転職者必見!訪問看護の魅力についてお伝えします

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#379 2018/07/19UP
転職者必見!訪問看護の魅力についてお伝えします
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私は10年以上病棟でバタバタと働いていました。病棟は入退院患者の入れ替わりが多く、常に業務に追われ、余裕をもって仕事をすることができませんでした。また患者が病院のルールに従わなければならない環境にも、悶々とし、その人らしい生活ができるようサポートしたいと思っていました。それを生活支援者といい、看護師の役割の一つと言えます。その役割が果たせる環境はどこか、考えた結果、訪問看護だと思いました。そして転職しました。転職やこれから看護師として就職される方に、訪問看護の魅力をお伝えでき、少しでも転職や就職の参考になればよいなと思います。

訪問看護と病棟看護の違い

実際に訪問看護師として働いてみると、想像した以上に病院での看護と違っていました。まず違うことは、患者優位の看護です。本来、病院でも患者優位の看護をしなければなりませんが、治療スケジュールに合わせると、病院での生活は起床から就寝まで、一日の生活の流れが決まっています。

しかし、訪問看護では、看護師が患者の家を訪れ、患者の生活に介入していくというスタイルです。看護師が患者に合わせる、まさに患者優位となります。患者によって、生活スタイルは異なりますので、各々の生活に合わせなくてはなりません。同じケアをやれば、患者は満足するわけではなく、患者によって満足度は様々です。看護計画を立案する際にも、個別性がより重視され、病気に焦点をあてて計画を立てるのではなく、患者の生活サポートに介入するため、患者全体、患者に関わる全てを看ていく感覚です。

患者のニーズは何か、よく話を聞くことも必要ですし、時には患者より家族看護に重点を当てる必要があるケースもあります。

訪問看護は、病院と違って、一人の患者に集中して看護することができます。時間は1時間程度と限られていますが、その間は余裕をもってケアすることができます。ただ、いろいろやろうとすると、1時間で終われないため、割り切ることも必要です。

大変なことは、まずそのお宅の物品の配置や間取り、道順を覚えなくてはならないことです。病棟はベッドや床頭台と物品の配置は決まっています。またお宅によっては、物品がなかったり、限られたりするので、ある物品でケアをしなければならないので、よりアイデアや工夫の必要になります。

また、子供から大人まで、幅広い分野の看護技術が必要で、ある意味何でもできなければならないかもしれません。

他職種との連携は大事

私たちが、いつも課題としているのは、他職種との連携です。主治医やケアマネジャー、ヘルパーなど在宅患者(利用者)は、様々な職種が関わっています。特に主治医が病院勤務だと、連絡が取りにくかったり、先生によって見解が違っていたり、コミュニケーション方法は電話かメールかFAXか直接会って伝えるかなど何か一番連絡がとりやすく、伝わりやすいか考えて連携をとるようにします。また各々の職種の立場を考え、考慮して、看護師が自分勝手になっていないか、気をつける必要もあります。利用者をチームで取り巻いているため、利用者にとって快適に生活できるためには、どうしたらよいか、そのためにチーム力をつくることが重要です。

またケアマネジャーは医療知識があまりないため、医療について教えるアドバイザーでもあり、主治医と利用者をつなげるコーディネーターでもあり、様々な役割を担っています。周りの他職種には、常に敬意と感謝をもって接していきたいです。
訪問看護は、基本的に土日祝日休みで、残業も病棟ほどあまりありません。夜勤がないので、体も楽で、その証にワーキングママが多いです。緊急連絡当番は順番でありますが、できるだけ緊急コールがかからないように、事前に訪問しておくなど工夫することもできます。緊急当番には手当もあると思います。

感染管理の不安点

私は、できればこの分野でずっと働きたいと思いますが、まだ質の部分だと、病院より劣ってしまうところも正直あります。それは在宅看護という点での、感染管理やリスクマネージメント、医療機器や物品の不足などです。

感染管理は、手洗い場の確保だったり、清潔と不潔なものの分別、金銭面から物品の使いまわしなど、在宅の限界はあります。またお宅によっては、不潔な家もあります。
リスクマネージメントは、認知症患者の独居や2人暮らし、ADLの低下による転倒リスクや安全確保困難などがあります。
今後さらに在宅患者が増えていくと考え、在宅医療・看護の質の向上は、課題となっています。

私は、訪問看護師として3年目でまだ新米ですが、利用者やその家族から教えてもらうことが多く、人生についての勉強ができると思っています。訪問看護は、コミュニケーション力、創造力など、総合的に人間力の向上につながると思っています。これからも、利用者様にいろいろ教えていただき、人として成長していきたいと思います。

今まで、病院の業務が、看護と思っていましたが、こんなにも病院の看護とは違う訪問看護を知り、改めて看護の幅広さを知りました。もっと他にも、看護の魅力を感じられる分野があるのかもしれません。それを思うと人と関わり、成長できる看護師という仕事が素晴らしいなと思います。看護師になって本当によかったと思います。でも、それを感じるようになったのは、10年くらいたってからでした。つらい体験をたくさんして、看護師として少しでも成長できた証拠なのかと思っています。

訪問看護の分野で働いて、今まで気づけなかった自分を知ることができました。

まとめ

訪問看護の実際、やりがい、魅力を少しでもわかっていただき、就職や転職の参考になればと思っています。また看護の幅広さも知っていただければと思います。

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