高齢者福祉施設等に勤務する介護職員として、働くために必要な物や、あると便利なグッズを紹介します。別な施設に転職した際にも、きっと共通する有効アイテムです。また、身に着けない方が良いものも紹介します。
服装
ユニフォームの支給あり
介護職員として勤務する際、ほとんどの施設は上はポロシャツ、下はパンツスタイルのユニフォームを準備しています。いずれも伸び縮みがあり、職員が動きやすくだけでなく、利用者に好印象を与える色や素材になっています。
ユニフォームの支給なし
たとえば、転職した施設では、家庭的な雰囲気を出したいので、職員にあえて普段着を着用させるケースがあります。このような施設は、自分で服を準備しなければなりません。上はあまり派手ではないポロシャツ、下は動きやすいチノパンが無難で良いと思います。
どんな服装をすれば皆目検討つかない場合は、既に勤務している先輩や上司に相談してみて下さい。適切なアドバイスがもらえると思います。
利用者や家族に好印象を与える
ユニフォームの支給があろうとなかろうと、利用者や家族に対して好印象を与えることが大切です。だらしなく見えてしまうような着方や、汚れてしまっていて不潔な印象を与えてしまうような服装は厳禁です。
適切な着こなし、清潔感のある着方を心がけ、笑顔とともに挨拶を行い、利用者や家族に好印象を与えましょう。
持っておくべきもの
以下、紹介するアイテムはどの福祉施設でも必要なアイテムです。転職して勤務する施設が変わっても使えるアイテムなので、自分で準備しておきましょう。
メモ帳とボールペン
ユニフォームのポケットに入るくらいのメモ帳とボールペンは必ず必要になるので準備しておきましょう。また、ボールペンはキャップ式よりもノック式の方が良いです。とっさの時に手軽に書きやすくなります。
メモ帳には、利用者の基本情報、職員からの申し送り事項や、家族からの要望等を忘れないうちに記録に残しておく必要があります。一日のタイムスケジュール等を書き込んでおくと、あとで書かなければならない日誌や、生活録に困りません。
ハンカチ
自分の汗を拭いたり、ちょっとした水分を拭き取ったりする際に使います。ハンカチのなかでも、タオルハンカチが良いと思います。
施設によってはペーパータオルがあります。こちらの方が衛生面では優位ですが、やはり、簡単に手軽に取り出すには、ハンカチが良いです。
介護者は手を洗う機会が多いので、ズボンのポケットに入れておき、いつでも取り出せるようにしておきましょう。
マスク
介護者は直接利用者にふれる機会が多く、場合によって吐瀉物(としゃぶつ)や汚物を取り扱う場合があります。この際、病気やウイルス感染を未然に防ぐために、マスクが必要です。
簡易型のマスクは施設側が準備しているケースがありますが、まずは自分でポケットのなかに1枚程度マスクを準備しておくと安心です。
これを怠ると、介護者に感染症が伝染るばかりでなく、介護者が媒介者となって、他の利用者に感染症を移してしまう恐れがあります。
感染予防の講習で職員に対して教育を行っている施設がほとんどなので、それを実践して、感染症が広がらないように注意をしましょう。
使い捨て手袋
上記と関連しますが、介護者は自分が感染しないように注意する必要があるうえに、他の利用者に感染が広がらないように注意しなければなりません。
そのため、排泄介助の汚物処理や吐瀉物の処理には、使い捨ての手袋やマスクが必要です。施設に備え付けのものがあるか確認したうえで、ユニフォームのポケットにも1組程度あると安心です。
あると便利なもの
携帯電話
介護職員同士が連絡を取り合うときに、業務専用の携帯電話が便利です。施設によっては、一人に1台が配布される場合あります。取り扱いに注意して持っておくようにしましょう。
特に利用者が急変したときなど、その様子を確認しつつ、応援で別の職員を呼ぶことができるメリットがあります。初動対応をきちんと行ううえでも、複数人で早くに対応することが求められます。
以前では、医療用PHSが圧倒的に多かったのですが、最近ではスマートフォンが普及していて、福祉施設や医療機関でも職員がスマートフォンを業務上使っています。
アルコール消毒液など
先述のとおり、介護職員として利用者にふれる機会が多く、感染症の拡大させるリスクを抱えています。これらを防ぐために、アルコール消毒液で手指を消毒しましょう。
冬場になるとノロウィルスが流行して、抵抗力の低い高齢者や障害者、こどもが被害に遭うケースが少なくありません。
ひとつの介護ごとに手指消毒を行い、施設内感染を防ぐ努力をしましょう。一人がどれだけやっても意味がありませんので、職員全体で意識を高め、全体として取り組むと効果が出ます。
身に着けない方が良いもの
指輪、ピアス、ネックレス
それを装着しなければならない合理的な理由や、特別な事由が無ければ、介護者として、これらは身に着けるべきではありません。介護者自身がケガをする恐れがあるばかりか、利用者をケガさせる可能性すらあります。
私は介護現場にいるとき、介護者が身に付けているピアスに、利用者の衣服が引っかかってしまい、介護者が耳を負傷したケースを見たことがあります。相当痛かったと思います。
また、介護者が身に着けているネックレスに利用者の手が引っかかってしまい、切れたのを見たことがあります。被害にあった職員は残念がっていましたが、他の職員は言葉にはしませんが、「身に着けている奴が悪い」と言わんばかりの態度でした。私もそう思いました。介護者としてこのようなリスクがあるのは百も承知。プロとして失格と言いたかったです。
これらの装飾品は、利用者や家族にとってはどうしても悪い印象に見えてしまう場合があります。本人にとっては大切な人から貰ったかけがえの無い大切なものかもしれませんが、そうならばむしろ身に着けない方が良いです。
腕時計
腕時計をしていると、介助を行う際に邪魔になるばかりか、利用者の身体を傷つける恐れがあります。
また、介助を行う時に一時的に外して置いておくと、紛失する恐れがあります。腕時計ではなく、小さな懐中時計などをポケットに入れておくと便利です。
余談にはなりますが、私の勤務していた施設では、ベテランの介護者だけでなく、看護師も全員懐中時計を持っていました。なので、私は今でも「懐中時計を持っている人」=「仕事ができる人」という印象を持っています。転職して新しい施設へ勤務するときに、このようなアイテムを持っていると他の職員に好印象を与えることができるかも知れませんね。
まとめ
高齢者福祉施設等に勤務する介護職員として、働くために必要な物や、あると便利なグッズ、身に着けない方が良いアイテムを紹介しました。
このような便利グッズを有効活用すれば、介護の仕事をより快適に行うことができますし、緊急時に慌てなくて済みます。
こういったことに配慮して仕事をしていると、自分のみならず、利用者や他の職員を守ることにつながります。施設全体で推進していけば、きっと良い施設になると思います。
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