介護職が転職に失敗しないポイント キャリアプランをどう描く?

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#938 2019/12/30UP
介護職が転職に失敗しないポイント キャリアプランをどう描く?
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介護職員として活躍するなかで、自身のキャリアアップを考えている方は必読!介護職員または、介護に関わる仕事をどうやって続けていくのか、自分のキャリアをどう形成していくか、転職に失敗しないためののポイントを紹介します。

キャリアパスを描く

将来的に自分がどうなっていたいのかビジョンを明確にすることが、最も大切です。このような具体的な目標を定めていないと、目の前の悩みにだけ捕らわれてしまい、その場を回避するために当たり的な対応になってしまいます。
つまり、大事なことは「私は●年後に××になる。そのために、今の経験は避けては通れない」とキャリアパスを描くことです。そうすると、大局的な判断ができ、小さいことにくよくよしません。

自分の理想とする働き方を決める

キャリアパスを定めたら、自分の希望する働き方を決めることです。働き方と一言で言っても様々な視点があります。具体的にいうと次のとおりです。

勤務する地域
施設の種別
職場の規模
お給与
勤務時間
雇用形態
入所 or 通所

このように自分の理想とする働き方を決めておき、これに照らし合わせて何を優先とし、何を妥協するのか順位を付けると良いでしょう。

常にアンテナを張っておく

縁はどこに転がっているか分かりません。自分がいつ転職の機会に出会っても良いように準備をしておくことが大切です。
転職する際の悪いパターンとして代表的なのは、今の勤務先が嫌だと感じた時点で転職先を探すことです。この場合は、その場しのぎで、時間的にタイトなうえ、良い求人に出会えるとは限りません。
逆に良いパターンは、常に転職を意識しておき、転職が近づいていなくとも求人情報等に目を通しておくことです。いつも準備だけしておき、良い条件の求人が見つかれば動くことが大切です。

自分の強み、弱みを明確化する

転職先の面接試験を受ける際、必ず聞かれる質問として「あなたの長所と短所を教えて下さい」「あなたの強み・弱みについて教えて下さい」があります。
人事担当者は、自分の自身の強み・弱みことをしっかり理解しているか、また職場に順応できる人材かを確認しています。
常日頃からやっていること、やってきたことを棚卸しして、自分の強みを明確化しておきましょう。特に、定量評価(数字に基づいた評価、数値で計測できるもの)ができるものがあると強みになります。
また、有用な資格や研修修了(介護福祉士、認知症ケア専門士等)が強みになるのはいうまでもありません。

キャリア紹介

介護職員としてのキャリアアップの例を紹介します。

生活相談員になる

福祉施設への入所・入所者の生活上の相談に応じる専門職です。介護職の経験が社会福祉士国家資格があればなお良いでしょう。

ケアマネージャーになる

介護の実務経験が5年以上あれば、介護支援専門員(ケアマネージャー)の研修を受講でき、修了して試験に合格すれば介護支援専門員の資格を取得することができます。施設でケアマネージャーとして働くことができるようになります。

施設長になる

特に高齢者を対象として施設(入所・通所問わず)は増加傾向にあります。施設長として求人を出している施設も少なくありません。これまでのキャリア・資格を武器にこういった求人にチャレンジしてみるといいかも知れません。携わる仕事の内容は全く違いますが、介護の現場で働いていた時よりも、良い条件として勤務ができると思います。

介護福祉士養成校の教員になる

介護福祉士を取得して、介護の実務経験5年以上があるうえに、介護教員講習会という必要な研修を修了すれば、介護福祉士を養成する専門学校の教員になることができます。これから介護福祉士を目指そうとしている人に対し、専門的な知識・技術を教えるだけでなく、介護のやりがいや素晴らしさを伝える大切な仕事です。
最近では介護の仕事をやりたがっている外国人留学生が増えていることから、実際の教育現場は日本語を教える、日本文化を教える役割が求められます。

転職のために教育・訓練を受ける

介護に仕事に携わり、もっと医療的な知識・技術を身に付けたいと思い、新たに教育を受けて資格取得を目指す道があります。

教育訓練給付制度

厚生労働省は労働者の中長期的なキャリア形成を応援するため、「教育訓練給付」という制度を設けています。
同省の指定する講座であれば、教育にかかった費用の一部が支給されるというものです。これがあると、費用面で教育や訓練を受けないという抵抗のハードルが下がります。
専門実践教育訓練と比べ、支給される金額や割合は低いですが、在職でも訓練を受けられるため、努力をすれば収入を落とさずに教育を受けられます。通学での教育のみならず、一部通信教育も対象としていますので、詳しくは同制度のHPをご覧下さい。

専門実践教育訓練での教育訓練給付金・教育訓練支援給付金

一定の要件を満たす雇用保険の被保険者、または被保険者だった人が、厚生労働省の定める訓練を受講し修了した場合、本人が教育訓練施設に支払った経費の一定の割合額が支給されるというものです。

看護師やリハビリの専門職種(理学療法士等)の養成講座が、一部対象になっていますので、勤務先を辞めて2~3年間は学校へ通って資格取得を目指し、新たに取った資格を生かして就職活動を行うことができます。

私の知り合いは、介護福祉士養成校を卒業したのちに、介護福祉士として高齢者福祉施設で3年間勤務しました。その後、看護師になるというキャリアプランを立て、上記の制度を利用して看護師養成校に入学して、現在勉強を続けています。

聞くところによるとクラスのなかには、この制度を利用している人が何人かいるようで、段々と社会的認知が得られ、浸透してきているのだなと実感します。
社会人を経験してからの学び直しは、自分の成長を促す良い機会だといえます。これまでの固定概念が崩され、新たな価値観にふれるという貴重な経験になると思います。

費用の自己負担を少なく、新たなキャリアを形成したいという人におすすめです。詳しくは管轄のハローワークに行くと、相談員が教えてくれます。

まとめ

平均寿命の延長によって、私たちの社会人人生も長くなります。仕事の充実は人生の充実につながりますので、介護に関わる者として、自身のキャリアアップを考えましょう。
今の職場が嫌でやみくもに仕事を変えても、キャリア的な成功はありません。日頃から転職を頭に入れておき、失敗しないキャリアップを目指しましょう。

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