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#761 2019/07/12UP
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現在の高齢者は認知症になってしまい介護を必要とする方が数多く存在します。そんな認知症の方を介護するにはどんな知識が必要でしょうか?どの施設の求人を見たらいいのか
など認知症についてのエトセトラをお話しします。

 

認知症とは

認知症とは病名ではなく、何らかの病気が原因で脳の神経細胞が壊れることで起こってしまう認知機能低下などの状態の総称です。

俗にいう物忘れとは何が違うのかをお話しします。

物忘れは、体験したことの記憶の一部を忘れてしまうことを言います。
一方で認知症とは、体験したことの記憶自体を忘れてしまいます。


認知症介護をするにあたって、認知症と物忘れの違いを理解しておく必要があります。次は、あまり知られていない3大認知症大認知症についてお話します。

3大認知症

認知症は大きく3つの種類に分けることができます。

アルツハイマー型認知症

認知症というとこの名前を聞いたことがあるという方が多いかもしれません。というのも、認知症の中で一番多い種類がこのアルツハイマー型認知症と言われているからです。アルツハイマー型認知症は脳にたんぱく質が溜まることで生じると考えられています。症状としては、最近の記憶(短期記憶)は覚えていないが若いころの記憶(長期記憶)は覚えているという場合が多いのが特徴的です。

レビー小体型認知症

認知症の中で2番目に多いといわれているのが、このレビー小体型認知症と言われています。レビー小体型認知症は、脳の神経細胞内にレビー小体と呼ばれる特殊な物資ができることで生じると考えられています。幻視や幻覚、筋肉の硬直によるパーキンソン症状が特徴的です。

脳血管性認知症

脳血管の疾患(脳梗塞や脳卒中など)が原因で生じると考えられています。手足のマヒや言語障害などが現れるのが特徴的です。

現在の医学では認知症を治すことは不可能とされており、薬の投与により認知症の進行を遅らせることが限界とされています。

次に認知症介護の主な仕事内容についてお話します。

認知症介護の主な仕事

認知症介護は認知症の度合いによって大きく変わります。軽度の認知症であれば日常的な動作(食事、入浴、更衣、排泄)はある程度できることが多いので、声かけをしながら一部介助を行ってあげます。重度の認知症になると軽度とは違いコミュニケーションをとることが難しくなってきます。

自分の名前や生年月日、家族の名前や顔を忘れてしまうなんてことはざらにあります。

コミュニケーションが難しいからと言ってその人と関わりが少なくなると、認知症がさらに進み最終的には日常動作ができなくなってしまいます。そうなった場合は起床から就寝までのすべてを介護者がお世話しないといけなくなります。

全てにおいて介助が必要となると、介護者側の精神的・体力的の負担はもちろんのこと。介護される側にも体の負担がかかってしまいます。

認知症の人は同じ話をずっとしているとよく耳にすることがあります。本人にとっては、言葉を放つその瞬間が毎回初めて話す言葉だと思っています。

それに対して私たち介護者は同じ話をされていると解釈するのではなく、本人にとっては今が全て初めてなんだということを理解して言葉のキャッチボールをする必要があります。


認知症介護の中で多いのが、されたからと言ってイライラして強い口調で指示・命令的な言葉を遣うことです。指示・命令的な言葉は、スピーチロックと呼ばれる一種の拘束に当たるので言葉遣いには注意が必要です。

もしかして認知症?と思ったら

家族の中にもしかして認知症?と思うような人がいる場合、認知症への理解をさらに深める必要があります。日々生活を共にしている家族なら「最近物忘れがひどいな」なんて思うこともありますよね。

その行動、言動はもしかしたら初期の認知症の症状かもしれません。

これは日常生活の中で認知症の初期症状かもしれないと思われる行動や言動の例です。

もの忘れ
  • 財布や通帳などのしまった場所を思い出せない
  • 買い物で何を買いに来たのかを忘れる
  • 同じ話を何度もするようになった

 

判断力や理解力の衰え
  • 料理や運転などのミスが増える
  • 話が噛み合わない

 

その他
  • 何をするにも意欲がなくなる
  • 急に怒り出す
  • パジャマや洋服に着替えたりすることが億劫になる


あくまで例として書き出したものなので、ただのもの忘れや薬の作用・意識障害やうつ病などのほかの病気の可能性もあるので、いくつか当てはまることがある場合は専門の医療機関に相談することをおすすめします。

認知症の人に出会ったら

街中や近所でふらふらしている人を見ると認知症の人なのかな?と思うことがあると思います。そんな時は、まず自分の名前や住所・生年月日が言えるか聞いてみましょう。もし言えない項目があるのならその人は認知症で徘徊している可能性があるので、警察に連絡してください。警察が来るまでは世間話などをして不安にさせないようにしてあげてください。

認知症介護に向いている人ってどんな人!?

認知症介護ができる施設はいくつもあります。では、どの施設の求人を見たらよいのでしょうか。

例えば、

特別養護老人ホーム・老人保健施設・デイサービス・グループホーム


などがあげられますが、特別養護老人ホームや老人保健施設は認知症よりも身体が不自由な方が多いです。

デイサービスは、がっつり認知症というよりはもの忘れや認知症の初期症状が出ている方などが多いです。

一方でグループホームは入居する際に認知症と診断されていなければ入居することができませんので、同じことを何回言われてもイライラせずに優しく対応できる忍耐力に自信があるという方には向いています。


認知症介護をしてみたいと思った方は是非介護の求人などを見て、実際にその施設を訪れてみてください。

介護士という仕事は求人をみただけでは実際分からないことだらけです。

よく介護の求人サイトなどには介護士とお年寄りがにこやかにこちらを向いている写真などが掲載されていることが多いですが、実際に写真のような介護現場は少ないのです。

介護度が重い人が多くて精神的・肉体的にきつく、暴言を吐いたり何度も同じことを言われて無視してしまう介護士がいてしまうことも事実です。

そのような介護現場に努めてしまうと、ほかの人がしているから自分もしていいと思ってしまい介護士側も利用者側も不満だらけの介護になってしまいます。
そうならないためにも、気になる介護施設に見学に行き自分の目でどういう職場かを見極めてから就職することをおすすめします。

まとめ

いかがでしたか?

認知症介護をするにあたって一番大切なことは、認知症をよく理解しコミュニケーションをたくさんとることです。何度も同じ話をするからと言って無視をしてしまい人との関りが少なくなってしまうと、認知症が悪化するだけで余計にイライラすることが増えます。

認知症は人との関りを持つことで進行を遅らせることができるので、認知症の方と関わる際にはコミュニケーションをたくさんとりましょう。認知症介護に興味のある方は、是非参考にしてみてください。

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