MSWを目指している新卒の方、社会人で現在の職場からMSWへの就職を目指そうとしている方へ。
○MSWとは何か
そもそもMSW(医療ソーシャルワーカー)とはどんな役割をその職場で持っているのでしょうか。
厚労省『医療ソーシャルワーカー業務指針』によりますと、『保健医療機関において、社会福祉の立場から患者さんやその家族の方々の抱える経済的・心理的・社会的問題の解決、調整を援助し、社会復帰の促進を図る業務を行います。』
具体的には、
1. 療養中の心理的・社会的問題の解決、調整援助
2. 退院援助
3. 社会復帰援助
4. 受診・受療援助
5. 経済的問題の解決、調整援助
6. 地域活動
を行っています。』となっています。
具体的な内容として書かれていますが、実際の業務は多岐にわたり、
じゃあ実際に何をすればいいかということになると、
その病院のある地域の特色やそれぞれ所属の病院等で求められる役割が違ってくるのです。
○MSWとしてやりたい支援は何か
私がMSWへとなった経緯をお話しします。
大学で社会福祉士受験資格を取得後、障がい者施設の指導員、高齢者の介護施設での介護職、介護職時代に社会福祉士資格を取得して施設相談員となり、過疎地域にある病院でMSWとなりました。
外来患者さんからの医療や介護の相談、他病院からの転院相談、退院に向けた相談、支援を行ってきました。高齢化率の高い過疎地では介護施設や行政、民間のサービスにも都市地区と比べ圧倒的に数が少なく、患者さんに提案できる絶対数も少ないことから、MSWとしてできることは限られてきます。
そんな中で、もっといろいろな提案ができるところで経験を積みたいと考えるようになり、都市地区でのMSWへの転職をすることになりました。
その後、都市地区での病院MSWとして働くこととなり、過疎地域とは違う時間の流れに戸惑いながらも入院患者の退院支援を主とした相談業務をしていきました。
ただ平均在院日数や退院期限に追われ、数字や結果を求められる一般企業の営業マンと同じではないかと感じるようになり、自分はどんなMSWとしてやっていきたいかということを考える余裕がなくなっていきました。
ある時の退院支援をしていく中で、「患者さんや家族に『この人なら頼りになる』と思われるMSWを目指す」という自分の目標を再確認することができ、再度環境を変えようと思うようになり、現在に至っています。ちなみに現在も現役MSWとして働いています。
○就職を考える際のポイント
MSWを目指そうと考えている方にとって、病院というのはどれも同じように見えると思います。
それはMSWとしてではなく一般的な目で見ても、その病院がどれほどの規模で、どんな種類の病院かはよく調べてみないと分からないのと同じです。
ただ新卒の方や異業種からMSWへの就職を目指そうと考えている方にとっては病院種類や役割の基本的な勉強をしている方がほとんどだと思いますので、そのあたりは大丈夫かと思います。
今では就職したいと思う病院のホームページなどを見れば大体の種類、規模は調べられると思います。
その中でその病院の地域性や社会資源も調べ、自分が考えるMSW像から病院を選んでいくのがポイントです。
都市地域での急性期病院でガンガン退院支援を行いたいか、過疎地域での外来相談や入院支援などの多岐にわたる相談業務を行いたいか、などなど。
ただ、気を付けなければいけないのがその病院のMSW勤務人数。
新卒の方はともかく、異業種からMSWを目指そうという方ならなおさらですが、先輩MSWがいない病院への勤務は避けた方がいいと思います。
先にも述べましたが、MSWという職種は求められるものが多岐にわたるため、働きたいと思う病院の周辺環境でMSWが求められる業務内容が違うということです。
MSWはどこの病院でも業務内容が多く忙しい印象を持たれています。実際に業務多忙です。
その中で数多くの先輩MSWがいる環境の下ではいろいろな先輩からの声が聞けるほか、それぞれの先輩の援助方法の違いを知ることで自分の経験につながり、また自身のMSW像の確立にもつながるものだと思います。
○MSWになるにあたっての心構え
MSWはいろいろな人と話すことが仕事です。
患者さんや家族はもとより、病院内の医師や各職種の方々、その地域のケアマネジャーや他病院のMSW、施設相談員とも話す機会があります。
その中でも患者さんやその家族に対しては、相手の気持ちをしっかりと理解すること、一つひとつの内容に配慮した対応をすることが求められます。
患っている病気のこと、かかる医療費、今後についてなど、初めてのことで不安を抱えている方も多くみられます。
自分自身ですべてを解決させることはもちろんできませんので、解決に向けてどのようにしていくのか道筋を建てる。
それができるように各部署や各種相談窓口との連絡調整をしていくことが主な仕事になります。
医療の制度や社会福祉、介護の制度、社会資源等の情報は自分自身の相談業務をしていく中で知識として必要となってきますので、それらの知識があるだけ援助の幅が広がります。お住いの地域や就職したいと思う病院周辺の社会資源は調べておくとよいと思います。
もし調べた地域で就職できなかったとしても、その調べた知識が次に就職したいと思った地域との地域差を知ることができ、それらが今後の相談業務につなげることができるからです。
またMSWはいろいろな部署や窓口と連携していく必要があるということからも、話をしていく中で信頼関係を築いていくことが重要になっていきます。
医療・介護の連携が言われている昨今、医療もチーム医療を求められており、病院内外からの信頼関係を築いておくことで、相談業務をスムーズに行うことができます。
これらのことを意識しながら話すことも日々心掛けていければいいかと思います。
まとめ
いかがでしたでしょうか?看護師として働いている方も学生の頃は、この制度に疑問を持たれた方も多いのではないでしょうか。地方と都会とで差があることは、学生側も、病院側もあまりメリットのないことのはずです。看護師不足を補おうとするのであれば、この制度自体に疑問を持ち、是正せねばならないはずです。
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