医療、福祉関係のお仕事は、働く場所によってもたくさんの種類があり、なかなか自分にあった所をみつけるのに苦労した方も多いのではないでしょうか。看護して特養で働くメリットを今回はお伝えします。
特別養護老人ホームで介護士として働く!
まずは、特養について軽くご説明いたします。
特養とは、特別養護老人ホームのことをさし、介護保険が適用される施設です。要介護3から5の要介護認定を受けた65歳以上の方、または40から64歳までの特定疾病のある方が入所できます。
また、最近では従来型に特化した、新型特養なども設立され、福祉現場では話題を呼んでいる施設でもあります。
介護保険が適用されるため、比較的低価格でサービスを受けられるということ、入居時費用がかからないということもあり、人気の施設です。
ですから、入所募集はしていても、人気のため入所待ちをしなければならない場合も多くあります。
医療との連携も取られている特養は、入所者100名に対して医師が1人、看護師は3人となっています。そのため、床数が少ない特養は、医師が在中していない場合もあります。その場合、提携病院などが決まっており、往診などの訪問診療の際は提携先の病院の医師が来ることが多いです。
看護師と介護士が医療と福祉の連携をはかり、終末期にあたる高齢者の方々の生活をお手伝いさせていただく施設です。
私が特養の勤務を希望し、転職した理由は、
- 介助技術のスキルアップのため
- 自身の資格のスキルアップのため
- 給料面
- 施設介護を経験したかったから
です。
以前は訪問介護をしていましたが、介助技術のスキルアップを図るには、訪問介護ではどうしても限界がありました。
もっと自分のできる最大限の力を出したい、高齢者の方々の生活のお手伝いをさせてもらう中で、もっと身につくことがあるのではないか、そう考え、介護専門の転職サイトの募集欄にあった、特養の面接を受けました。
実際に入職してみると、思っていたよりはるかに忙しく、また、ハードでした。
ですが、今みでの自分の知識や経験を生かす場としては最高の環境だったので、自分の力を出しきれているなと感じます。では実際に何が良かったのか、
特養で働くメリットを、3つあげます。
特養で働くメリット
比較的重度の方もいるので、医療的ケアとの連携の図り方を学べる
スキルアップのため、資格取得制度が導入されている
施設介護なので、一度に多くの利用者様とかかわりをもてる
ことです。
特養は、要介護認定3から5の方が入所できると上記に書いたのですが、単に要介護度が重いだけではなく、胃ろうが付いている方であったり、尿管が付いている方は、医療との密な連携が必要です。また、薬のセットや指示も、医師や看護師が行わなければなりませんから、看護師と介護士間の報・連・相は、かなり大切なものです。
また、会社によっては個々のスキルアップのために、スキルアップ制度を取り入れているところも多く見られます。
これは、介護士として働く上で必要な資格や免許を、条件を満たせば、費用等は会社負担で取得できたりする制度です。
実際に資格試験を受けて合格した場合には、手当金がついたりなど、各会社や法人によりけりですが、そのようなスキルアップ制度を導入しているところは、職員のやる気の度合いも違ったりするのではないかと思います。
特養で働くデメリット
反対に、働く上でのデメリットもあります。
従来型の特養では、施設自体が古くて、あまり設備が整っていなかったり、時間に縛られた仕事内容であることです。
それほど多くのデメリットはありませんが、グループホームのようなアットホームな雰囲気に憧れていたり、デイサービスのようなワイワイ賑やかな雰囲気に憧れている方は、あまり向かないかもしれません。
特養自体は、病棟のような雰囲気があります。
また、たくさんの方が入所している特養、イメージはお部屋がその方の住まい、というイメージを持たれるといいかもしれません。その方々のニーズに合わせた対応をしているところが多いため、対応自体は個別ケアを重視しています。
そのため、あらゆる面で色々な介護施設とは違うことも多々あります。
実際の働き
生活の面では、
- 食事介助
- 排泄介助(排泄交換)
- 移乗介助
- ナースコール対応
- 外出時の介助
などが主な仕事内容となります。
食事介助については、自力での食事摂取が困難な方へのお手伝いをします。また、自力での食事摂取は可能だが、普通の箸やスプーンが使いにくい方には、自助具を使用してもらい、自力摂取を促し、ADLの維持を図ります。
排泄交換については、テープ式オムツを使用している方、リハビリパンツを使用している方、パッドのみの方など様々です。その方々に合わせた交換をしていきます。テープ式オムツ使用の方ですと、主なベッド上での交換となるので、ご本人様や周りへの配慮が必要です。
トイレの便座に自力、あるいは介助で座れる方は、リハビリパンツやパッドなどを使用していることが多いため、トイレの際に都度交換できると良いかと思います。
移乗介助は、介助中の事故のリスクが一番高いため、慎重に、かつ素早く行わなければなりません。適切な技術を用いて、入所者様が、安心して移乗できるよう、配慮することも必要です。
ナースコールやチェアセンサーなどの対応は、素早く反応し、対応できるようにした方がいいです。
入所者様からのナースコールは、その方からのSOSだと捉え、必要であれば看護師や医師への連絡も怠らないようにします。チェアセンサーやナースコールマットなどのセンサーを使っている方たちへは、事故を未然に防ぐためにも、できるだけ早い対応をしないといけません。
特養では夜勤もありますが、夜勤時は日勤時よりも職員数が少ないため、ナースコールやセンサーなどの反応には、さらに注意しなければなりません。
まとめ
ここまでたくさんのことを書いてきましたが、特養を選ぶ際には、その施設の特徴と、自分の働きたいイメージがあっているかどうか、これが一番だと思います。入ってすぐにギャップを感じることの多い場所だとも思うので、選ぶ際には慎重に、また、お読みになられたことをぜひ参考にしてみてください。
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