今の時代、看護師というのは就職先が多く、職場は多岐にわたることで有名です。病院に始まり、町のクリニック、介護施設、訪問看護、学校や幼稚園/保育園、役所や一般企業など多くの求人を目にすると思います。
そのためか、看護師は離職率が高く、仕事内容やスタッフとの相性が合わないとすぐにやめてしまうのが看護業界の現状です。
私の職場で訪問看護です。パート求人を出していますが、ただし1割程度しか採用しておりません。
実際は、履歴書や面談をして、この人はちょっとな、と思うことが多々あるからです。訪問看護に興味があって就職や転職を考えている人に、一般的な内容も含めて、私の思うことをお伝えできればと思います。
看護職につくための履歴書の書き方
まず、履歴書についてです。
履歴書の内容ですが、職歴があまりにも多い人は「なにかあるのかな」と考えます。特に1年以内で転職を繰り返す方はどうしてなのか、ご本人に確認したりします。
ご主人の転勤転職や致し方ない理由等であれば特に気になりませんが、そういった理由がない場合は採用したとしても長く続かない方が多いです。なので、職歴内容は重要視します。
また、志望動機の内容ですが、「なぜその仕事に興味をもったのか」が明確に書かれていることが大切です。
志望動機においては、ちょっとひねった内容を記載する必要はなく、とにかく純粋にシンプルに思いを記したほうが相手に伝わるものです。単純な理由であっても、わかりやすい言葉で思ったことを書いてもらうといいと思います。
この2点は看護師の履歴書を確認する上では大切なことになると思います。
逆に言い換えると履歴書の内容で重視することはその2点だけです。出身や学歴、病院のブランドなどは一切気にしません。
看護師が面接を受ける際のポイント
続いて、面接についてです。
採用するなかで一番大切なポイントになると思います。
まず、どんな就職でも言えることだと思いますが、特に看護師はコミュニケーション能力を高く求められる仕事です。
そのため、面接の中で
- 「挨拶ができること」
- 「顔をみて話ができること」
- 「マナーや一般常識があること」
を確認していきます。
所作や話し口調なども見られている
看護師はどんな仕事でもかならず人と関わりをもつものです。無愛想だったり、うつむいて話をしたり、きちんと会話ができないと仕事になりません。
面接のなかではさりげない日常会話をすると思いますが、話し方や所作はその人の人柄がよく出ます。一方的に話をする人は、現場でも患者さんやご家族に一方的に話をしてしまいます。目を合わせられない人は、患者さんや家族にも目を合わせず、相手を不安な気持ちにさせてしまいます。
さらには、訪問看護では特にマナーが大切になりますが、例えば、面接会場で脱いだ靴をそのまま無造作に置いたり、足音をバタバタさせて歩いたり、身だしなみが乱れていたり、といったことは、訪問看護でご自宅に上がる際にも、ものを粗末に扱ったり、患者さんやご家族に不快な思いをさせてしまったり、それがトラブルに繋がることが多いのです。
人として大切なことですし、至極当たり前なことのように思われますが、意外とそういった、いわゆる「常識」というのは、看護師に欠けていることが多いように思います。
援助してあげている、ケアしてあげている、といった、やってあげるという高圧的な態度が強くなる方がたまにいらっしゃいますが、そういう方は言葉使いも悪く、きちんとした敬語が使えないこともしばしば。謙虚な気持ちをもち、最低限のコミニュケーションがとれないと現場のトラブルのもとであり、仕事を長く続けられないのです。
そういったことを考えながら面接をしています。
しかし、一方で、面接の緊張した中でも「明るく」「笑顔で」話ができる人だと「この人と一緒に仕事がしたい」と思います。ほとんどの方が同じように思うでしょう。
第一印象を大切に!
第一印象は大切とはよく言ったもので、笑顔で話をしたり、相槌を打ったり、傾聴できる人は、訪問看護でご自宅に訪問するときも患者さんやご家族にも好意的に迎えられます。
それは就職活動に限らず、看護師の仕事では大切なことでしょう。
相手に不快な思いをさせない、そういったことは、面接時に気をつけて頂きたいポイントです。
志望動機を伝えるポイント
次に、面接ではかならず志望動機を確認します。
難しい言葉を使ったり、遠回しに話をするよりも、「この仕事がしたいんだ」と強いメッセージを感じた場合は採用することがほとんどです。
面接では、いろんなことを聞かれると思います。一貫性があり、芯のある人だなと思わせることは難しいように思われるかもしれませんが、自分の本当に思っていることを言葉にするのはさほど難しいことではないと思います。意思は言葉できちんと伝わるものだと思っています。
目をみて、自分の気持ちがはっきり伝えることができれば、どんな職場でも就職できると私は思います。
以上になりますが、そんなに難しいことを書いたつもりはありません。改めて、社会人としてのマナーと心構えに努めて頂きたいと思います。新卒の就職であれ、既卒の転職であれ、社会人の心構えとして、自覚と責任を意識することは大切です。
就職活動において、「これはしないほうがいい」「これは気をつけたほうがいい」ということをメインに書かせていただきました。
それはつまり、反対に、記したことに該当しなればほとんど採用の道に進んでいくと私は思います。気負いせず、是非チャレンジしてもらいたいです。自分の好きな仕事に就けることを願っています。
まとめ
看護師というのは、本当に就職先が多く、仕事の幅を広げることができる素敵な職種だと思います。ただ、社会人として一般的な価値観がズレていることもしばしば。就職活動を通して、仕事をするとはどういうことかを改めて考える機会になればと思います。
素敵な仕事に出会えるチャンスを是非つかんでほしいです。
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