介護施設でのお年寄りの心をつかむコツとは

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#807 2019/08/25UP
介護施設でのお年寄りの心をつかむコツとは
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皆さんは施設で生活しているお年寄りと信頼関係は築けていますか? なかなか入浴してもらえない、ご飯を食べてもらえない、帰宅願望が強い等困難な事例に悩んでいませんか?今回は困難事例の解決法ではなく、困難事例になる前にできることをお伝えします。

1.声をかける前に必ずやること

まずはお年寄りのと笑顔で視線を合わせます。 それから第一声「おはようございます」等時間に合わせた挨拶をします。 そうするとほとんどの方は笑顔で挨拶を返してくれます。お話好きな方であればここからもう話に花が咲きます。 まずは「お年寄りの視線をつかむ。」これが大切です。慣れてくれば人に合わせてつかみ方も変えることもできるでしょう。

2.一言で喜んでもらう

話好きの方であればすぐに笑顔で話が盛り上がりますが、そうでない方も多くいらっしゃいます。そういった方への私の次のセリフは「用事はないけど顔だけ見に来ました。」この種の声掛けでほとんどの方が笑顔になります。 「あらうれしい」「私も顔が見たかった」等様々な喜びの声が聞こえてきます。これは相手も喜んでくれますが、こちらもとても嬉しいです。 こちらの嬉しい気持ちもきっと相手にも伝わります。 それがお年寄りの喜びを倍増させるはずです。

3.相手の性格をつかむ

こういった反応を見ていると少しずつ相手のことがわかってきます。 何度言っても同じ反応で喜んでくれる人、たまにいうと喜んでくれる人、照れながら「年寄りをからかうもんじゃないよ」という方、それに合わせて声のかけ方を使い分けていくとより良い関係が築けてきます。 関係が築けてくると「あんたを待ってたよ」とか休み明けには「顔が見えなかったから心配してた」等声をかけてくれるようになります。 そんな言葉をもらえるようになるととてもやりがいを感じるようになってきます。

4.まずは教わる

施設では介護士の方がお年寄りよりも立場が強くなりがちです。 そう感じさせないためにまずはいろんな知恵をもらいます。例えば自宅で野菜を作りたいけど育てやすい野菜は何ですか?とか古新聞の使い道は?とか聞いてみると色々と答えてくれます。人間は誰しも頼りにされると嬉しいものです。それはお年寄りでも一緒です。どんどん頼ってもっと自分に自信を持ってもらいましょう。 きっとお年寄りの気持ちも豊かになります。

5.「ありがとう」を伝える

何か手伝ってもらったときに「ありがとう」、気遣ってもらったときに「ありがとう」、とにかくどんな場面でも感謝の気持ちを伝えるのです。 その積み重ねが信頼に変わっていくはずです。あなた自身も人に何かをしてあげた時に「ごめんね」とか「すみません」と言われるよりも、「ありがとう」と素直に伝えてもらったほうが嬉しいはずです。 きっとお年寄りもそんなあなたに何かしてあげたい、力になってあげたい、そんな気持ちが芽生えるでしょう。そしてお互いが相手を思いやるようになるのです。

6.ダメなものはダメ

信頼関係ができてくると、この人なら聞いてくれる、この人ならやってくれる等そんな風に頼られるも出てくるでしょう。もちろんやるべきことはやるべきです。 でもやるべきではないこと、やってはいけないことは断らないといけません。 ここまででしっかり人間関係が築けていれば、ありのままを説明すれば理解してくれることがほとんどです。頭ごなしに断るのではなく、いつもの調子で素直に伝えればいいのです。相手のためを想って断っている。それも必ず伝わるはずです。 自分のためを想ってちゃんと断ってくれる人、ちゃんと叱ってくれる人は自分のことを大切にしてくれる人ということは伝わります。

7.同じ時間を共有する

私たちは報酬をもらうために仕事として関わっています。 少ない人数でたくさんのお年寄りを援助しています。同じ空間にいるのに同じ時間を共有する機会も少ないかもしれません。 だからこそ同じ時間を共有することがとても重要になってきます。 内容は何でもいいのです。同じ時間に同じものを食べる。こちらが好き嫌いを言うと「わがまま言わないで残さず食べなさい」と言われてみたり、広告を見ながら「これで何をつくろうかしら」と献立を考えてみたりよくある日常会話が成立します。 施設で生活しているお年寄りにはこういった日常が必要なのです。

8.外の空気を吸う

施設での生活が続くとなかなか思うように自由に外に出れることができません。 私たちの外に出るという日常は施設で生活するお年寄りにとっては非日常になっているのです。ちょっと外に散歩に出るだけで大喜びしてくれることがほとんどです。忙しい業務の合間を縫って外に連れ出すのは難しいかもしれません。 でもお年寄りの喜ぶ姿を見ればなんとか時間を作ろうという気持ちになってきます。一緒に外に出るスタッフの息抜きにもなると思います。 まずは少しずつ始めてみませんか?

9.人生の先輩として

お年寄りは皆私たちより早く生まれ、いろいろな経験を積んできた大先輩です。 尊敬する気持ちを忘れずにいましょう。 加齢で昔よりできることが減っただけです。昔より忘れっぽくなっただけです。私たちはその先輩たちのできない所をフォローするだけです。 私達が小さい頃何も知らなくて何もできなかった頃、私たちを助けてくれていたのがこの大先輩たちです。私たちの成長を今見せていけばいいのです。 昔あなたたちにたくさん助けてもらったおかげで、あなたたちのお手伝いができるまで成長しました。 その気持ちを介護という方法で伝えるのです。

10.一人の人間として

逆施設で生活しているお年寄りは認知症を患っている方も多いです。 人によって症状は様々ですがまずは一人の人として接しましょう。すぐに忘れてしまってもその時の気持ちは本当です。 介護士には認知症を治す力はありません。 でも寄り添う力は持っています。寄り添うだけで周辺症状が改善することもあります。にちょっとした配慮のなさが周辺症状の悪化に結び付くこともあります。認知症を患っていても一人の人間です。 一番近くにいる私たちがまず初めに寄り添っていきましょう。

まとめ

いかがでしょうか?新人看護師の際、申し送りは緊張するかと思いますが、経験とともに観察力が身に付き、コツも身に付き、慣れてくるものです。 そのため、しっかり患者さんの観察・看護を行い、先輩の指導に恐れずにはっきりと申し送りをして下さい。そして、いつか入職する自分の後輩に分かりやすい申し送りと思ってもらえるように頑張ってください。

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