約10年間、介護福祉士として特別養護老人ホームにて就職していました。
私は未経験からのスタートだったので、最初の3ヶ月ほどは訳も分からずとにかく仕事に慣れなければ!と常に焦っているような状態でした。
介護士として年数が経過しても、「やっぱり向いていないのかな?」と悩んだことも多々あります。
なぜ10年間続けられたのか?それは利用者様の笑顔や暖かい言葉があったからだと思います。
未経験でも就職できるのか?答えはできます。
介護士業界は慢性的な人手不足を抱えています。介護士業界はもとより年齢・性別・学歴などをそこまで厳しく重視しない傾向があります。
実際に私が以前働いていた介護施設でも、50代で未経験の方が採用されました。
介護現場は働く年齢層がかなり幅広いです。下は10代から、上は70代までの方が働いていました。
年齢はあまり気にするポイントではないですが、やはり介護と言えば重労働。
私が働いていた特別養護老人ホーム(従来型)での主な仕事は
・起床介助、就寝介助
・入浴介助
・食事介助
・排せつ介助
がメインの仕事でした。50人を3人でお世話するような感じです。
従来型の特別養護老人ホームだったので、流れ作業のようになってしまうことが多かったです。
体力肉体的にハードな側面があり、体力や持久力の落ち始める40代以降は肉体的にやや不利となるかもしれないです。
不規則な勤務形態の施設がほとんどだと思います。慣れるまでは休日は疲れて体が思うように動かない!なんてこともあるかもしれません。
最近ではユニット型がほぼ主流となっているので、10人を1人でお世話するといった形です。
「働いてみたいけど未経験だし不安。ほんとにできるのかな?」と思う人がほとんどだと思います。
施設としてはとにかく人手が欲しい!欲を言えばすぐに辞めない人が欲しい!といった所が多いのです。
なので新人指導に力を入れている施設も最近は増えています。
せっかく就職しても指導がいい加減であったり、きちんとしてもらえなかったら困りますもんね。
もし、介護士として施設での就職を考えているのであればその施設の良さや人間関係を知るためにも見学会や説明会に行ってみるのもいいと思います。
業務上のマニュアルはあるのか、指導期間はどれぐらい設けられているのかを質問してみるのもいいと思います。
あとは職員間の言葉遣いをしっかりと聞いてみてください。
挨拶がない、大声で私語を話している、利用者様に対する言葉遣いが不適切・・・など。
なんかおかしいかも?と思った施設はあまりおすすめしません。
転職サイトの口コミを見るのもいいと思います。
しかし、口コミサイトには偏った意見も見受けられますのでそれだけを鵜のみにせず、あくまで参考程度に留めた方がいいです。
介護の仕事で大変だなと私が感じたことは、やはり認知症の方の対応です。
介助の失敗をして怪我をさせてしまうなどの介護事故が起こる危険性もあるので、勤務中は常にアンテナを張り巡らせて
緊張感を持って業務をこなさなければなりません。
一瞬目を離した隙に転倒、骨折・・・なんてこともありました。
利用者様に怪我をさせてしまった!と、とても落ち込みました。
食事介助をしていて、あわや喉詰めを起こしそうになったこともありました。
失敗しても同じ職場で働く先輩や同僚に「失敗は誰でもあるから、次からどうすれば事故が防げるか考えよう。」など
声をかけてくれ、一緒になって失敗した原因を考えてくれたから続けられました。
介護の仕事は経験を重ねれば重ねるほど、スキルアップしていきます。
私が介護の仕事をしていたときも毎日が試行錯誤の日々でした。
利用者様は昨日まで出来ていたことが、次の日には出来ないなんてことが多々あります。
声のかけ方を変えてみたらどうだろう?とか違うやり方を模索したり。
仕事がきつい、大変と思う以上に自分が楽しみながら介護をしていました。
利用者様からの「ありがとう。」と感謝されると、とても気持ちいいです。
仕事をしていて、人から感謝されるなんてことはあまりないですよね。
感謝されることでまた頑張ろうと仕事へのモチベーションも上がります。
ちょっとしたことで「ありがとう、あなたのおかげ。」とにっこりと言われたときには
少し照れ臭かったです。
人と関わることが好きな人には介護の仕事はおすすめです。
施設に入居されている利用者様は心のどこかに寂しさを抱えておられる方がほとんどです。
お話しをするだけで寂しさは軽減します。
こちらが笑顔でいれば相手も笑顔で過ごされます。
イライラしながら業務をこなしていると、利用者様も不穏になるんです。
働いている私たちも人間なので、イライラしているときもあるだろうし、
しんどいときには余裕もなくなってしまいますよね。
自分がそういう状態のときに、利用者様には見透かされているなと。
利用者様は自分の鏡だな、と働いているときによく感じました。
上手にストレス発散したり、気持ちを切り替えることが介護の仕事を
長く続けていくうえで大事だと思います。
そして、心のメンテナンスも大事!なのですが、もっと大事なのが身体のメンテナンスです。
介護方法の工夫や、ボディメカニクスというものを上手く使い介護を行うことで腰痛を予防することができます。
あとはコルセットを使用したり、マッサージに行ったりと腰痛予防に努めていました。
身体が元気じゃないとこの仕事は続けられません。
無理やりな介護をすると、すぐに腰を痛めてしまいます。
腰を痛めてしまうと、どんなにこの仕事が好きでも退職せざるを得なくなってしまいます・・・
実際に何人か腰を痛めて退職されました。
介護の仕事は大変です。
スキルや知識はなくても、やる気と笑顔があれば十分やっていけるお仕事です。
人の命を預かり、残り少ない人生をどのように安心して張りのある生活をしながら送れるのか支援させていただく
重たいお仕事ですが、それ以上にやりがいがあります。
大切なのはなぜ介護業界に勤めようと思ったのかを原点に、自分の信念を持って
働くことだと思います。そうすると、働く施設の理念も重要となってきますね。
自分の思いと理念が噛み合わないと、仕事をしていてもモヤモヤしてしまうかもしれません。
まとめ
介護職を無資格未経験から始めようと考えている方へ。
たいへんな仕事ですが、それ以上にやりがいもあるのが介護の魅力だと私は思っています。
利用者様の「ありがとう。」の言葉と笑顔に介護士になってよかった!と救われることも多いです。
たいへんなことが多いですが、ぜひチャレンジしてみてください。
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