訪問看護師として働くに必要なスキルとはなにか

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#943 2020/01/04UP
訪問看護師として働くに必要なスキルとはなにか
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訪問看護ステーションが年々増えている現在ですが、ではその訪問看護師として働くにあたって、必要なスキルとはなんでしょうか?病院で働くことの違いなどについて、私の体験をもとに伝えさせていただきます。

訪問看護師とは

訪問看護師とは、看護を必要とされている患者様のご自宅に伺い、その方に必要な看護を提供する看護師のことです。
私が実際に働いたことのある訪問看護とは、サービス付きの高齢者住宅に看護師が24時間常駐し、看護サービスが必要とされている利用者様のお部屋に伺い看護を提供するといったことをしました。

病院との違い

私が働いていた訪問看護ステーションでは、例えば利用者様がお部屋で転倒され腕などから出血しているところを、介護士やヘルパーが発見しても直接看護師に伝えることが禁止されています。理由としては、転倒した利用者様のお部屋に行くということは、訪問しているということとなり、サービスが発生してしまうからです。利用者様一人一人使えるサービス額がある中で、介護、看護サービスの枠を入れているので、そういった場合に訪問してしまうと、その枠をオーバーしてしまうことに繋がります。そのため、そういったことが起こった際は、介護士から看護師のチーフへ連絡が行き、そのチーフが看護師の介入がいるのか、いらないのかを判断し指示をされます。その指示があるまでは、たとえ利用者様のお部屋が看護ステーションのとなりにあったとしても、訪問することはいけません。
病院では、ヘルパーや看護助手から転倒の報告があればすぐに訪室し、状態確認を行うため、そのギャップに慣れるのに時間がかかりました。私は夜勤での訪問であったため、仲の良いヘルパーと夜勤をともにするときは、上記で述べたことがあった場合にどのような方法をとるか、事前に話し合い決め事をしていました。
また、利用者様からコールが鳴り、オムツを替えてほしいとコールがあっても、交換することはできません。上記と同じ理由で、訪問するということはサービスが発生してしまうためです。なので、看護師として交換してあげたいという気持ちがあっても、交換できないといったもどかしさにぶつかることもありました。

必要なスキルについて

訪問看護師として必要なスキルについて、私は幅広い知識、技術、コミュニケーション力だと思います。色々な疾患をもった利用者様がおられ、その病態について理解しておかなければ、急変があった場合に対応できません。また病院と違い、処置物品も利用者様が購入した範囲内でしなくてはいけないため、応用力が必要となります。
ステーション内にもいくつか物品はありますが、病院ほどの量はありません。また使用したことを家族に伝え、購入していただく際にも、言葉遣いに注意をしなくてはいけません。なので、病院で働き、自分の中で色々な応用力を身につけてから、訪問看護師になるべきではないかと私は思います。

ご家族との対応について

私が実際に体験したご家族とのトラブルになりかねなかったお話をさせていただきます。
ある当直明けの朝ご家族の方がステーションに来られ、利用者様の状態とこうしてほしいという要望を言われました。そのご家族はステーション内では有名な少し要望が多い方で対応に注意するように言われていました。
また、その利用者の方の訪問をしたことがなかったため、私は常勤の看護師がまだ出勤していないため、出勤されたらそのように言っておられたと伝えておきますね、と返答しました。
常勤のスタッフが出勤したため、そのように伝え退勤しました。
後日看護チーフから電話があり、電話をとると家族にもし要望などを言われても、常勤に伝えますとかではなくその場でチーフである私に伝えてほしいとのことでした。最初はそのことに対して理解ができませんでした。よくよく聞いてみると、常勤に伝えるということは、ご家族からの話を私を通しての又聞きになり、ご家族が要望していることと、私が受け取った内容とが違うとなれば、ご家族からまた指摘があるかもしれないというトラブルを引き起こしかねないと言われました。
病院で働いているときには、そういったトラブルがあれば師長や、その日の管理職に報告し、対応してもらうようになっていましたが、訪問看護ではその現場に管理職がいないため、そのような対応を取るべきであると教わりました。今回の件ではトラブルになることなく、一件を終えましたが、いつそのようなトラブルを引き起こすかもしれないといった場面が起こってきます。

実際に行なっている仕事について

私が働いている施設での仕事について、お話させていただきます。私が働いていた施設は比較的重症度が高い利用者が少なく、自立されてる方もおられます。その中で行なっている看護業務については、胃ろう造設された方への注入、吸引が必要な方への吸引、オムツ交換、褥瘡傷創処置、食事介助、点滴、血糖測定とインスリン注射、C-PAPを使われてる方の機械管理などです。上記で述べたように夜勤での訪問ではありましたがこれだけの仕事がありました。褥瘡処置も病院との違いでも述べたように、利用者様の購入されたもので処置をしないといけないため、病院と違った方法で処置を行います。また訪問看護には時間枠があるため、その時間内に仕事を終わらせなければなりません。私が働いていた施設では、吸引のみ必要な方であった場合には、訪問という形ではなく臨時としてコストを取らずに訪問していたこともあります。

休憩時間

仮眠時間として3時間休憩時間があります。
また、訪問していない時間はステーションにいるので、基本的に時間には余裕があります。ヘルパーと仮眠交代をする際にピッチをもらい、コールが鳴れば対応という形になります。
以上が私が訪問看護師として、働いた経験であります。もし、この文章を読んでいただいて訪問看護師について知らない方も、訪問看護師と病院看護師の違いについて知っていただけたらと思います。

まとめ

いかがでしたでしょうか。私が実際に行なった、経験した訪問看護について書かせていただきました。私が働いていたのは施設であるため、想像されている訪問看護師とはまた違ったイメージがついたかもしれませんが、これもまた訪問看護です。色々な働き方がある看護師ですが、このような施設での訪問看護も勉強になりますので、ぜひ働いてみたいと思っていただける方が増えればと思います。

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