精神科看護の楽しいこと、辛いこと

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#535 2018/12/22UP
精神科看護の楽しいこと、辛いこと
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こんにちは。一般科、主に整形外科と内科を経験し、その後精神科へ転職した経験から、精神科の実際と楽しさや辛さをお伝えします。

ちなみに私は、転職サイトを使って病院の募集を探してもらい、その中から気に入った求人を選んで転職しました。転職サイトは、一般に出回らない募集も多くあるため、思うような求人が見つからない時は転職サイトをオススメします。

私は、看護師免許を取得した後、すぐに精神科で働くつもりでした。しかし、よく言われるように、いきなり精神科から入ってしまうと技術が学べないと周りにアドバイスされ、まずは一般科へ就職しました。同じような方たちは、多いのではないでしょうか。結果的には、一般科を経験して良かったと思います。この辺りの話も含めて、楽しいこと、辛いことをお伝えします。

 

精神科で楽しいこと

じっくりと関われる

精神科へ転職してまず楽しいと感じたことは、処置などが少ないため、患者さんとじっくりと関われる点です。

一般科ではやはり処置が多いため、どうしても業務に追われることが多かったですが、精神科は別世界です。患者さんの疾患の特徴もあるので、話をすること、傾聴を行うことがとても重要で、また、そこでどのような対応を行うかによって患者さんの状態を左右するといっても過言ではありません。こう聞くとなんとなく責任が重く、話すのが億劫になってしまいそうですが、

相手のことを考え、興味を持って接すればそんなに難しいことはありません。

精神科看護の教科書などには、こういう時はこうしたらいいと、正解っぽいことが書いてありますが、私は看護に、こと精神科看護においては正解はないと考えています。だからこそ、自分の看護によって患者さんが少しでも良い反応をした際は、とても嬉しいのです。

どうやったらもっといい看護を提供できるか、それを考えるのがとても楽しいのです。精神科の患者さんは、一般科の患者さんよりも精神的に不安定で、複雑な心理状態のため、そこはすごくやりがいを感じる部分だと思います。私は元々、心理学に興味があり、心理学の本を読むことが好きでしたが、その知識と患者さんの心理状態を照らし合わせたりして関わるとさらに楽しいです。

残業が少ない

また、楽しさとは少し違うかもしれませんが、一般科に比べるとどこの精神科に行っても残業は少ないと思います。

このため、自分の時間を作りやすいのでプライベートを充実させることができます。ママさんナースも多く、子育てにも適した環境であると思います。今現在、私の病棟は半数近くがママさんナースであり、早上がりなどもしている状況です。また、私自身も子供の体調不良などの際に休ませて頂くことがありますが、周りもお互い様だよね、という空気のため、気負いすることなく子育てをすることができています。

薬剤の知識を得ることができる

また、精神科看護師は薬のことを考えるのが楽しい職種であるとも感じます。これはどういうことかというと、精神科の患者さんにとって、内服している薬の内容がとても重要であるということです。

つまり、どんな薬を飲んでいて、作用・副作用はどんなものがあって、今患者さんにはどの影響が出ているのか、これをアセスメントする力が必要になります。

特に、副作用は注意しなければならないものが多く、便秘から始まりアカシジアやジスキネジア、はては悪性症候群まで様々な副作用があります。また、こういった症状の中に内科的な病気が隠れていることもあるので注意が必要なんです。私は、こういった薬の作用・副作用、それに対する対処などを考えるのが好きなので、同じような方は精神科の薬剤という点も、楽しいことに入るのかなと思います。

このように、精神科という特殊性のある領域であるからこその楽しさという部分が、とても多いと感じています。

辛いこと

患者さんへの対応に苦労


もちろん、楽しいことばかりではありません。ここからは辛いことについてお話しします。まず、精神科の患者さんは一般科に比べ、非常に自己中心的な考えの方が多いように感じ、時に横柄な態度や見下すような態度を取ることがあります。

また、介入に対し拒否的な反応も少なくないため、介入し辛いし、進んでいる感じが全くないことも多々あります。私でいうなら、整形外科にいた頃は術前術後から回復に至るまで、不安のないように、痛みをとったり、ADL支援を行ったりして、最終的に退院していく患者さんをみて、患者さんにきちんと看護を提供できたなと感じることが多かったですが、精神科はそうもいきません。

そもそも、自分の意思で入院している方が少ないので、さっさと退院させろとか、手伝いなんていらないとか、ルールなんか知るか、といったスタンスの方も少なからずいます。そういった患者に対し、一所懸命に看護介入しようとしても、はっきり言ってうまく行くことは少ないです。

もちろん、私もまだまだ未熟者なので、熟達した方はそんなことない、と思うかもしれませんが、これが今の私の正直な気持ちです。きっと、初めて精神科を経験する方はみんな感じる気持ちなのではないでしょうか。一言で言えば、暖簾に腕押しのような気持ちになることが多いです。これは、私にとってかなり辛いことでした。

処置や手技を学ぶことが少ない

また、ご存知の通り本当に処置がありません。医薬品も限られたものだけが置いてあります。このため、技術は一般科を10としたら1か2くらいしか学べないと思った方が良いです。これが、私が一般科を経験しておいて良かったと思う理由です。精神科から一般科へ行く方もいますが、ある程度、元々一般科の経験がある方でないと、かなり苦労するのではないかと思いました。

まとめ

以上のように、精神科はかなり尖った領域であるため、合う合わないは必ずあると思います。患者さんの話を聞くのが好きという方や、残業のないところで働期待という方には、間違いなくオススメできる場所です。

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