私がこれまでに転職したのは4回。総合病院をはじめ、個人病院で勤務したこともあります。しかしいずれも病棟の看護師として転職し、今の訪問看護ステーションに入ったのは初めてだったのです。勤務して分かった数々の訪問看護ステーションの衝撃な話。そこで今回は、そんな訪問看護師に転職をしたいみなさんに、実際に経験して分かった訪問看護師に求められる能力というのをご紹介します。
訪問看護師で訪れるご自宅、その衝撃的な事実とは?
訪問看護で訪れる家というのは、家族と同居の高齢者の家、また高齢者独居の家と様々な家族構成があります。また世帯の収入も全く異なり、福祉用具にお金をかけたりヘルパーなどを最大限利用している家、反対に寝たきりですが日中はほぼ放置されているという家もあります。
また家の中に入ってみると綺麗に整頓されている家、ゴミ屋敷、人間よりもペット重視の家など実にさまざま。
このようなご自宅の背景を私たち訪問看護師は選ぶことはできません。地域の包括センターや医師、ケアマネから相談、依頼を受けてまずは自宅に行って面談をすることから始まります。あらかじめ自宅の状況や家族構成の情報をもらっていることもありますが、面談に行って初めてわかるということもよくあります。
時には、これまでに訪問したことのない衝撃的な家であることも!私の経験からお話すると、入った瞬間から異臭がひどく、訪問終了後玄関を出てから吐いてしまったという看護師もいました。トレイがあるけれど機能を果たしていない、なぜだか家の床が濡れている…というご自宅もあります。
予測不能なご自宅に訪問する看護師に求められる能力とは?
どんなご自宅でも依頼を受けて訪問看護が必要だとなった場合、または訪問看護に来て欲しいとご利用者様にいわれた場合は、断ることはありません。どんなところでも基本的に訪問看護を開始します。この時に環境を整えることが必要だなと思っても、とりあえず何も家庭環境には口出しせず訪問を開始しますね。それはご利用者様主体の生活する場であるためです。
ではそのようなご自宅に訪問する私たちの求められるものって何でしょうか。その一つが図太い神経です。
私が訪問看護ステーションに就職して、様々なご自宅に同行してビックリしたのは、経験の長い人は、どんどん家に踏み込んでいく。
そこは濡れているし、なんだか踏んだら危険?と思う場所でも気にせず歩くのです。私はつま先でしか歩けないにも関わらず。
また医師の診察の同行でご自宅に訪問する時でも、医師も気にせずどんどん入っていくのでびっくりしました。特に私の同行する医師なんて女性で、お金持ちできれいな服を着て、そのような家庭環境は目にしたことがないであろうと予測できるのですが、そんなことはお構いなし。きっとご利用者のことしか見えていないのかもしれませんね。
このような状況を目の当たりにして、私は訪問看護師は図太い神経を持つことが大切だなと思いました。図太い神経というのは、その環境になれる、その環境から目を背けるというわけではありません。やはり健康を害するほどの環境であれば改善する必要はあるからです。
しかしやはりそこはご利用者様の生活の場所。外から訪問してきた私たちに、言う権利はありませんし、そこまでの信頼関係はありません。そのため、ある程度許容できる精神力を持つことが大切だと強く感じています。
ゴミ屋敷はいつまでたってもゴミ屋敷のまま?
ではゴミ屋敷というのはいつまでたっても環境が変わらないままなのでしょうか?実は訪問看護師が訪問し始めると、ご利用者に綺麗にしようと声をかけなくても、次第とその状況が変化していくことがあります。
またその状況の変化は、あることがきっかけで起こることが多いのです。その事例を紹介してみましょう。
ゴミ屋敷で生活してた方が、自分のため込んだゴミにつまづいて転倒。骨折をして入院を余儀なくされました。退院後自宅での生活を希望されますが、それをかなえるためには、環境を整えることが一番。そこでケアマネや親戚の手助けを借りて、ご自宅の掃除をすることになった事例があります。
またもう一つの事例としては、独居の人が夏場に自宅に買い込んだ物を食べて、食中毒を起こして脱水、下痢、そして入院となったケースもあります。これも不衛生な環境が招いた出来事ですが、この入院をきっかけにゴミ屋敷の環境を整えるまでに至ったケースです。
看護師として環境にどのように対応するべき?
看護師というのは、環境整備ということに思わず目が行きがち。それはすぐに見てわかることですし、取り掛かりやすい患者のケアの1つだからです。しかしながら、病院という環境で働く看護師とは異なり、訪問看護師は、環境の問題に気が付いてもなかなかそれに手を出すことはできないのですね。それはご自宅が主体だから。そのため何かあった時に環境を変えることが出来るように、日ごろからご利用者様との信頼関係を気づいておくことが大切だと感じています。
また環境を変えるきっかけをうまくとらえて、ご利用者様と一緒に考えていくことも大切なことだと思います。そうすれば、少しずつご利用者様の周りの環境を変えることが出来るようになると思います。環境を変えるには、時間がかかります。時には、1年、3年といった長期間に及ぶことも。そのため根気強いかかわりと、図太い神経でご利用者様の自宅を訪問する力というのが訪問看護師にとって必要なことではないかと思います。
まとめ
訪問看護で経験した衝撃的な事例を紹介しつつ、訪問看護師に求められる力をご紹介しました。是非参考にしてみてください。
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