この人、この先輩苦手だなーと思うことは仕事を始めると必ず遭遇すると思います。人間ですから。
神でもなければ、そのような人はいないのではないかと私は思っています。
私の体験談を少しだけ踏まえて、対応方法の一部をお伝えできたらと思います。
人間関係とその際の対応のコツ
理不尽に怒られること、自分は納得いかないということはこれから山程経験すると思います。ちょっと苦手だなと思う先輩に遭遇した時、その時の対応方法、コツを少しだけお伝えできたら思います。
ちょっとした体験談を交えてお話します。
私の新人時代
私の病棟勤務の新人時代の頃の話です。
ちょっと年配の先輩から「患者さんの身体を拭いてきて」と指示があり、患者さんのところにいって清潔ケアをしました。はじめて患者さんと直接関われることができるため、話が盛り上がったり、色々話をしてしまい、予定の時間いっぱいになってしまいましたが、時間内には終わられることができました。
しかし、時間内に終わっていたとしても、新人だと他のスタッフと比べて時間がかかっていると思われ、先輩に「なんでそんなに時間がかかるのだ」と理不尽に怒られることがあります。
確かに他のスタッフよりは時間がかかったかもしれないけど、時間内には終わった。他の業務に支障をきたしていないし、何がいけないのだろうと私は思っていました。今でもそう思っています。
対応策、考え方として①謝る
この場合、シンプルに先輩に対して「すみませんでした」と謝罪をすることをおすすめします。
患者さんとのコミュニケーションはとても大切であり、個別性のあるケアをするためにも情報収集はとっても大切です。しかし、この先輩の場合、その先輩にとっては患者さんの情報は必要なく、
- 「どうしてあなたはそんなに時間がかかるのだ」
- 「他の人はもっと早いのだからはやく終わるやろ」
という点だけで怒っています。
なので素直にその場は「すみませんでした」と謝っておくと事がスムーズに進むと思います。また、言い訳をしたくなると思いますが、看護師という職業柄、時間に追われてながら仕事をしているため、長々と言い訳を言っていると「そんな言い訳必要ない」「時間がもったいない」と一蹴され、こういった先輩の場合はさらに怒りをかうことになります。
看護師の現場では素直に謝罪することが時として必要な対応技術の一つとして心得ておくことをお勧めします。
考え方として②ストレスとの調和
しかし、あまりに理不尽な怒られ方をすると怒られた方もストレスがたまっていく一方です。とにかくストレスをためないこと、というのは看護師の仕事を続ける上でとっても大切なの事ではありますが、同時にとても難しいことでもあります。溜め込みすぎて、看護師を辞めてしまう人は過去に何人もみています。
時に、友人や同期に話をきいてもらうことはとっても大切です。
場をわきまえた上で、ある程度の愚痴をこぼすことも必要です。私は寮生活だったので、同期と部屋にこもり、夜な夜な先輩について2人で語り明かしたこともありました。文句をいうことはお勧めしませんが、境遇をわかってもらえる人が1人でもいるとなぜか心が軽くなり、共感してもらえることがこんなにもストレス発散になるのかと当時は思っていました。
先輩の立場として
また、自分がそのような先輩にならないためにも、その時に理不尽に怒られたことを反面教師としてよく覚えておき、「こんな看護師にはならないぞ」と思うことが大切です。
自分は先輩の立場になった時、「あの時私は理不尽に怒られたな」と思い出す時があると思います。だからって同じように怒るのではなく、指導的立場として新人に関わってほしいと思います。
もし新人が色んな場面で時間がかかってしまうようなことがあったら、自分の行動を俯瞰できるように、リレクションについて考えてたり、プロセスレコードを用いて振り返ってみたり、一緒に考えてくれる先輩になっていてほしいと思います。
私の場合は、理不尽に怒る先輩はたくさんいましたが、一方で悩みを聞いてくれたり、相談にのってくれたり、親身になって指導してくれた先輩もたくさんいました。
「こういう先輩になりたいな」「こういう看護のできる看護師になりないな」と思わせてくれた先輩は今でも長い付き合いです。そういった先輩の近くにいると自然と仕事へのモチベーションがあがり、それが連鎖して新人に伝わり、良い職場環境へと変わっていくこともあります。
人として難しい先輩というのはごく一部に限られている、というのも頭の片隅にある置いておくのも大切かもしれません。新人の時は素直に先輩の指導を受けるということは大切ですが、すべて言いなりになるというもの違います。自立した看護師になるために大きな壁はたくさんあるかもしれませんが、それ以上にやりがいのある仕事です。
看護師という社会
不思議なもので一度理不尽に怒られたりすろと、「この先輩苦手だな」となんとなく思い込みと偏見でその人を見がちです。
私も新人時代、その一件からその先輩が苦手でした。
しかし、今思えば、もう少しその先輩のいいところ、特に看護観を学びたかったと思っています。
看護師は視野が狭く、価値観が固まりやすい仕事です。病院という限られた世界で仕事をしており、なおかつコテコテの女性社会。狭いコミュニティの中で仕事をしているため、どうしても世界が小さくなっているように思います。
普通の社会人と比べ、それは異様な世界だと実感します。考えかたが偏りやすいからこそ、様々な人が働いていて、様々な考え方があって、様々な意見があるということをきちんと受け止めるべきだと思います。
一方、今の時代、働き方改革やライフワークバランスなど社会問題になっていることがたくさんあります。看護師も同じように、働き方に対する考え方や価値観は人それぞれです。それをふまえた上で、職場内の人間関係を構築していけたら、自分も相手もストレスなく過ごせます。それを願うばかりです。
苦手な先輩に対するコツとしてお話しをしましたが、すこしでも参考になればと思っています。看護師は大変な仕事と思われる人は多いですが、とてもやりがいのある仕事です。1人でも同じような志をもって看護師になる仲間が増えてくれることを願っています。
まとめ
いかがでしょうか。看護師に限らず、新人時代に理不尽な思いをすることって結構ありますよね。しかし、人のせいにせずに、まずは素直に相手のその言葉を受け止めること。そしてどうしてその人がそのようなことを発言したのか考える。感情的になったらこちらの負けです。
しかし感情的になってしまうのもまた人間。そう簡単にはうまく行きません。その体験が自分の経験値をあげるのだと思います。
皆さんにも自分の夢にむかって看護師の一歩を進んでもらえたら幸いです。
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