社会人から看護師を目指すために知っておくべき4つのこととは

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#787 2019/08/07UP
社会人から看護師を目指すために知っておくべき4つのこととは
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わたしは今年で30歳になる急性期病院の看護師です。看護師になる前は社会福祉士として相談員をしていました。看護師になるためには、看護学校や看護学部のある大学や短大を受験しなければなりません。そして色々な人と出会い時には長くを共にします。そのための心構えや必要な準備は何があるでしょうか。今回は実体験をもとに、実際にやったこと、やった方が良かったと思ったことを紹介していきたいと思います。

社会人から看護師を目指して

先にも述べましたが、わたしは介護施設で相談員の仕事をしていました。相談に来られるのは自宅でも生活が困難となった方で、多くは病院から自宅に帰れず問題を抱えた方のご家族。仕事自体は嫌ではなかったし、相談員になるのも狭き門なのでそれなりにプライドもありながらやっていましたが、「何かやりたいことと違うかも…」と思うようになったのがきっかけでした。

施設では医者が常駐してるわけではないので、何かあったときに頼りになるのが看護師だった、というのもあるかもしれません。思い立ったら行動です。それなりに働き、貯金もありましたし、家族も驚きはしたけれど応援してくれたので、仕事を辞め、受験勉強を始めたのでした。そんな私から、4つの知っておくことをお伝えしていきたいと思います。

お金について知る

もともと容量は悪いけど勉強自体は嫌いではなかったので時間を作ってはコツコツと勉強していました。

受験する学校は通える範囲にある費用の安い学校に絞りました。過去問を見るとセンターレベルが解ければ受かるかな?と思って忘れてしまった数学や英語を中心に勉強。国語は何とかなるだろう!と思ってほぼほぼノー勉。

昔使っていた参考書などは捨ててしまっていたので、参考書を数冊購入。自分の実力試しの医療系の模試も何度か受けました。数カ所受験したので受験料も合わせると、入学前にかかる値段は安いものではありませんでした。

貯金もあれよあれよと減っていきました。医療系予備校を考えている人は、もっとお金がかかってきます。

家族が金銭面をフォローしてくれるならいいですが、社会人だからと全部一人で乗り越えようと思っている方は受験前に、いくらお金がかかるのか、いくらお金をかけられるのかということをきちんと考えておく必要があると思います。

 

看護師になるためにどんなことを学ぶのかを知る

受験し、合格し、社会人の皆さんにとっては何度目かの学生生活がはじまります。

さて、看護学校のシラバスやカリキュラムってどのようなものがあるかご存知でしょうか。どのようなことを学ぶのか、前もってどのような授業があることを知ることは高校生よりも社会人の皆さんの方が重要ではないかなと思います。

なぜなら、自分にそれが乗り越えられるのか、適性があるのかということをきちんと考える必要があるからです。

仕事をしている人は仕事を退職し、今までのキャリアをいったん置いて学校に行きます。そのリスクを考えると、自分でも学校の勉強についていけるかジャッジする必要があるのです。授業は座学と実技をはじめ、実習や学校行事などがあります。

座学は解剖生理学や疾病論、看護学概論や生化学、心理学や発達心理学、社会学、情報システムなど授業内容は多岐にわたります。実技はシーツ交換や全身清拭、洗髪、点滴管理や採血、酸素管理やフィジカルアセスメントなどがあり、実技テストが行われます。実技テストが合格できなければ臨地実習に参加できず留年の可能性もある学校もあります。

実習では患者さんを1名受け持ち、疾患について学習しながらアセスメントを行い、いま患者さんはどのような状況なのか、どんな看護介入が必要なのかを考え、膨大なレポート書かなければなりません。

睡眠時間は少なく、電車の中で立ったまま寝たり、シャワーにすら入る時間がないほど大変な実習を乗り越えなければなりません。社会人だからこそ期待されたり、自分にプレッシャーを与えてしまいがち。

実際、社会人学生が実技試験で落ちたり、実習で落ちたりすることは珍しくありませんでした。学校行事も20代半ばすぎるとなかなかしんどいものです。

10代のクラスメイトと課外でカレーを作ったり、学年による縦割りの班を作ってグループワークをしたり、球技大会をしたり・・・たいしたことはないように思えますが、億劫になるんです。そんな学生生活も自分でも乗り越えられそうかな?いや、やってみせる!と思えなければ、もう一度考えたほうがいいかもしれません。色々なことを言いましたが何とかしようとすれば何とかなるものです。
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世代間の付き合い方を知る

いくつになっても看護師を目指すことはすばらしいことだと思います。

看護専門学校は特に、色々な年代の方がいます。若ければ18歳、私が学生時代は40歳近い方もいました。

多くは現役の高校からストレートで上がってくる子たちです。とある授業中、教科書を読んでいて18歳の現役生が『疾病』という感じを読めずに、頭を抱えていたことがありました。看護師になりたい子が『疾患』という言葉も読めないのか。と、とても驚いたことを覚えています。

世代が違えば会話も、考え方も違います。ジェネレーションギャップを感じることもしばしばあると思います。社会人も現役の子たちに気を使いますし、現役の子たちも社会人に気を使います。

それでも、同じ釜の飯を食べて看護師目指して苦楽を共にする仲間です。コミュニケーションをとる方法は人それぞれですが、大事なのは一人の人間として尊重することだと思います。社会に揉まれた経験がない分、現役生はナイーブで未熟なところがたくさんありますが、繊細でピュアなところやいいところがたくさんあります。

新鮮な感想や意見も聞けますし、逆に勉強になることがたくさんあります。クラスメイトと仲良く過ごせれば学校生活もなかなか楽しいものです。切磋琢磨しながら学生生活を豊かにする方法は10代のころとは少し環境が違うので工夫しながら過ごせるといいと思います。
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自分に適性があるのか、なぜ看護師になりたいのか知る

働いていても色々な看護観を持った看護師と出会います。

看護学生の実習を受け持つこともありますが十人十色、千差万別です。仕事が出来る人、勉強家な人、努力家の人、優しい人、冷静な人、逆に怠惰で無神経で不勉強な人、不器用で要領の悪い人、看護師に向いていないような人も中にはいます。

では、自分ってどうなんでしょうね。適性があるかないかなんてなかなか自分では分からないものです。それでも自分と向き合う必要はあると思います。それ以上に、どんな看護師になりたいかを明確にすることが大切です。なぜ、看護師を目指すのかどんな動機でもいいのです。

でも、看護師になることは想像以上に過酷なこともあるので、ブレない何かが必要なのです。人と関わるのが苦手でも、他人に興味がなくても看護師にはなれます。

しかし、約束を守ることや、うそをつかないこと、真摯に向き合うことといった人間性は大切です。こうなりたいという尊敬できる看護師さんを見つけることもいい方法の一つです。看護師になって、看護師で居続けるためには大切なことなのです。

まとめ

いかがでしたでしょうか。
社会人から看護師になるということは、とても勇気がいることだと思います。その上で自分の人生と真摯に向き合うために、何となく…ではなく考えるところは考えておかなければなりません。看護師という仕事は責任のある仕事だと思いますが、患者さんや家族や病院にだけでなく、自分にも責任があることを忘れずに。すてきな看護師を目指し頑張ってくださいね。

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