充実した福利厚生にライフスタイルとの両立のしやすさから、今社会人から看護師になる人が増えています。ここでは、社会人から看護師になる方法に加えて、看護師に求められている素質や気になる転職面接対策について詳しく解説していきます。きポイントについて、どのような職場を選ぶべきかなどについてご紹介します。
看護師は病院に勤務し、患者さんへのケアを行うのが主な仕事になりますが、今では介護や育児の面でもニーズが高まり、勤務先も総合病院や個人クリニックだけでなく、介護施設や保育所まで多岐にわたります。元々、引く手あまたと言われている看護業界ですが、今後も更に多角的なニーズに応じて転職市場でも需要の高まりが期待できる職業です。その看護師になるにはどのような方法があるのでしょうか。
看護師への転職を目指すうえで、押さえておきたいのが看護師として必要な4つの方法と資質をご紹介します。
看護師資格を取得するには、専門の教育を受けて看護師国家試験に合格する必要があります。高校や大学、中学卒業後など状況によって看護師を目指す道はさまざまあります。
高校や大学卒業後は、看護系の大学や専門学校に通います。大学を卒業している場合は看護師3年次学士編入をすれば、最短2年間で看護師受験資格を取得可能です。
中学校卒業後は「5年一貫看護師養成課程」に進むことができます。これは看護師になるための最短ルートです。
また2年で取得できる准看護師資格を得て、働きながら看護師を目指すという方法も考えられます。
資格取得までのステップは以下になります。
1.中学または高校、大学を卒業する
2.看護大学や専門学校などで学び、看護師国家試験の受験資格を得る
3.看護師国家試験に合格し、看護師免許を取得する
看護師国家試験の受験資格を得るためのルートや必要年数は、どの時点から看護師を目指すのか、最終学歴によって異なるのです。
タップすると、それぞれの詳しい説明に移動します。
卒業学校別|看護師を目指すためのコース
・高校卒業
・中学卒業
・一般の4年制大学卒業
その中で重要な資質は、
1. 協調性がある
看護師は、医療機関ではチーム医療のために医師や薬剤師と、保育所では保育士や保護者と、介護施設ではケアマネージャーや介護スタッフと連携を取りながら働く、つまり組織で動くからです。組織を円滑に動かすうえで、協調性は欠かせません。
2. 長期的に勤務できる
看護師は同じ組織で働く仲間と、患者さんを始めとしてケアをする本人や家族との信頼関係も大切になります。信頼関係を築くには長い付き合いが必要になるからです。そして、医療行為に関する技術力も勤務上で実践して磨いていきますので、スキルや知識を培う上でも、長期的な勤務は必須になります。
3. 人と接することが好き
患者さんと接する機会の多い看護師は、病気や入院生活などで気が落ちてしまっている患者さんのケアをすることもあります。人と接することが好きというのは、看護師として基本的な資質であると言えます。時には、患者さん本人やご家族が闘病や介護で疲れてしまい、看護師に辛く当たることもありますが、そんな時でも本人やご家族の心に寄り添い、おおらかに対応する必要があります。
4. 精神的にも肉体的にもタフである
勤務先にもよりますが、看護師は夜勤もあり仕事量も多く、激務として知られています。そして、昨日まで元気だった患者さんとの突然の別れなど辛い経験することもありますが、気持ちを切り替えて仕事を続けなければいけません。
次に、社会人から看護師への転職を目指す方法を見てみましょう。
看護師になるには、
(1)文部科学大臣・厚生労働大臣の指定する看護師要請学校もしくは養成所に最低3年間通学・卒業し、(2)看護師国家資格を受験し、(3)合格後免許の申請をするーという3段階のステップを踏まなければいけません。
まず学校や養成所に最低3年間通って卒業しなければいけないので、社会人から看護師への転職は敷居が高く感じるかもしれませんが、厚生労働省の2014年統計「看護師等学校養成所入学状況及び卒業生就業状況調査」によると、3年過程や大学も含んだ看護師養成校の1学年総定員数約2,7000人に対し、25歳以上の入学者は約4,500人と約16%を占め、准看護師養成課程の受講生は50%にも上ります。つまり、社会人から看護師への転職を目指すことは、決して珍しくないのです。
看護師養成学校や養成所に通う際に、どうしても気になるのが学費ですが、奨学金や高等職業訓練促進給付金を活用すれば、学費コストを低く抑えることが可能です。また、看護師養成学校には社会人入学枠を設けている学校も多くありますので、最大活用しましょう。社会人入試は数学を設けていない、受験科目が少ないなどの傾向があります。また、一般入試と社会人入試の併用も可能です。
学費だけでなく、「自分自身の年齢もあるので、できるだけ早く看護師になりたい」、という心配がある場合には、医療機関で働きながら看護師資格取得を目指せる制度があります。午前中は看護師資格の不要な看護助手や介護助手として医療機関で働き、午後は看護学校に通う場合が多く、准看護師養成学校に2年、看護師養成学校に2年、合計4年間通って看護師資格取得を目指します。実際に看護師を募集している医療機関では、この看護師就学支援制度を取り入れている所も多いので、求人概要も欠かさずチェックしてみましょう。
他にも、自治体によっては看護師を考えている方に向けての相談会や奨学金サービスなどを実施しています。自治体のホームページや市立病院など公的医療機関のホームページに概要が掲載されていることが多いので、こちらも併せて確認し、看護師転職に活かしましょう。
社会人から看護師に転職する際、まず自分がどんな看護師になりたいのかを考えておくのが重要です。現在看護師が求められている機関や施設は、病院・診療所、訪問看護ステーション、学校の保健室、看護サービス提供事業所、介護保険施設、福祉施設、海外での看護活動など多岐にわたります。
そして、各機関や施設ごとに看護師が担う役割や求められている素質なども異なるので、就職先ごとの対策が必要なのです。あらかじめ看護師として自分はどんな仕事がしたいかを考え、転職先の機関や施設を絞り込めば職務経歴書や面接などの対策も立てやすくなるので、転職活動もスムーズに進みやすくなります。
応募する就職希望先を決めたら、その機関や施設の規模や診療科、事業内容、近隣地域の状況、福利厚生などのリサーチを行い、どんな看護師が求められているのかを把握しましょう。また機関や施設のホームページには「先輩の声」などで実際に働く看護師の様子や声が掲載されている所も多く、職場の生の雰囲気や実際にどんな看護師が働いているのかを把握するのにも役立ちます。
看護師転職における面接対策で押さえておきたいポイントについて見てみましょう。
まず、先述したリサーチで、応募先はどんな人材を看護師として求めているのかを把握します。自分が持っている資質やスキルの中で、応募先のニーズに合ったものを活かして働けるものを選べば、効果的な自己アピールの作成も可能です。
更に、社会人から看護師に転職する際にほぼ聞かれるのが、どうして転職してまで看護師になりたいのかです。具体的なエピソードを用意しておけば、説得力があり面接官を納得させることにも繋がります。また、「常に細かい気遣いを忘れず、スピードよりも正確な経理作業を行い一度もミスをしたことがない」「チームワークを大切にして、班の営業目標達成に貢献した」など、前職での経験を踏まえた自己アピールや成功体験談などを面接で話せるのも、社会人からの転職ならではの利点ですので、上手に取り入れましょう。
看護師資格を取得するためには、看護師国家試験の合格が必須です。そのためにはまず専門の教育機関で学び、国家試験の受験資格を得る必要があります。
国家試験の受験資格を得るための方法は、勉強を始める時期や教育機関などによってさまざま。
看護大学は4年、看護短期大学や専門学校の場合は3年以上学校に通い、国家試験の受験資格を得ます。また大学によっては、看護師と同時に保健師や助産師の国家試験受験資格を得られるところも。
准看護師資格を取得してから看護師を目指すこともできますし、大学に編入して最短2年間で資格を取得することも可能です。
何歳までに看護師になりたいか、勉強だけに専念するのか、働きながら資格を取るのかなどを考えて、自分に合った方法で看護師資格の取得を目指しましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
社会人から看護師を目指している人は多く、学費を抑えたり働きながら資格取得できたりする制度があることも分かりました。看護師転職は、どんな看護師になりたいかを把握し、希望就職先を徹底リサーチした上での面接対策が有効です。社会人ならではの前職での経験を踏まえた具体的なエピソードを用意し、面接に挑みましょう。
看護師の資格を取得し、皆さんが夢のナースへの道を歩めることを願っています。
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