求人をチェックする際に注意して頂きたいポイントを4つご紹介してきました。
これらの項目をチェックし、自分に合った働き方が出来る求人を探してみましょう。
参考までに、私同様のPSWの資格を持った同期の中には、医療機関に就職したのち、地域活動支援センターや、就労支援施設に転職するスタッフもいました。
医療機関よりも、どちらかというと穏やかな雰囲気だそうです。
個人の適正や、性格に合わせて就職先を選ぶ参考になればと思います。
まとめ
ここまで読んで頂き、ありがとうございます。
最後に、これから就職・転職を考えているみなさんへお伝えしたいことがあります。
医療機関でも、支援施設でも、あなたに合う職場は必ず見つかります。
少しでも理想とする職場に近づくために、今回ご紹介した4つのポイントを参考に条件を書き出したり、色々な就職先情報を集めてみてくださいね。
その努力は、きっと無駄にはならないと思います。
この記事が少しでもあなたのお役に立てれば嬉しい限りです。
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