認定看護師になるにはどうすればいいの?そもそも専門看護師となにが違う?

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#701 2019/04/13UP
認定看護師になるにはどうすればいいの?そもそも専門看護師となにが違う?
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看護師になるための道を進まれているかたや、現在看護師として就職されている方の中には、キャリアアップを考えている方もいるのではないでしょうか。もちろん看護師という資格単体でも十分仕事はできますが、研修などで得た技術を資格として証明する方法があります。それが認定看護師となる事です。どのようになるのか、また似ている専門看護師とは何が違うのでしょうか。
  

看護師のニーズは高い!認定看護師にはどうなるの?

近年、日本において看護師が働ける場所が増えています。高齢社会に移るにあたり多くの現場で医学的に専門知識を持ち、生活全般の援助をすることができる看護師は大変高いニーズがあります。看護師として現在就職している方は150万人いるのですが、まだまだ各施設では人手不足となっていて潜在看護師の方をいかに現場に戻すのかという事が課題となっているほどです。

さて、そのような看護師は看護師という資格だけで仕事を進めていく事が十分可能で給与的にも暮らしていく上で十分な額を手にする事はできます。しかし、せっかく学んだ知識を元にキャリアアップしたいという方は少なくないのではないでしょうか。

看護師はただでさえ院内研修や看護研究など様々な学習をする職種です。生涯学習をしなければ新たな医療・疾病には対応できません。

そのようなスキルを持っているからこそ、何か形にしたいという方は数多くいるのではないでしょうか。そのような方に勧めるのが看護師として新たに資格をとる、つまり認定看護師などを取得するという事です。

認定看護師とは?

認定看護師とは、日本看護協会が定めている資格のことを言います。

日本看護協会が行っている認定看護師認定審査に合格することで、特定の看護分野においての熟練した看護技術・知識を持っているという事を認められたものに与えられる資格です。

認定看護師としての役割は大きく三つに分かれていて、実践・指導・相談を担います。

実践

実践では持っている看護技術を用いて、個人だけではなくその家族、または集団に対して高い質の看護を提供します。

指導

指導としては同じ看護職に対して看護実践の技術を指導していく事となります。

相談

また、相談業務は主に看護職に対して、病院で勤務する中で抱えるジレンマ・葛藤を受け止め、それらを解消できるように支援していく事となります。

まさにスペシャリストとしての看護師であるという証明でもありますが、多岐にわたって活躍できる必要があるのでジェネラリスト的な側面も持ち合わせている必要があります。

なお、認定看護師には現在21分野が認められていますが、2020年度から新たな認定制度が始まって19分野に再編されます。現行の認定制度は2026年で終了する事となっています。

ちなみに前者はA課程と呼ばれていて、後者はB課程となります。特定行為研修と呼ばれるものが新たな制度では導入されるので、現在A課程の方も引き続き認定看護師となるにはそちらの研修を経てB課程へと移る事となります。

その19分野は

感染管理
  • 癌放射線療法看護
  • 癌薬物療法看護
  • 緩和ケア
  • クリティカルケア
  • 小児プライマリケア
  • 新生児集中ケア
  • 心不全看護
  • 摂食嚥下障害看護
  • 糖尿病看護
  • 乳がん看護
  • 認知症看護
  • 脳卒中看護
  • 皮膚・排泄ケア

と、2019年度から検討中のものとして

  • 呼吸器疾患看護
  • 在宅ケア
  • 手術看護
  • 腎不全看護
  • 生殖看護

となる予定です。

この中でも特に多いのが感染管理です。

感染管理認定看護師であれば、院内感染などに対してのエキスパートとして感染対策チームの一員として力を発揮できます。感染防止対策加算など、病院の利益という面でも非常に大きな役割といえます。そのほかの認定看護師も、チームの医療・看護を確実にパワーアップさせる存在となります。

認定看護師になる方法は

そのような認定看護師となるためには、当たり前ですが日本の看護師・保健師・助産師のうちいずれかの免許が必要とされています。いずれかとありますが、保健師と助産師は看護師国家試験を合格した看護師のみがなれる職種ですので、看護師の資格が必須です。

そして、看護師として実務経験が5年以上必要です。そして、そのうち3年以上は認定看護分野の経験が必要となっています。

例えばがん放射線療法の認定であれば抗がん剤を使用する外来の放射線科や化学療法科、がん治療センターなどがその経験となりますし、脳卒中看護の認定であれば脳外科などでの勤務経験が当てはまります。

これらの条件を満たしたうえで、認定看護師教育機関での認定看護分野に応じた教育課程で修了する必要があります。半年間で600時間以上の時間、学習したうえで筆記の認定試験に合格して晴れて認定看護師となる事ができます。

ただし、認定看護師となるだけで終わりではありません。看護師の国家資格は一度取得すれば更新する必要がありませんが、認定看護師の場合は更新する必要があります。

その方法として過去五年間の間で看護実践の時間がトータル2000時間以上である事と学会や研究会への参加などを通して決められた点数をクリアしたうえで、5年おきに認定審査の筆記試験に合格する事で可能です。

なお看護実践の時間ですが、年間400時間で計算すると一日8時間とすれば年50日以上となります。病棟勤務の方であれば十分可能な内容といえます。

専門看護師との違いとは

さて、認定看護師については説明してきましたが一つ疑問になる事があるかと思われます。それは専門看護師との違いです。専門看護師も看護のスペシャリストとして活躍が期待されています。名前だけでは具体的に違いをイメージできないかもしれませんが、大きく異なります。

端的に言えば、専門看護師のほうが認定看護師よりも資格習得難易度が高く、また専門性も高いものとなります。専門看護師は6つの役割を担っていて、実践・相談に加え、教育・調整・研究・倫理調整という問題にも携わります。

専門看護師になる方法も異なっていて、前述した看護免許取得後に5年の看護実践と専門分野での経験3年を経る必要があるという事は同じですが、教育課程が異なっていて認められた看護系大学の大学院修士課程での修了が必要です。なお専門看護師では11分野が特定されていますが、現在遺伝看護や災害看護といった分野が認められる可能性がありこちらも注目の資格となります。

なお資格取得には非常に高いハードルがありますのでどちらの資格がよいかしっかり検討しキャリアアップしていく必要があるといえるでしょう。

まとめ

認定看護師となるには様々なハードルがありますが、高いスキルは多くの病院で求められるものです。引く手あまたの人材として活躍できる認定看護師はこれからキャリアアップを考える方にはまさにもってこいの資格です。

専門看護師と認定看護師、どちらが良いかを検討しつつ自らに適している資格習得を取り組んでみてはいかがでしょうか。

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