看護学生の就職活動での学校や、病院の願書の制度による「地域差」について驚かされたことはありませんか?学生の就職活動で気付いた、地方の総合病院での就職活動についてお伝えします。
「初めに」
昨今の就職活動は「売り手市場」と呼ばれ、少し前よりは就活する側には優しい状況だと言われています。内定をいくつも貰って、その中から一番よい条件を内定者である学生側が選り好みできる時代になったといわれます。しかし、本当でしょうか?
「学生側からみた地域差」
今年就職活動をしてみると、予想とは全く違う就職方法でした。看護師は、他の職種と違い、異なる就職活動の手順を踏まないと、内定は簡単にもらえないのです。
一番大きいことは、就活する側は、卒業するまでに内定を1つしか得られないということです。そのため、就職活動中は1つしか病院しか願書を送れない、送らせないと、学校から厳しく指導されます。それに沿って学生は願書を提出させられるのです。そのためそれが看護師の普通の就職活動だと疑いを持たなかったので、看護師になるために県外に進学した学生が「これで内定2つめ!」といったとき、2つも取っていいの!?と驚きました。知らなかったからですし、学校の場所が違うだけで自分たちと違う就職活動の方法を踏むのでその「差」に、疑問を感じたからです。
どれくらいの範囲で願書の提出方法の違いがあるのかは分かりかねますが、とりあえず、都会とは同じ看護師を目指していても、就職の制度に大きな格差が生じているので、こちら側には一方的に不利な就職活動を強いられているといえます。県内の学生は就職試験は 東京などの都会であれば、内定をいくつも貰って、その中から一番よい条件を内定者が選り好みできます。ここでではそれができません。病院側のほうが、選り好みする現状なのです。
3年生の夏ごろに学生は揃って大きい総合病院の就職試験を受けます。そのとき、「受験する病院は1つのみ」と指導を受けました。公的なものから民間のものまでさまざまな病院がありますが、だいたいの学生は大きい総合病院を受け、公務員としての安定した雇用形態を目指します。もしも、2つ以上の病院を受験して内定を貰うことがあれば、蹴った方の内定を辞退することは学校側の責任になり、次の年度からはこの学校からの内定者は出ないことになってしまいます。なので、この制度を死守させられるのです。1つのみしか願書を送れない範囲は県内だけでなく、都会の病院を受ける際にもこれが適用されるので、県外に出てチャレンジして就職をしようとすることがリスクが大きくなるので、県外で就職する学生は減ります。そのため、リスクが少ない安全策をとるために、就職は県内の総合病院を選び、公務員を目指す学生が多くなります。
「内定後の問題」
内定を得た後も問題が起こるときもあります。学生は内定が1つしかカードがないのに、家の事情やなどで、内定者側にどんな理由があっても内定辞退をすることは難しいことです。他の病院のほうがより良い条件であっても、親が倒れて実家の近くに就職し直したいとしても、合格したらそのカードは絶対に使用せねばならず、学生は内定している病院に就職しなければならないのです。就職した後には辞められますが、次年度からの内定者が減ることになります。なので、八方ふさがりで、学生側に不利です。
第一志望で決めていた病院が受からなかった場合、2次募集の病院を受けますが、その時も1つの病院のみしか願書を送れなません。そして、2次募集も受からなければ、卒業するギリギリの時に、3次募集で空いている病院に就職することになります。公務員として採用されるとする場合は、その期間中ずっと公務員試験の準備をすることも求められるので、看護師の国家試験の勉強から、毎日の実習の勉強までと、時間にも追われますし、精神的にも肉体的にも疲労してしまいます。
また、個人の開業医が経営する病院は、願書を提出することを学校側から止められる決まりになっているので就職ができません。
内定ではなく、補欠合格であるとまたややこしく、県内の内定者は内定を蹴られないので、あるか分からない県外の合格内定者の内定を蹴った分を待って自分が繰り上げられる賭けにでるか、自分で補欠合格の内定を辞退するしかありません。補欠であると、「辞退してくれるひとがもしかしたら、いるのではないか?」という気になって、他の病院を受けるチャンスを逃しかねません。自体する人がいなければ、悲惨な結果が待っていることになります。それならば、最初から補欠合格という制度がない方が学生も、病院側にも混乱を生じさせません。
学生は願書を1つしか出さないという白黒はっきりしたリスクを求められるので、病院側も白黒はっきりして切り捨てて貰えると、踏ん切りがつきやすくなります。そうすれば、学生側の就活がしやすくなりますし、病院側も、さまざまな手順を踏まなくて済むので、よりスムーズに雇用することができます。
「病院は不足気味」
県内の病院の経営状況はあまりよくなく、赤字続きであることがほとんどです。ベット数を大幅に削減する病院も多いですし、公共の病院をいくつか統合させようという動きも活発です。
看護師不足に喘いでいる病院は多く、看護学生を囲い込もうと必死になります。病院側は、看護師の募集を募るためにさまざまな対策を練っています。例えば、病院の就職説明会のときに、パティスリーの「ケーキバイキング」を行ったりしています。ですが、そういった小手先の対策ではなく、就職活動の仕方自体を変えて、学生に就職しやすい制度を作ることが1番に求められることではないでしょうか。
都会では、2つ以上の内定を貰えるのは当たり前のことですから、同じような制度を用いるだけでも地方の看護師不足を補う要因になります。そして、学生にも地域による差のない分かり易い制度になるので、より公平な就職活動になるはずです。
まとめ
いかがでしたでしょうか?看護師として働いている方も学生の頃は、この制度に疑問を持たれた方も多いのではないでしょうか。地方と都会とで差があることは、学生側も、病院側もあまりメリットのないことのはずです。看護師不足を補おうとするのであれば、この制度自体に疑問を持ち、是正せねばならないはずです。
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