数ある看護処置の中でも得意と苦手が分かれることが多い点滴留置。皆さんはどちらでしょうか?使用する針や患者さんによって難易度は変わりますが、どんな場合でもサッとルートを確保できると患者さんに負担にならないし、他の看護師から尊敬されたりしていい気分になりますよね。今日はそんな看護師といえばという技術であるルート確保についてコツをお知らせしたいと思います。
①血管の選定
点滴ルート確保において、まず行うことが血管を選らぶことです。意外かもしれませんが、これが一番重要といっても過言ではありません。看護師になりたてで、まだルート確保がうまくできなかった頃になぜあんなに失敗していたのか今振り返ってみると、他に適した血管があるのにそれを見つけきれずに難しい血管でルートを確保しようとして失敗するということがたくさんありました。 血管の選定では、まず目視で静脈が浮き上がっているところを手で弾力があるかどうか確認します。その血管の弾力や太さが十分で、まっすぐであり、ルート確保に適していたらそういった血管を選びましょう。手首などの関節部位などの近くは確保後に滴下が悪くなったり、漏れたりしやすいので避けましょう。 また、目視で静脈が浮き上がっていることが見つけにくい患者さんがいます。例えば、ふくよかな患者さんや脱水で血管が細くなっている場合、ステロイドなどを長期服用していて血管がもろくなっている患者さんの場合などです。そういった目視での静脈選定が難しい場合は、人差し指、中指、薬指の三本でゆっくりと皮膚の上をくまなく穿刺部位を探すことがコツです。なかなか時間がかかるかと思いますが、外からは見えなくても、例えば上腕や前腕の内側などに弾力のある血管がある場合があります。そういった目には見えない皮膚の下にある血管を探すことが重要になってきます。 また、とくに血管の選定が難しい場合が、高齢者などで血管は見えているのに蛇行している場合です。そういった場合は蛇行していてもいいのでできるだけ太い部分がある部分を探しましょう。そして、針の長さを考えて、針先がその太い部分に留置できるように角度を考えて穿刺すれば留置は可能です。 いくつか良好な血管がある場合は、一度目を失敗した場合に備えて、抹消の方から穿刺するというのもポイントです。ルート確保が難しい患者さんの場合、もちろん一番確保しやすい血管を第一選択で選んでよいのですが、失敗するともうそれより上の血管は選ぶことができません。 それは、穿刺を失敗した部位から点滴が漏れ出てきてしまうリスクがあるからです。また、しばらくして留置した部位が漏れてしまうと、それより下の血管に刺しなおすこともできないからです。そのため、いくつかルート確保の候補がある場合は後々のことを考えて抹消部位の方から穿刺するようにしましょう
②注射針を選ぶ
ルート確保に適した血管を見つけたら、次は使用する物品を選びます。点滴をする目的によっても注射針を選ばないといけませんが(例えば輸血などは22G以上が好ましいなど)、患者さんの血管の太さや血管のもろさによって針を選ぶことで、点滴ルート確保の成功率が変わってきます。 若い男性などの血管で血管が太くて弾力があれば太いGの注射針でかまいませんが、血管が細い小児や高齢者、先ほど述べた蛇行している血管、ステロイドの長期服用の患者さんなどは例えば24Gなどの細いものを選択しないと、穿刺した瞬間に血液が皮膚の下に漏れ出て内出血し、失敗してしまうことが多いです。 また、点滴が一時的なものならサーフローではなく翼状針などを使用すると穿刺が楽になると思います。その場合は、患者さんに穿刺部分を点滴中は動かさないようにしていただく必要がありますので、患者さんが指示に従える場合に有効になってくると思います。
③穿刺する
いよいよ穿刺です。これは数をこなすしかないと言ったらそうなのですが、コツといえば、思い切りよく行うことだと思います。穿刺することをためらってじわじわと穿刺してしまうと逆に痛いので、「ちくっとしますね」と声をかけたらすぐに穿刺してしまいましょう。穿刺後、逆血を確認できたら内筒だけを血管のなかに進めていきます。サッと進めるともろい血管の場合は漏れる場合がありますのでゆっくりと進めて確実に留置しましょう。 穿刺したときに抵抗がある場合や、内筒が進んでいかない場合があります。それは、血管が硬すぎる場合や、静脈の弁に針先が引っかかってしまっている場合などがあります。そういった場合は速やかに留置を止めて、抜き、また新しい血管に留置しなおすのが無難です。 蛇行している血管の場合は、①の中で述べたように針先が一番太い部分に留置できるように角度を調整します。穿刺をする部位は全く血管がある部位ではなくても、針を進めた先に、静脈があれば逆血は返ってきます。蛇行している血管は最も留置が難しく、経験が必要になってきますが、このことをイメージしながらすると確保も可能になってきます。 超高齢者の場合などで、皮膚がとても薄く血管もとても細い場合、血管は見えているのに穿刺した瞬間に血管が破れ、内出血がバッと広がってしまうことがあります。何度やってもそうなってしまうことがあり、私もとても苦労して患者さんにご迷惑をかけてしまった経験があります。そういった患者さんへのルート確保をベテラン看護師の先輩に頼んだところ、コツを教えていただきました。そういった場合は、血管を突き破ってしまっているということが多いのだそうです。そのため、針を皮膚の表面を薄くすくうようになりを進めていくと留置がうまくいくそうです。実際に先輩の技を見せてもらうと、スムーズに逆血があり、とても驚いたことがありました。針で皮膚をすくうようにするという技術は、どんな看護技術書にも載っていないので、たくさんの経験の上でしか学べないものだと思います。 穿刺では基本的な技術に加えて、患者さんに合わせた留置の仕方も合わせてできると成功率がアップすると思います。
まとめ
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