看護師として就職するときに選ぶ病院と、辞めないためのコツや考え方・地元から離れるメリットについて話をしたいと思います。
看護師転職サイトを頼ってみる
「いったいどんな仕事を選んだらいいのかわからない」「怖くてなかなか最初の一歩が踏み出せない」という方は、看護師転職サイトに登録してみるといいかもしれません。
無料ですし、希望を伝えれば、あなたにあった求人をいくつか提案してくれます。子育てなどで家を空けられない場合は、近所のカフェなどに担当者が出向いてくれるサービスもあるみたいです。見学や面接などのセッティングもしてくれますし、病院側に聞きにくいことを代わりに聞いてくれたりもします。看護師の転職のプロですので、あなたの転職への不安を軽減できるよう精神的なフォローもしてくれますよ。
ただし欠点もあります。
担当者の押しが強すぎて求人の募集を断りきれなかったり、相性が合わなくて負担に感じたりする人もいるようです。これを防ぐためには、3か所くらいのサイトに登録した後、最終的に、ここがいいなと思うサイトに絞って活動してみるといいかもしれません。
また、看護師転職サイトに依存しすぎるあまり、リサーチ不足や認識不足によって転職後に後悔するケースもあるようです。かくいう私もそんな看護師の一人だったんですけれどもね・・・・(笑)。便利な媒体ではありますが、最終的に決断するのは自分自身ですし、選んだ職場で働くのもあなた自身です。そのことを忘れないようにして賢く利用しましょう。
以前の職場に戻るという選択もあり。
もし可能であれば以前の職場に戻るという選択肢はどうでしょうか。私が働いていた病院では、40代の看護師さんが子育てを終えてほぼ10年ぶりに復帰してきたことがありました。もちろん最初は、おっかなびっくりの様子でしたが、徐々に慣れて半年くらいで、すっかり勘を取り戻していましたね。長年働いている他の看護師さんと昔話に花を咲かせたり、すっかり貫禄の出た院長が若かった頃の失敗を披露してみんなを和ませたり、とても楽しそうに仕事されていました。
体力的にキツイと感じることもあるそうですが体が仕事を覚えているので他の病院で働くより楽だと、ご本人も話されており、夜勤もこなしていましたね。もちろん退職の理由や状況によっては難しい場合もありますが、それらをクリアできるのなら検討してみてもいいかもしれません。
お試し期間を設けてみる
お試し期間とは、病院側の「試用期間」ではなく、あなた自身が病院をお試しする期間です。正直、看護師の求人は数が多いですし、人手不足の現場が多いので探せばいくらでも仕事はあります。もちろん、今回決めた転職先でずっと働けるにこしたことはありませんが、もしダメでも次を探せばよいのですから、一度くらい失敗しても、どうということはありません。慎重に職場を選ぶ必要はありますが、迷うのなら、とりあえず働いてみるという選択肢もありなのではないかと思います。
例えば「これまで経験したことがないが、ブランク後でも働きやすいそうな科にチャレンジしてみる」というのはどうでしょう。眼科、皮膚科、耳鼻科、介護施設、検診センター、デイサービス、企業ナース、イベントナースなど「日勤のみの職場」や「残業のない職場」「高度な知識や技術が不要である職場」などを選んで、とりあえずは勘を取り戻すことに専念してみてもいいかもしれません。また、将来的には正社員になりたいけれども、慣れるまではパート勤務でお試ししてみるという選択肢もあるでしょう。午前中だけ、午後だけという求人の募集もたくさんありますので、ご自身のプライベートに応じて選んでみてもいいですね。また、意外と穴場なのが「夜勤専従」という働き方です。お給料が良い上に、日勤に比べて仕事が少なく人間関係も楽だという声も聞かれますので、夜勤専従で病院の内情を知ってから正社員に転向するというプランでもかまわないと思います。最初の条件にこだわり過ぎずに選択肢を広げてみることによって、はじめの一歩を踏み出しやすくなるかもしれません。
看護力再開発講習会に参加する
みなさんは「看護力再開発講習会」という制度をご存知でしょうか。看護協会が主催しているもので、ブランクが長い看護師さんに対して最新の知識や技術を提供し、職場復帰を支援してくれる講習会です。受講料金は無料で、期間は1か月くらい。実際の病院で実習を行う際に、患者さんへの処置を体験することも可能です。看護協会の会員でなくても受講できるようですよ。私も実際に受講したのですが、いろんな意味で役に立つ講習会です。参加をおススメしたいと感じた理由を挙げてみましょう。
- 最新の医療について知ることができる。
- 実習に参加することにより病院の雰囲気がわかる。
- 勘を取り戻すのに役立つ。
- 自分の現時点での能力を把握することができる。
- 同じ境遇の友人ができる。
- お互い励まし合うことにより精神的な支えになる。
- 講習後に看護協会が求人を紹介してくれる。
ちなみに私が受けた講義の具体的な内容は
- 看護職の倫理
- 医療事故防止
- 感染管理
- 新薬の知識
- 看護技術
- 看護過程・看護記録
- 訪問看護
などでした。自分自身のレベルアップや現状把握ができるなどのメリットはもちろん、同じ思いを抱えた看護師と知り合うことで得られるものがたくさんあります。いきなり病院で働くのは、ちょっとキツイと感じる看護師さんは、ぜひ受講してみてはいかがでしょうか。ただし、講習会が開かれている期間は限られており、申し込みの締め切り日がありますので注意が必要です。講習会を行っている総合病院などもあるようですので、スケジュールが合わなければ、そちらを選択してみてもいいかもしれません。
まとめ
ブランクの長い看護師さんは「看護師転職サイトに登録する」「以前の職場に復帰する」「お試し期間を設けてみる」「看護力再開発講習会に参加する」などの方法を試してみてはいかがでしょうか。千里の道も一歩から・・・・少しだけ勇気を持てば、きっと展望が開けるはずですよ。
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