介護の分野で日々頑張っていらっしゃる方がたくさんいると思います。転職を考えている方もいるでしょう。給料や休暇、施設の理念、スタッフの数などのチェックはもちろんですが、転職のために施設見学をする時のちょっと細やかな項目チェックポイントをお話したいと思います。
私は、病院の看護職で働いていました。転職の際にハローワークで職業訓練を受けることができると知り、ヘルパー2級の資格が取れるコースに行ってみました。様々な分野の職業訓練コースがありましたが、老人看護の分野はあまり経験したことがなかったので、勉強のためにそのコースにしてみました。そのコースでは、特別養護老人ホーム(A施設とします)への実習が1-2週間ありました。その時に体験し、感じたことを皆さんの転職に役立てて頂けたらと思います。
1. 職員が笑顔で働いているか?
まず、職員が笑顔で気持ちよく働いているかどうか、ちらりと確認してください。「忙しくて、詰め所ではそんな表情はできないよ」という時もあるでしょう。でも、職員間の言葉遣いや態度なども参考になります。A施設は、毎日ヘルパーさんが悲壮な表情で走って利用者さんの部屋に行っていました。他の職員も詰め所にはあまりいませんし、主任さんも夜勤に組み込まれている施設でした。一生懸命にされているようでしたが、おそらく本当に人手不足だったのでしょう。
2. 看護師との関係は?
リラクゼーションやマッサージのサービスを提供しているクリニックもあります。介護施設には、常勤や非常勤の看護師がいます。薬の管理をしていたり、実際に薬を利用者さんに飲ませたり、医師や介護職との連携など、様々な場面で関わりがあると思います。偉そうな看護師や見下したような態度の看護師、とても協力的で優しく、介護職にも理解が深い看護師など、個人差があって色々だと思います。利用者さんを支援する同じスタッフとして看護師の部屋も訪ねてみるといいかもしれません。
3. 利用者さんの部屋の環境整備はできているか?
A施設は、利用者さんのベッドや床は髪やホコリ、垢で汚れていて、私はショックを受けました。酸素マスクの準備はしてあるけどマスクが必要かどうか、マスクの交換はいつチェックしたのかなと思うような感じでした。自分で身の周りのことができない方が多い施設でしたので、職員がしなければどんどん汚れていきます。忙しさからできないということもあるでしょうし、掃除専門のスタッフもいなかったのでしょう。そこで、環境整備もゆき届かない程の忙しさなのかが想像できるかもしれません。利用者さんには、最低限清潔な場所を提供したいですよね。見かねて実習3日ほどたった時に指導者の方に申し出て、実習が終わる日まで毎朝環境整備をやらせてもらいました。
4. 入浴介助は何人でする?
A施設の実習では、デイサービスもありましたので、その利用者さんの入浴のお手伝いをさせてもらいました。実習生も1スタッフとして数えられていた感じでした。私は、入浴介助の方法や注意点などすでに看護学生の時に勉強していましたので、わかっていましたが、他の学生は戸惑っていました。ある程度の人数まで裸にして、流れ作業で行い、冬だったので利用者さんは冷えてしまった方もいたと思います。3、4人くらいのスタッフで20人近くの利用者さんの入浴を介助したと思います。学生が入っていなかったら。。。これは何人でするのかなと疑問に思いました。
排泄介助の時の手袋は?
一番びっくりしたのは、排泄介助を手袋なしで行っていたことです。実習生は排泄介助はさせてもらえませんでしたが、手伝い兼見学ということで見せて頂く機会がありました。なぜ手袋を使わないのかと質問しました。答えは「利用者さんに失礼だから」です。それを聞いた時にはびっくりしました。そういう考え方もわかりますが、介護者に感染しては問題ですし、手洗いをしていたとしても他の利用者さんに排泄物を付けてしまう可能性もあります。その手で食事の介助もするのです。失禁していても素手でやるのです。表向きは「失礼だから手袋はしない」かもしれませんが、コスト削減のためかもしれません。自分の身を守るためにも手袋を使用している施設に転職しましょう。
まとめ
介護職が働く施設は、特別養護老人ホームや老健施設など、様々な施設がありますよね。施設によって特徴があると思いますが、ここでお話したちょっとしたチェックポイントは、日々の仕事に関係してくることです。休みや残業、給料、院内・院外研修のことなどと合わせて、転職してから後悔しないようにチェックしてみてくださいね。
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