看護師として、ライセンスを得て就職したけど、子育て、結婚、旦那の仕事の都合など、様々な理由で退職され、ブランクがあり職場復帰に、不安を抱えている看護師さんへ、再就職へのきっかけになればと思っています。
看護師のライセンスは持っているが、昔、働いたきりで、数年間ブランクがある方などは必見です。
参考までに、私は准看護師から正看護師となり、今まで個人医院、総合病院、大学病院と転職を行い、現在精神科単価病院へ就職しています。様々な経験を、沢山の病院で行うことが出来ました。科の専門としては、消化器外科、総合内科、一次、二次救急外来、高度救命救急センター、手術室、精神科です。沢山の科を経験したからこそ見えてくる部分は沢山あり、その科その科の特殊性も理解してきました。この経験が、ブランクのある潜在看護師さんへの就職のきっかけになればと思い、私なりに分かりやすく、記事を書いていきたいと思います。
まずは、私が准看護師として就職した、消化器外科の話からしていきたいと思います。
①消化器外科(個人医院、クリニック)
個人医院やクリニックはそこにいる医院長の色が濃く出ます。様々な医者と働いてきましたが、個人ほど、特徴が出る病院は他にありません。医者は開業すれば、他から指図されることはなく、個人の手腕が患者の獲得に繋がっていきます。
つまり自分の治療方法の再認識や過ちに気づきにくく、昔の知識を今の時代でも継承していく傾向にあります。その為、そこで働く看護師は准看護師が多く、比較的多く専門的な知識が浅く、経験が無いかたなどを優遇する傾向にあります。
自分の治療に異を唱える職員は、排除されます。要するに、医院長の独壇場です。医院長が右と言えば右なのです。比較的高齢の医者が医院長の所に多く、私が就職した経験では、朝礼、終礼、医院長回診なども、物々しい雰囲気で行われてました。勿論意見を問うものはいません。
そのくらい、狭い空間で働くことになります。医院長と雰囲気が合えば、働きやすい空間になるのは間違いないので相性次第だと思います。
②総合内科(総合病院)
総合内科とはその名の通り、様々な疾患の患者が幅広く、入院しています。消化器疾患(癌や、クローン病、胃潰瘍、腸炎、腹膜炎など)呼吸器疾患(肺炎、気管支炎、気管支喘息、肺水腫、慢性閉塞性肺疾患など)癌疾患末期など本当に様々です。
中には外科でしょ?っと思う患者も多く入院しており、疾病や、管理についてある程度の知識が必要になります。
また、呼吸器疾病の方に対する、ネブライザー処置や、吸引、人工呼吸を扱ったりする場合もあります。技術としても採血は数多く、点滴や、静脈注射、筋肉注射、皮下注射などもあります。経管栄養や、マーゲンチューブ、胃ろう孔、気管切開後の気管チューブの交換などもあります。その為、ブランクがある場合は、最初は少しきついかもしれません。
また生態モニターもついており、たまに急変する場合にもあたります。夜勤ももちろんあるので、少ない看護師で沢山の患者さんを見なくてはいけません。ある程度、忙しくてバタバタと働きたい人には向いていると思いますし、知識も多く得ることも出来ます。また経験も積むことも出来ます。
私の感覚ですが、内科医は優しい人が多い印象です。(個人的見解です。)
③一次、二次救急外来
極端に言えば、心肺停止患者以外の患者が、歩いてきたり、救急車で運ばれて来たりします。疾患も様々で、虫刺されから、脳出血、狭心症、交通外傷まで、様々です。
ここでは、迅速な対応が求められます。点滴や、採血、モニターの装着、12誘導心電図、薬剤の管理、投与、シリンジポンプや輸液ポンプなども頻繁に使います。
最初にやることは、生命を維持する為に必要な事(点滴ラインのキープ)をやりながら、全身症状の観察、バイタル測定、緊急性の判断などを行い、分かりやすく、端的に医者に報告することが求められます。
様々な医療機器を使用するので、それに慣れておく必要もあるでしょう。様々な事を同時に行いながら、緊急性や疾患を探っていき、必要ならばICU(集中治療室)へ、搬送したりします。
その場、その場で問題が解決するので、とてもやりがいを感じる仕事だと思います。これも、ある程度バタバタするので、忙しい職場が好きな方に向いていると思います。
④高度救命救急センター
ここはブランクのある人は行くことが出来ませんが、簡単に説明します。三次救急、心肺停止の患者や高エネルギー外傷(骨盤骨折、多発化骨折)、熱傷など生命の危機がおとずれている、超緊急性の高い患者が、救急車やヘリコプターで搬送されてきます。
1分1秒を争いますので、専門的な知識や確実な技術、判断が求められます。その為、ICU,CCU(循環器集中治療)SICU(外科集中治療)の経験が必要とされる場合もあります。
⑤手術室
ここは全く未開の領域の方が多いかもしれませんが、以外とブランクがあったり、初めての方でも採用されることがあります。
手術室は基本定時刻で帰ること出来ます。必ず交代をしてくれますし、残業もきっちりつきます。
子育てを、している方も多くいましたよ。
しかし、ある程度の規模がないと、交代要因を確保出来ないため、急な子供の熱発や体調不良などには対応が難しく、家族の支援が必要と言えます。
ここでは一から機材を覚えますし、術式も様々なので、ゼロからスタートと思ってもらえるといいと思います。
病院においても、半ば職人の領域なので、覚えるまでが大変です。根気と、気力が重要になります。
⑥精神科
精神科というと抵抗を示される方も多いとおもいますが、看護技術や知識をほとんど必要としませんので、ブランクがある方でも安心して勤める事が出来ます。
日中の仕事は、バイタルを測定し、必要に応じて薬剤を投与することになります。イメージにあるような、話を長々と聞いたり、患者さんと外出をしたりすることは、そんなに多くはありません。
精神状態が著しく混乱している患者さんは、保護室という鍵のかかる部屋で興奮状態や混乱状態が改善するまで治療を行いますので、暴力などの、危険からもある程度は守られます。
子育てをしている方や、のんびり働きたい人にはおすすめですが、やりがいとしては微妙なところになりますし、一般的な医療知識から遠退く可能性もあります。
以上をふまえて、ブランクがある潜在看護師さんの就職につながればよいとおもいます。
まとめ
看護師のライセンスを取得してから、何かしらの理由で一時的に医療から離れてしまったり、戻るには少し自信がなく、心配や不安を抱えてる人に、少しでも参考になればと思っています。働き方やペースは個人、個人で様々なので、自分にあった環境をしっかりと見つめてから職場を選ぶことが大切だと思います。
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