パートシングルマザーから看護師を目指す方法

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#669 2019/04/25UP
パートシングルマザーから看護師を目指す方法
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手に職をつけて安定した生活をしたいと思って看護師を志望する方が増えています。

私は旅行会社のオペレータ業務を12年ほど行っていました。
東日本大震災を機に、旅行業界はかなりのダメージを受けました。世の中が旅行気分ではなくなったからです。

社会人から看護師になるために、異年齢の人たちとどのように交流するべきか、社会人経験を持ちながら学生をする心構えなどをお伝えしたいと思います。

 

パートをやめて看護学生になった経験談


私はシングルマザーで子ども3人(中学生、小学生、保育園児)を一人で育てていました。

いつか結婚するときに母親がしっかりとした職業についていれば、相手方にも安心感を与えられるのではないかとざっくり考えていました。

震災時にテレビで見た患者さんを屋上に運び出す看護師の姿を見て、今までいろいろな人にお世話になってきたから今度は私が恩返しの番だと思い看護師になろうと決めました。しかし、なりたいからと言ってすぐになれるわけではありません。看護師になるためには最短での方法は専門学校に3年通うこと、大学で4年間通わなければなりません。

学校選びも大事なポイントとなります。

  • 社会人枠があるか
  • 枠があっても入学しているのは新卒の子ばかりではないか
  • 通学として無理のない距離か
  • 学校に通っている間の生活費や学費を確保することができるか

など看護師になるためにはいろいろなハードルがあります。

方法としては貯金があることには問題はないとは思いますが、ひとり親の場合は市区町村で行っている高等職業訓練促進給付金を申請することです。月に10~14万円ほどの支援を受けることができます。看護師や介護士を目指す方に対して行っている支援なので申請してみるのも一つの方法と言えます。

学生としての意識、異年齢との交流

社会人経験を経て学生になるということは、高校卒業したばかりの18歳の子たちと同じ教室で学ばなければなりません。私は入学時35歳でした。いろいろな思いがありました。娘のような子たちとクラスメートとして3年間学ぶことはどんな風に接すればいいのか、入学するまでは緊張していました。

私が通った学校では新入生オリエンテーションがあり2泊3日でキャンプに行きます。そこでアクテビティやちょっとした劇を行いますが、グループ5人のうち2人を除いて現役生でした。

異年齢との交流開始です。大人ぶらず、でもまとめることは行うといったとても大変な立場ではありますが、大人であるからこそできることです。

まだ幼い気持ちの残る現役生たちとの間でもどかしさも出てくる可能性もありますが、ここは上手に立ち居ふるまわないといけません。

今後看護師になったら年下の先輩が指導をしてくれるようになるのです。どの年代でも満遍なく接することができなければ仕事をすることはできません。年下の子たちにも同年代の子たちにも同じように、尊敬する気持ちや同じ志を持っていることを忘れないようにしなければなりません。

異世代の人とかかわるのは新鮮さもありました。世の中にやや疎くなっていたため、若い世代とかかわることで自分も若返る気持ちを持つことができます。

時には現役の子から怒られたりすることもありました。それでも助け合ったり、勉強を一緒にしたりと年齢を意識することも徐々になくなり切磋琢磨するクラスメートになりました。

社会人経験のある学生としての心構え

社会人経験があるからと言っても看護師の経験はゼロです。

時には先生や病院実習時の看護師に「社会に出てたからわかるでしょ」的なことも言われるかもしれませんが、この業界は初めてであること、現役の子たちと立場は同じであることをきちんと告げたほうが良いです。

外見が成人しているだけで現役の子たちよりもできるように思われたりします。子どもがいる分、多少は対応できることもあるかもしれません。ですが、すべて初めてであると思わないと、事故につながる可能性もあります。自分の気持ちを常に謙虚にしておくことが必要だと思います。

また、大人になってからはそんなに人に叱られたりすることも減ってくると思いますが、学生である以上、先生からの指導や先輩からの指導も厳しく行われます。
叱られ慣れていないと反発心も出てくる人もいましたが、素直に聞き入れることを学ばなければ人を診る仕事は行えません。

実習先でも現場の看護師が指導をしてくれますが、時には目を合わせてくれないような冷たい指導をする看護師もいます。そうした境遇の中で学ぶことは、精神的にも成長できると思います。自分が指導する立場になった時に反面教師になるからです。

学生をしながらの子育て

子育てをしながら看護師を目指す場合、急な熱でお休みをしないといけないときもあるかもしれません。周りのサポートも必要になるので友達でも親でも支援を頼んでおくとよいです。病児保育などの登録もおすすめします。

そして、学生でいる間は子育てがおろそかになったりしないだろうか心配になる方もいると思います。

私はとても心配でした。学生の間は保護者会も授業参観も全部行けないことを覚悟しないといけません。子どもが犠牲になってかわいそうと思うかもしれませんが、資格を取るまでの間は少しだけ心を鬼にして勉学に励むようにしないとどちらも中途半端になってしまいます。

資格を取ること、看護師としてこれから勤務していくという自分の目標はとても尊いものだと思ってください。

子どもたちはとにかく食事だけはしっかりと与えていれば大丈夫です。

お腹を空かせてしまうのはかわいそうなので、お惣菜でもなんでもいいと思います。勉強で忙しくなり子どもの成長を見届けられないときもあるかもしれませんが、子どもはちゃんと親の背中を見てくれています。

その当時はやはり寂しかったと言われたこともありますが、でもママは頑張って勉強して看護師になったんだよね、だから私もがんばってお勉強するね、と言ってくれる時が来ると思います。

保育園児だった娘が6年後に言ってくれた言葉です。あの時は申し訳ない気持ちでいっぱいでしたが、やってきて良かったとつくづく感じています。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

社会人経験を経て、子どもを育てながら看護師を目指す方はたくさんいらっしゃいます。学校に通っているときや就職してからの3年間、トータル6年間は厳しい道になるとは思いますが、看護師として人を診ることは自分自身の成長にもつながっていきます。

常に向上心を持てること、安定した生活を送れることなど看護師になったことを後悔することは絶対にないと思うので、時にはリラックスすることを忘れずに看護師を目指していってほしいと思います。

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