その転職、あなたの本当の理想の働き方ですか?

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#956 2020/01/17UP
その転職、あなたの本当の理想の働き方ですか?
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上司や経営者は一緒に働きたいと思える人物ですか?給料面や将来の見込みなど、その職場で働き続けるメリットとデメリットは?転職してから後悔しないよう、見極める視点を持ちましょう。私の経験をお話しします。

私は、高校福祉科卒業後時に、ホームヘルパー1級を取得し、介護福祉士国家試験に合格しました。そのため、私のまわりでは高校卒業後にすぐに就職する子も多かったのですが、大学で更に勉強したい、親元を離れて生活もしてみたいと考え、県外の福祉大学に進学しました。大学卒業後は、精神保健福祉士と社会福祉士も取得しました。 最初の社会人としての仕事は、精神障害者の支援センターで約3年半、常勤職員(MSW)として相談業務を行いました。 最初の職場では、右も左も分からない、何が分からないのかもわからない、全てが分からない状態でした。マニュアルもなく、正解もなく、毎日頭をフル回転していました。それでも最初は、毎日先輩に怒られて、その先輩に会うのも怖かったのを覚えています。いつからか、先輩の仕事を引き継いで自分が一人で行うようになってからは、「仕事を任せてもらえるようになった」と自分で嬉しく思っていました。 そんな最初の職場を辞めて転職することになったのは、職場に対する不満ではありません。精神障害者を支援する仕事はやはり病気の人たちを支援する仕事で、頑張れば頑張るほど衝突して、どんどん疲弊していたように思います。次第に体調を崩すようになり、退職はその限界が来た時でした。 初めての転職では、一緒に仕事をしていた知人から、「条件も良いし、資格や経験も活かせるのでやってみては?」と勧められたのがきっかけでした。その知人はいつも求人をチェックしていて、それを趣味のようにしている人でした。その知人の勧めと紹介もあって、2つ目の職場となった県立病院では約7か月、非常勤職員(MSW)として相談業務を行いました。 この仕事は難しい判断を迫られる仕事でしたが、信頼できる相談役もおり仕事をこなす事ができ、1番は給料面で納得していました。診断や治療の場面(診察場)に立ち会えるのも大変興味深かったです。それでも、仕事が終わるのが深夜(残業ではなく通常0時に就業)の仕事だったので、通勤に1時間かかることが次第に辛くなりました。 2回目の転職も、知人の勧めでした。自宅から20分程度、給料面でも福利厚生面でも条件の良い総合病院で相談員(MSW)として約7年間、相談業務を行いました。これが私の一番長く勤めた経験です。 実際、長年、専門機関で相談業務に就いていたコミュニケーションスキルを活かし、窓口や電話対応、相談業務においては、フットワーク軽く、誠実な対応で、勤めていた病院の業務に貢献したと思います。 長く勤めることで自分の身をもって知ったことは、会社というものは、今の仕事が十分にできるようになれば、本来の相談業務の他に、後輩を育てたり、自分が持っている資格や職業の地位を高めていくことを求めてくるということでした。研修や発表、勉強会。病院はそういったことを進んで行う人物を評価します。事務職でなく専門職として就職した場合は、勤務年数が長くなれば長くなるほど上司などから求められることも増えていきます。 ヘルパーなら、次は介護福祉士。MSWなら次はケアマネジャー。保有資格が増えると、待遇面でも優遇される可能性はありますが、可能性だけで取得するのではなく資格手当てが付くのか?手当はいくらか?など、事前に上司や会社に相談して条件を決めておくことが必要です。同じ資格でも部署によって手当ての付くつかない、金額が異なります。私が働いていた病院では“MSWは受験資格を得られればケアマネジャーの資格を取る”ことが暗黙の了解のようになっていました。私の場合は、将来ケアマネジャーの仕事をすることは絶対にない(もちろん資格取得後ケアマネジャー部署への異動もしたくない)と考えていたので、受験しませんでした。会社や上司に勧められてもどうしても嫌なことは断ることもできます。 病院は大きければ大きいほど、関連施設を持っていることが多く、異動の可能性が出てきます。私の場合は特殊な部署にいた事もあり、勤めていた間、異動の可能性はありませんでしたが、職種によっても異動の可能性は大きく異なりますので、大きな会社であればあるほどそのことは理解しておいた方が良いかと思います。私が退職した時期の前後で退職者や異動の職員が出たことで、人手不足の状況となり、上司からは最後の最後まで退職の時期を延ばすようお願いされていました。急な退職は残される職員に負担をしいるものとなります。しかし、私の場合は半年以上前から結婚による退職(県外に転居を伴う)の旨を申し出て、人手不足が一時的なものなのは明らかだったため、不足が解消されて職場が落ち着くまで待つつもりはありませんでした。もともと常に人が足りない状態は、会社の人事が解決すべき問題であり、その責任を職員が追う必要はありません。同期は退職を申し出た時、異動が理由で退職を決めたこともあって「我慢が足りない」などと人間性を否定することを言われて “自分が決めたことは間違いなのか” と悩んでいました。退職者を出さないことに一生懸命になり、辞めることを良しとしない上司も存在します。医療介護職の仕事は幅広く、奥が深いものです。給料面やケアする相手が人間であることからも社会的意義が大きな仕事と言えます。しかし、人が足りている職場は少ないのです。 2度目の転職では、これを最後の転職にして長く勤めたいと思っていましたが、現在は結婚により退職しています。産休や育休、介護休暇などは取得することなく退職しました。同期は一人暮らしのため、採用条件にあった住宅手当の支給を求めたところ職種を理由に住宅手当てを受けられませんでした。多職種が働く病院では職種によって給料も条件も全く異なります。手当てなどを利用する可能性がある方は確実に取得できるかどうか調べておくことをお勧めします。 医療介護の仕事に就いていると、毎日が忙しくて、なかなか自分で常に求人情報を見る余裕はありませんでした。私の場合、いつも情報をくれる知人がいましたが、やはり情報収集は大事です。 退職をしてからの転職活動は、時間の制約はありませんが、転職先が決まるまでの間、収入面に不安を抱えてしまうでしょう。転職にあたって自分の希望がすべて叶うわけではないですが、焦らず納得いくまで転職をするためには、働きながら転職活動を進めることも選択肢のひとつではないでしょうか。転職を考え、実際に次の転職希望先の会社の面接を受けるなどすることで、何かモヤモヤしたものを抱えていても、今自分のしたい事がはっきりしてくるかもしれません。

まとめ

医療介護の仕事に就くのであれば、常に学ぶ姿勢を持って携わってください。そして、仕事に慣れるまでは、基本を疎かにせずきっちり仕事をしてください。 医療介護の仕事は直接相手の顔が見える仕事です。是非、人との出会いを楽しんでください。 長くなりましたが、私の経験が皆さんの仕事選びの参考になれば嬉しく思います。

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