MSWとして求人を探している方々へ、現役MSW からのアドバイス

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#790 2019/08/10UP
MSWとして求人を探している方々へ、現役MSW からのアドバイス
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MSWの求人を検討するときに、医療機関の種別を皆さんは理解していますか?医療機関と言っても何種類かあり、業務内容は大きく異なります。今後のキャリアアップにも関わることなので、是非それをお伝えしたいと思います。

MSWとしての就職先選定

MSWといっても、それぞれの医療機関での働き方は様々です。同じ医療機関でも、全く働き方が違うものですから、これからMSWとして就職しようとしている方やこれから転職を考えている方には、是非これらを確認してもらって、判断材料にしてもらえたらと思っています。

例えば、大きく分けて医療機関には、重症患者を中心に受け入れる高度救命の三次救急指定医療機関、中等度から軽症患者を受け入れる二次救急指定医療機関、慢性期の療養型病院、リハビリテーションを中心とした回復期リハビリテーション病院などがあります。

救急指定の病院では、限られた時間の中で、MSW は退院支援を中心に、病院が救急指定医療機関として役割を全うできるように業務を行います。しかし、療養型病院のMSW(実際に社会福祉士の資格を持たずに相談員として働いてる方も多いです)は、営業活動が中心となり、救急指定医療機関のMSWとは、業務内容が全くと言っていいほど異なります。


これらの業務内容の違いから、当然救急指定医療機関のMSWとして経験を積む方が医療知識や面談技術ぎ身に付き、転職やその後のキャリアアップにも有利になります。

最初の就職先の重要性

先にも書いた様に、MSWとしてどこの医療機関で経験を積むかで今後の自分自身の身の振り方は大きく変わってきます。もちろん、最終的に自分自身がどうありたいか、それが決まっている方にはそれまでの過程をどう過ごしていけばいいかは容易に考えられると思います。

ですが、そうでない方もいると思います。とりあえずMSWとして働いてみたい!とか、働いてみて考えてみよう!という方には、救急指定医療機関で就職や転職をすることをおすすめします。

なぜなら、救急指定医療機関のMSWを経験することで、多くの困難なケースに対応することで得られる知識や技術が身に付き、前述の通りキャリアアップに繋がることになります。実際に、求人情報をみていると、「救急病院でのMSW経験者歓迎」という文字を見かけます。療養型病院やそれ以外での経験者歓迎という文字は見たことがありません。

そのため、最初の就職先として救急指定医療機関を選び、ある程度の経験年数を積めば、その後の転職は容易ですし、救急指定医療機関への転職だけでなく、療養型病院や回復期リハビリテーション病院などでも重宝されることは間違いありません。

ただし、救急指定医療機関のMSWとして仕事をこなしていくことは、ある程度の覚悟も必要だと言えます。なぜか…次にそれを書いていきたいと思います。

救急指定医療機関で働くこととは

前述の通り、救急指定医療機関で働き経験を積んでいくことは、自分自身にとって大きなメリットがあります。しかし、救急患者のケースを扱うため、MSWとして求められる知識は幅広く、あらゆる困難な課題にぶつかります。自分自身で日々学んでいく姿勢がなければ長い期間働くことは難しいでしょう。

また、救急指定医療機関には、多くの科目があり、癖のある医師や看護師も多くいます。MSWは、患者やその家族と関わるだけでなく、病院内の他職種とも多く関わる必要があります。そのやり取りのなかで、大きなストレスを感じることもあるでしょう。私も経験していることですが、後輩育成の段階で精神的に辛くなってしまって辞めてしまう人もいました。

そのため、先ほど書いた「とりあえずMSWとして働きたい」と思って救急指定医療機関に就職や転職をしたとしたら、これらの厳しい業務に追われ、おそらく長続きせずに辞めてしまう可能性もないわけではありません。救急指定医療機関は最初の就職先としてはおすすめしたい場所ですが、ある程度の救急指定医療機関がどういった場所なのか、MSWとして自分自身がどうしていきたいのかという目標を打ち出し、熱意をもった人が活躍するべきステージなのかもしれません。

厳しい言葉かもしれませんが、とりあえずMSWとして働いてみたいという人は、ある程度の覚悟をもって求人を探すことをおすすめします。

MSWの在り方に変化

昨今、とくに救急指定医療機関で顕著なのが、退院支援看護師の台頭です。退院支援看護師とは、MSWと役割が被る部分がありますが、在宅を中心に退院支援を行う看護師であり、超高齢社会の日本においては、医療費削減の課題が国家としてのテーマであり、これも国のひとつの考え方に寄与していると思われます。長期入院をせず、治療が終えたら元の施設や自宅に退院することを促すのです。

もちろん、入院中に体の筋力や認知症が進んでしまう高齢者も多いため、入院元に帰れないということも珍しくありません。その場合に、MSWが活躍します。新しい退院先を患者や家族と見つける、これは容易ではなく患者の社会的背景や経済状況などMSWだからこそできる部分も多くあります。

今のところ、救急指定医療機関や回復期リハビリテーション病院でこういった看護師の存在は見られますが、療養型病院ではほとんどみかけません。

というのも、療養型病院の場合、病院の機能や性質を考えると、退院=死亡退院の場合が多いからです。これらのように、やはり働く医療機関によっては、看護師と協働し連携することが求められることもありますから、MSWとして医療知識、制度の知識は当たり前に持っていなければならないものでしょう。

私は、現役のMSWですが、退院支援看護師は仲間でもあり商売敵でもあると考えています。同じ退院支援を行う職種ですが、MSWとして何ができるのか、患者やその家族にサーヒスの質を高めそれを速やかに提供するためにはどうしたらよいのかを常に考えています。

働きながらも常に切磋琢磨する姿勢は、どこで働くMSWにも必要なことだと言えます。

常に勉強!制度は変わります

診療報酬改定は数年に一度、それだけでなく国の政策に応じて制度や法律の見直しがなされ、常に変化します。これは長くMSW として働けば働くほど感じられることだと思います。現場での学びだけでなく、社会情勢にも気を配り勉強していく必要があるのです。もちろん、求人を探している方々にそこまですべてを考えてくださいとは言えませんが、ひとつの参考にしてほしいと思います。

まとめ

参考になりましたか?

せっかく社会福祉士の資格でMSWとして働きたいと思っている皆さんに、就職、転職後に後悔をしてほしくないと思っています。もちろん、皆さんの性格ややりたいことなど総合的な判断は必要ですが、漠然とMSW になりたいというだけでは足りない部分が出てくるでしょう。

就職や転職の判断材料にしてもらえたら幸いです。

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