患者さんへの対応のコツ?コツさえつかめれば怖くない

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#850 2019/10/06UP
患者さんへの対応のコツ?コツさえつかめれば怖くない
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概要ですます調110以上
究極の接客業とも言われる看護師という職業。とはいえ人ですから感情がないわけではありません。
患者さんには色々な方がみえます。ごく一部の患者さんは接することが難しい時もあります。お客様気取りだったり、非常識だったり、すごくわがままだったり、すぐ怒る人だったり‥
そんな気難しい患者さんに対応するコツをまとめてみました。

看護師になり、いざ働く時、患者さんへの対応がしっかりできるか不安だな、と思うことも多いと思います。
技術は練習したり知識をつければ、時間の経過とともに確実にスキルアップしていきます。
対して患者さんへの対応に関しては、いつも同じ人に対応するのではなく、病院の規模が大きければ大きいほど、急性期であるほど目まぐるしく入退院や転床があり、受け持つ患者さんは一定にはなりません。それだけでも大変なのに、十人十色とも言われている通り、人ですから、色々な患者さんがみえます。同じように対応しても、それを大満足と言ってくれる方も見える一方で不満を漏らす方も正直います。ポイントは人それぞれ違うので、人それぞれに合った対応の仕方を模索する必要があります。

ファーストコンタクトは探りになります。
探りとはいえ、立ち向かうような強目の姿勢はいりません。アナムネ聴取がてらお話を聞いてみるのもいいでしょう。患者さんの背景を知るにはこの方法が最速です。ご家族と一緒にいらっしゃっていたら、本人のいないところで直接聞いてみたほうがいいです。日々気をつけていること、注意すること、強いこだわりなど何でもいいので、何かあれば教えてくださいと。そこで知り得た情報は記録などに残してみんなで共有できるようにします。以降退院するまで対応で何か気になることなどあったらみんなで共有してみると、自分では考えがつかなかったこともわかるかもしれません。

  検査や手術など明確な目的を持って予定入院された方は、症状がなく、日常を普通に過ごしている方も多くみえます。そのため、患者扱いされたくない人や、患者として拘束されたくない人(仕事を持ち込んだり外出したり食事を持ち込んだり)、検査や手術への不安でいっぱいの人、など様々です。

 検査や手術で入院された方には、外来やパンフレットでの説明も入っていることが多いですが、以前の説明でわからなかったことや聞きたいことはありませんか?と再度聞いたり、検査や手術のスケジュールやその日の流れも詳しく話します。ここからが大事なのですが、ここで患者さんが理解をしたと言っても、また次の機会でも同じように不安などないかわからないことはないか聞くことが必要です。あの時聞けなかったんだけど、とか、あのあと考えたんだけど、ということが割と多くあります。できる範囲で対応して苦痛や不安が少ない状態で挑んでもらえるようにします。

 コンプライアンス低めの患者様は、検査や手術目的で入院されていたら、必要最低限守って欲しいルールを抽出してお伝えします。
最初からダメ!と言ってしまうのではなく妥協点を見出したりするのです。
仕事の持ち込みは周りの患者様に迷惑にならない程度にしてもらい苦情があったら控えてもらうことになると事前に話しておく。
外出(特に多いのが近くのコンビニ)は可不可を主治医に確認しておきその結果を伝える。外出の際は数分でも声掛けが必要なので必ずスタッフに声掛けしてからお願いしますと丁重に伝えます。
持ち込み食の可不可も最初から伝えておく必要があります。持ち込んでいる人も意外に多いので、入院の際にチェックが必要です。
可能なら家族にそっと持って帰ってもらえるようにお願いすると火が立ちません。

気難しい患者さんは、口数が多くなるポイントはどこか、怒るポイントはどこか、逆に嬉しそうにしたり気分が上がっているように見えるポイントはどこなのか見極めます。見極められれば有利です。
他のスタッフが対応している時などもどんな反応をしているのかちらっとでも見ておくといいでしょう。
社会的身分のある方や高齢者に多いのが、患者は客でありもてなしてもらうのが当たり前というかたもみえます。そうなると、普通に接していても、横柄だ、と捉えられてしまうこともあるので注意が必要です。言葉尻や家族との会話なども参考になるのでしっかり聞いておくと良いです。どういう人と仲良くなっているのか発見できれば、その人にポイントを聞くのもいいかもしれません。なぜか共通するのが、看護師にきつめの態度をする気難し目な患者さんでも、リハビリで対応してくれる作業療法士さんや理学療法士さんと一緒にいるときに笑顔が多かったり信頼していたりします。どうやって対応しているか方法を盗むのもありです。

 こちらに非があることももちろんあります。どうみても年上の患者さんに対して、仲良くなって同意が得られているならまだしも、同意もないのにタメ語を使ってしまう新人さんがバトルをしているのを耳にした時は吐きそうでした。仲良くなったとしても人生の先輩であるわけですから、目上の人には敬語、これは忘れてはいけません。

 ほかにも、こちらからしてみればルーチーンの簡単なやりとりでも、聞かれたからには気になってしまう患者さんなので、いくら大丈夫でも、どう大丈夫なのか説明をしてあげないといけません。

多いのが血糖値を測るときです。数値を告げなければ血だけ拝借したことになります。この患者さんが日頃から血糖を気にしていて、数値を見て食べる量などを調整する人だったことがありました。患者さんからすれば数値もわからないのに安心して食べられない、とイライラし、その看護師はなぜ配膳されているのに食べないのか?血糖値はもう測ったからたべていいといっているのに!というバトルをしていました。御膳をちゃぶ台返ししてしまうほどの憤慨ぶりでした。無論仲裁に入りましたが、話を聞き、こちらに不備があったことを謝罪し、血糖値が幾つで正常範囲だったことをお伝えし、代わりの食事を用意しことなきを得ました。

言葉使いを気にする患者さんもいました。?してもいいですか?と処置に行くと、その聞き方だとしなくてもいいってことだよね?じゃあしないから。と頑なに拒否を続けたそうです。こちらがする気満々なら言い方を変えなければいけないということです。変な期待を持たせるな!とのことで怒っていたようです。明確に伝わるように話をするようになるとみるみる上機嫌になり、退院後も会いに来てくれるようになるほどでした。

対応は人それぞれで難しいですが、それも仕事で、こちらの気持ちはどうあれ、患者さんの気持ちに安寧を、のスタンスです。感情を殺せとまでは言いませんが、患者さんとの絆ができると、仕事のやりがいがもっともっと高まります。
気持ちよく退院してもらえるよう、できる範囲のおもてなしで対応したいものです。

まとめ

知識や技術や経験年数だけではなんともならないのが、患者さんへの対応力です。不安に思ったり、ましてや敵対心を持ってしまうとその後の看護にも影響しかねません。
時には、対応に疲れてしまうこともありますが、それも試練、今後色々な人と出会う中で生かされること間違いなしです。強みになります。
気難しい患者さんは敬遠されがちでプライマリーしかつかないといったこともありますが、そういう時こそ果敢にチャレンジしてみてもいいかもしれません。

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